セガサターン名作特集 BEEPスタッフ厳選「35本」

 

セガサターン名作編

みなさんこんにちは!BEEPスタッフです。

 

本日の名作紹介シリーズは、現在でもセガマニアから「セガの次世代機」と称される『セガサターン』を紹介したいと思います。

 

『セガサターン』は1994年にセガから発売され、多彩なアーケード移植やセガ独占タイトルによって注目を集めた家庭用ゲーム機です。

 

セガサターンのチラシ

 

当時は初代『プレイステーション』を始めとした、他社のライバルハードとの競合も激しかったものの、2D表現の強みを活かした作品が人気を博し、今でもコアなファンが沢山いるハードです。

 

本記事では、ジャンル別やランキング形式で『セガサターン』の名作を振り返り、その魅力を改めてご紹介します。

レトロゲームに強い弊社らしい、「ディープ」な知識も披露しながら、セガマニアの方にも納得していただける内容でお送りしたいと思います!

 

 

是非、最後までお付き合いください。

 

 

目次

 

 

『セガサターン』の概要と魅力

セガサターン白

まずは『セガサターン』が持つ基本的な特徴や、当時のゲームファンを熱中させた魅力をご紹介したいと思います。

 

グラフィック

 

『セガサターン』は、セガの16bitゲーム機『メガドライブ』の後継機として、CD-ROMを採用した32ビット機として登場しました。

 

最大の特徴は、競合ハードの中では頭一つ抜けた「2D描画性能」の高さでしょう。

 

そのため、アーケードで人気を博したタイトルの移植が忠実で、家庭環境で最新鋭ゲームの移植を楽しめたことが大きな魅力です。

 

また、『プレイステーション』に比べてアニメ作品を原作とした作品も多く、アニメフリークやコアなゲーマー層から熱烈な支持を獲得しました。

 

レーティング審査の緩さから、ちょっと「スケベ」な美少女ゲームが多く存在しているところも外せませんよね!

 

サウンド

 

特に音楽のクオリティが高いことで知られており、搭載しているPCM音源用のプロセッサーは楽器でおなじみのヤマハが制作しました。

 

性能としては、初代『プレイステーション』が「ADPCM24音」、それに対して「8bitPCM32音」となっていました。

 

それに加えて、4つのチャンネルをFM合成して最大8音までのFM音源を鳴らすことができる上、PCM音源とも併用できるのですから、サウンドが豪華なのも頷けます。

 

ソフトタイトル

セガサターンのソフト

魅力的なセガの「独自タイトル」とそれを支える未来を見据えた拡張性の高い「周辺機器」に定評がありました。

 

『ナイツ』発売に合わせてリリースされた『マルチコントローラー』や『電脳戦機バーチャロン』を始めとした体感ゲームを楽しくさせる『ツインスティック』といった先進的なコントローラーのバリエーションがあります。

 

加えて、『XBAND』を用いたインターネット通信で、『バーチャ』や『デイトナUSA』の通信対戦を行える等、実験的な取り組みを積極的に行ったことが特徴の一つです。

 

 

このように、メジャータイトルとマニアックタイトルのバランスが絶妙なのも、今でも語り継がれる『セガサターン』の大きな特徴といえます。

 

ゲーム業界での位置づけと反響

セガサターンとアーケードゲーム

ソニーの資本力から繰り出す圧倒的タイトル本数の『プレイステーション』。

自社タイトルの知名度で名作揃いの『ニンテンドウ64』。

 

強力なライバルハードが台頭する中『セガサターン』は、アーケード移植の強みによって一定の市場シェアを確保し、多くのファンを惹きつけました。

 

セガサターンの基本性能として、2D表現に強い構造を持つため、美麗なドット絵や滑らかなアニメーションを重視するアーケードゲームにとっては理想的なハードです。

 

ゲームセンターで人気を博した自社タイトルを、いち早く家庭用に移植できる土俵が最大の差別化ポイントとなっていました。

 

ハードのメリットデメリット

拡張RAMカードリッジ

 

『拡張RAMカートリッジ』の利用など周辺機器との連動により、大容量のキャラクターデータを扱う2D格闘ゲームの移植度が高かった点も注目されます。

 

その高いクオリティから、ゲームセンター通いのプレイヤー達からも高評価を獲得し、そのために『セガサターン』を購入したという思い出を語る人がいるほどです。

 

一方で、主流となりつつあった3Dゲームへの適性の低さは、ライバル機と比較され高いハードルとなりました。

 

マルチプラットフォームのゲームに関しては顕著にその弱点が現れており、3Dゲームに関しては「PS版の劣化」と言われてしまうことも少なからずありました。

 

その上、同社のマスコットかつ、人気タイトルの『ソニック』ゲームの少なさは、ユーザーの不満の大きな要因の一つとなっていました。

 

キラータイトルと周辺機器

 

キラータイトルとして準備していた初の3Dソニック『Sonic X-treme』が、社内トラブルによってキャンセルされたことが原因の一助となりました。

 

PSの『クラッシュ・バンディクー』や、N64の『スーパーマリオ64』に相当するポテンシャルを秘めていただけに、残念でなりません。

 

パワーメモリ

 

ハードウェアとしても、セーブデータ保存用の周辺機器である『パワーメモリー』が消えやすく、プレイヤーのストレスの種でもありました。

 

また、原因としてセガサターンソフトの開発用プログラミングの難しさが挙げられます。競合機の存在もあって開発環境は簡単ではなく、サードパーティが育たずタイトル数の伸び悩みました。

 

それでも『バーチャファイター2』などのヒット作を皮切りにユーザーを増やし、数々の名作を生み出していきました。

 

その結果、様々なゲーム機をリリースしたセガの中で「もっとも売れた」名誉あるハードとして歴史に名を残しています。

 

セガハードガールズの外部出演

 

後年は、『セガ・ハード・ガールズ』と称してセガの他のゲーム機といっしょに「擬人化した美少女」としてキャラクター化されました。

 

『セガサターン』の象徴的なエピソード

せがた三四郎のフィギュア

本体が白い新モデルをリリースした際には、『仮面ライダー1号』役でおなじみの大御所俳優「藤岡 弘、」氏を起用した、類を見ない攻めたCMも話題性を呼びました。

 

野球やディスコといった、「群れた」遊びにかまけている若者をボコボコにして「セガサターン、シロ!」と一喝する様は、現代では絶対に問題になりますね(笑)

 

この内容には氏もさすがにドン引きしたようですが、「父親が厳しくも愛のある稽古」をつけてもらった過去を振り返って「本気」で行ったと語っています。

 

海外においては、莫大なシェアを誇った海外版メガドライブこと『Sega Genesis』からの移行に失敗したことが「ゲーム史」おいての失敗エピソードとして挙げられます。

 

上記の通り『Sega Genesis』の市場が大きかったため、セガ・オブ・アメリカ主体で延命措置を行いました。

 

海外主導のセガ32X

『メガドライブ』の32bit化周辺機器『スーパー32X』を同時のリリースしましたが、これが手痛い事態を招いてしまいました。

 

プレイヤーもメーカーも『セガサターン』に備えて、『スーパー32X』の購入や開発をパスする状況となってしまい、その余波が『セガサターン』を巻き込み自滅する形になってしまいました。

 

ちなみに、『メガドライブ』の海外オンリーソフトは、約450本も存在しますが、対して『セガサターン』はたったの60本と栄枯盛衰を感じさせます。

日本で人気を博したタイトル達が海外未発売になってしまっていたことも、原因の一つと推測されています。

 

 

セガネプチューンの当時の記事

引用:youtube「Sega Neptune: Recreating the cancelled console」

名前の由来が、セガが発売した第六番目の家庭用ゲーム機だからという話は有名なエピソードです。

 

ちなみに、同時期に開発していたゲーム機のコードネームも太陽系惑星から取られており、先述した32Xは「Sega Mars」呼ばれていました。

 

また、開発中止にはなりましたが、MDと32Xが同時に遊べる「Sega Neptune」、カードリッジ規格の『セガサターン』である「Sega Jupiter」などがあります。

 

ジャンル別『セガサターン』名作ゲーム

 

セガサターンの格闘ゲーム達

RPGやアクション、シューティングなど、多彩なジャンルの『セガサターン』作品を振り返ります。

 

『セガサターン』では、王道ファンタジーなRPGからゲームセンターと遜色ない格闘ゲーム、弾幕系も含めた多様なシューティングなどあらゆるジャンルで名作が揃っています。

 

それぞれにセガならではのアーケードテイストや挑戦的な要素が盛り込まれ、当時のハード特性を生かした作品が豊富に展開されています。

 

バーチャルハイドライドのプレイ画面

 

ユーザーの趣味嗜好に応じて幅広く楽しめるラインナップが用意されていたのも魅力です。

 

ここでは代表的な作品をジャンルごとにご紹介し、盛り上がりを見せた当時の空気を振り返ります。

 

RPGの名作

『セガサターン』のRPGは2Dや3Dの技術を活かし、豊かな世界観と魅力的な物語を展開するソフトが充実していました。

 

中には、戦略性やアクション要素を取り入れることで独自性を追求した作品も多く、他のハードでは見られない意欲的なタイトルが多彩にラインナップされています。

 

ここではサターン独占タイトルを中心に紹介したいと思います。

 

シャイニング・フォースIII

 

シャイニングフォース3

 

発売日 :1997年12月11日(エピソード1)

メーカー:セガ/キャメロット

ジャンル:シュミレーションRPG

周辺機器:なし

 

『メガドライブ』で人気を博した、セガの名作シミュレーションRPGシリーズの第三弾です。

 

当時の大作タイトルのリリース形式の一つだった「シナリオ分割」の販売方式をとっており、三部作となっています。

同じくセガサターンで登場していた『シャイニング・ザ・ホーリィアーク』と同じ世界観を共有しており、約10年後のストーリーとなっています。

 

シナリオ別に主人公が存在しており、それぞれのシナリオでキャラクター同士の駆け引きやストーリーがプレイヤーの選択で変化する点が大きな魅力です。

 

システムは前作の『シャイニング・フォースII』を踏襲し発展させたもので、ハデな演出の「必殺技」等も追加されています。

マップや戦闘画面が3DCGによって進化し、戦闘演出等にはボイスも実装され、次世代機のマシンパワーが遺憾なく発揮されています。

 

 

また、キャラクター同士の友好度システムも取り入れ、プレイの幅も広がりました。

 

キャラクターデザインは、ゲームギアの「外伝」シリーズを担当した「梶山 浩」氏と「ホーリィアーク」から続投した「山内 真」氏のタッグとなっています。

 

音楽は、「テイルズ」シリーズを代表する数多のRPGの作曲を担当している「桜庭 統」氏とシリーズファン歓喜の豪華開発陣となっています。

 

SRPG(シュミレーションアールピージー)としての難易度も緩急があり、歯ごたえと遊びやすさのバランスが絶妙で評判が高いです。

 

3本立てのシナリオもボリュームも満点で、シリーズファンのみならず、新規ユーザーも取り込みながら『セガサターン』を支える柱的作品となりました。

 

GBAの名作RPG「黄金の太陽」は、本作を開発したキャメロットが担当しており「梶山 浩」氏と「山内 真」氏が再びタッグを結成しています。

他にも、キャメロットは『みんなのGOLF』や『マリオゴルフ』シリーズの開発でも有名です。

 

 

わくわくぷよぷよダンジョン

 

わくわくぷよぷよダンジョン

 

発売日 :1998年4月2日

メーカー:セガ/コンパイル

ジャンル:ローグライクRPG

周辺機器:なし

 

パズルゲームでおなじみの『ぷよぷよ』キャラクターを活かした『不思議のダンジョン』フォロワーのローグライクRPGです。

 

『ぷよぷよ』元々、MSXの3DダンジョンRPGだった『魔導物語』シリーズのスピンオフだったので、ある意味祖先帰りな作品と言えます。

 

シリーズでも人気のキャラクターである、主人公「アルル」、武闘派令嬢「ルルー」、闇の(変態)魔剣士「シェゾ」の3人から選択して、ランダム生成されるダンジョンに挑みます。

 

おなじみの「おバカ」な漫才的掛け合いはもちろん、本編で絡みの少ないキャラクター同士の会話も聞くこともできるファンにはうれしい仕様となっています。

 

 

本作の特色として、モンスターの友好度ステータスの存在や、ダンジョンを踏破しても「レベルリセット」が行われない斬新な仕様と取り入れています。

 

そのため『不思議のダンジョン』と違い、MPを使って繰り出せる「魔法・特技」(シレンで言う巻物)を成長させていく要素が大切となります。

 

他にもアイテムの「識別・鑑定」にMPを使う必要があり、このステータス管理のシビアさがクセが強いと呼ばれる要因の一つです。

 

通常のローグライク系RPGとは違った、異色のスタイルが取り入れられています。「キャラゲー」としての出来の良さも含めて、シリーズファンにも新鮮な驚きを与えた名作であることは間違いないでしょう。

 

2024年には、セガとコンパイルハートとの合作作品である『魔導物語 フィアと不思議な学校』が発売されました。

本作のデザイナーである、「戸部淑」氏が新主人公の「フィア」を始めとした、メインキャラのデザインを担当しています。

まさか、本家に再び「ぷよ」が登場するのを見られる日がくるとは、感慨深いものがありますね。

 

 

デビルサマナー・ソウルハッカーズ

 

ソウルハッカーズ

 

発売日 :1997年11月13日

メーカー:アトラス

ジャンル:RPG

周辺機器:なし

 

アトラスの人気RPGシリーズ「女神転生」シリーズの派生作品一つで、『真・女神転生デビルサマナー』の続編作品です。

 

シリーズの通例であるコンピュータと悪魔の関係性に加え、近未来やAI要素が入り混じる重厚な世界観が特徴です。

 

ネットワークが発達した情報都市を舞台に、主人公達のハッカーチーム「スプーキーズ」と悪魔の関わりを描いたストーリーが好評です。

 

サイバーパンク的な演出が随所に採用されており、97年時点でネット社会を予見するようなシナリオになっていることは驚嘆に値します。

 

システム面もかなり優秀で、ブラッシュアップされた仲魔システムに加えて合体システムも進化しています。

「邪教の館」へ足を運ばなくとも、手元のコンピューターで合体できるようになるなど、ハッカーらしいハイテクさを印象付けています。

 

また、「ビジョンクエスト」と呼ばれる死者の記憶を追体験しながら、別視点でダンジョンに挑むシステムも好評を博しました。

 

ソウルハッカーズのプレイ画面

 

「女神転生」シリーズは難易度が高い硬派なゲームでしたが、「ネミッサ」や「メアリ」といったシリーズ内でも人気のキャラクターの登場や、どこでもセーブができる「バックアッパー」の利便性向上によって多くの新規ファンを獲得しました。

 

「ペルソナ」シリーズとならんで、新規層のファンを多く獲得し、シリーズの普及に一役買った名作といえるでしょう。

 

その後もPS2で「葛葉ライドウ」シリーズが展開されています。

「女神転生」らしからぬ、大正ロマンあふれる世界観は新鮮で、こちらもシリーズでも屈指の人気キャラクターとなりました。

ジュブナイル要素の強い「ペルソナ」と比較して、自由な作風でナンバリング別に新鮮さを味わえるのも「デビルサマナー」の良い点ですよね。

 

 

プリンセスクラウン

 

プリンセスクラウン

 

発売日 :1997年12月11日

メーカー:セガ/アトラス

ジャンル:アクションRPG

周辺機器:なし

 

 

おとぎ話のような絵本風のグラフィックとアクションRPG要素が融合した美麗な作品です。

 

3Dを得意として様々な名作RPGを送り出したPSに対して、2Dグラフィックを突き詰めた『セガサターン』のマシンパワーが炸裂しています。

 

3D表現が主流になってきたとはいえ、ポリゴンがまだカクカクしていた時代だったので、2D故に表現に幅が効いたことが功を奏したといえる例でしょう。

 

主人公「グラドリエル」細かな動作から垣間見える可愛さは、当時の3Dでは表現しきれないクオリティの高さを感じさせてくれます。

 

 

横スクロールベースの戦闘ながらコンボ操作などがあり、他のRPGとは一線を画す独特のプレイ感覚が新鮮です。

 

コンポーザーの「田中 敬一」氏が送り出すBGMも良曲が多く、サウンドトラックがレア化するほどの人気で、本作を象徴するエピソードとなっています。

 

PSPで移植が登場したり、PS4で『プリンセスクラウン 復刻版』として限定配信されたりはしていますが、2025年現在、手軽にプレイできないことが悔やまれます。

 

グラフィカルな表現力を前面に示した作品として、評論家からは『セガサターン』の2D性能を活かした佳作と評価されており、まさに名作と言えます。

 

カプコンのAC基板「CPS2」を想起させるグラフィックですが、企画・デザインを担当した「神谷 盛治」氏はカプコン出身です。

同期であった「マヴカプ」シリーズ等を担当しているデザイナー「BENGUS」氏とは、お互いに尊敬している仲睦まじいエピソードがあります。

 

 

天外魔境 第四の黙示録

 

天外魔境 第四の黙示録

 

発売日 :1997年1月14日

メーカー:ハドソン

ジャンル:RPG

周辺機器:なし

 

和風テイストにユーモアを織り交ぜた独特の世界観が魅力の『天外魔境』シリーズの作品です。

以前のシリーズとは打って変わって、「日本人がイメージする誤ったアメリカ」感を題材にしている世界観が特徴です。

 

全編通して、アニメのムービーシーンと豪華声優陣ボイスを押し出しており、シナリオを最大限に楽しめるような設計になっています。

 

また、ゲームとしても難易度は低めで遊びやすく、ボス敵もそこまで苦戦を強いられるような強敵は少ないのでストーリーに集中できるのも良い点です。

ただし、RPGとしての硬派さややり込みといった点では若干手ごたえがなく感じてしまうかもしれません。

 

天外魔境のオープニング

 

このようなバランスになった要因としては、かなり壮大なプロットを用意しており、ゲーム全体のボリュームを削らざるを得なくなったからだと考えられます。

 

後にストーリー部分については、「公式ガイドブック」や「小説版」で補填されることになります。

 

容赦ないアドリブ祭りとギャグやパロディ全開の掛け合いやコミカルな展開と、全年齢用とは思えないホラーでシリアスなストーリーのメリハリが絶妙で、『天外魔境』らしさを残しつつも新たな側面を開拓した作品と言えます。

 

タイトルの『第四の黙示録』はシリーズ4作目を暗示しているのですが、肝心の3作目である『天外魔境III NAMIDA』は8年後の2005年にPS2で登場しています。

『PCエンジン』時代から一向に発売されず、『PC-FX』の時代には、同ハードで96年発売と謡っていたはずが、発売予定欄から消滅してしまいました。

天外3のために『PC-FX』を購入に踏み切ったユーザーがいること考えると、この上なく不憫でなりません。

 

 

アクションゲームの名作

『セガサターン』のアクションゲームは、アーケードで培われたテクノロジーを遺憾なく注ぎ込み、ゲームセンターと遜色ないレベルのアクションゲームが多く存在します。

 

家庭用ゲーム機ながら、パワフルなステージギミックや多人数対戦要素なども実装され、当時の最新技術を感じられる作品が多かったのも特徴です。

 

以下では、その中でも特に人気と評価の高かった5タイトルを厳選して紹介します。

 

 

ファイターズメガミックス

 

ファイターズメガミックス

 

発売日 :1996年12月21日

メーカー:セガ

ジャンル:3D対戦格闘ゲーム

周辺機器:なし

 

セガの格闘ゲームの二大巨頭だった『バーチャファイター』と『ファイティングバイパーズ』のキャラクターが一堂に会した3D格闘ゲームです。

 

上記作品以外にもセガ作品のキャラが参戦しており、個性的なファイター達がお祭りゲーとしての楽しさを引き立てます。

 

例えば『ソニック・ザ・ファイターズ』から「ビーン・ザ・ダイナマイト」と「バーク・ザ・ポーラーベアー」の二人が参戦している他、ユニークなものだと『デイトナUSA』の自車である「ホーネット」までもがファイターとして参戦しています。

 

メガミックスのプレイ画面

 

基本的には『VF2』ベースのシステムとなっており、同年にアーケードで稼働していた『VF3』の「エスケープ」システムを搭載しています。

 

キャラの挙動に関しては、バーチャとFVから慣れている作品に合わせて選択できるようになっており、どちらのファンも安心して遊べるのも特徴です。

 

また、バーチャのキャラクターに関しては『VF3』で使用できた「新技」を逆輸入しており、本作を購入したアーケードゲーマー達を歓喜させました。

『セガサターン』独自のオールスターゲームとして、ぜひ遊んでおきたい名作です。

 

 

ゲームコム版メガミックス

 

「ファービー人形」を作ったTiger Electronicsが、1998年にリリースした世界初のタッチパネル搭載ゲーム機「Game.com」に本作の移植版が存在しています。

ですが、白黒モニターな上にマシンスペックが足りないため、「おそまつ」な出来になってしまっています。

ただし、グラフィックのクオリティは頑張っており、2Dで3D表現している画面は一見の価値ありです(笑)

 

 

ダイナマイト刑事

 

ダイナマイト刑事

 

発売日 :1997年1月24日

メーカー:セガ

ジャンル:3Dアクション

周辺機器:なし

 

ベルトスクロールタイプの3Dアクションゲームで、主人公達の派手なアクションをコミカルに描いているのが魅力です。

 

随所に映画的な演出のQTEが挿入され、さながらハリウッド映画のようなスケールとなっています。

救出対象の「大統領の娘」がかなり特徴的な顔ブサイクで、本作を象徴するキャラクターとなっています。

 

3D格闘ゲームのコンボ要素と、ステージの随所に仕掛けられた武器やオブジェクトを使って、敵をなぎ倒す爽快感を味わえます。

 

CMソングの「俺の武器を知ってるかい?」からの「モップ!、コショウ!、柱時計!」というインパクト絶大かつ、ゲーム内容をシンプルに説明している歌詞は今も語り草となっています。

 

主人公の熱血刑事「ブルーノ・デリンジャー」は、名作ハリウッド映画『ダイハード』の「ジョン・マクレーン」をモデルにしており、『ダイハード』のゲームとして発売する予定で制作していたというエピソードがあります。

 

ダイハードアーケード

 

海外では、「20世紀FOX」との協力のもと権利の獲得に成功し、実際に『ダイハード』のゲームとしてリリースされました。

 

セガらしい秀逸なゲームシステムと軽快なテンポとコメディ要素も相まって、家族や友人達と盛り上がれる名作と言えます。

 

海外版のスト2パッケージ

 

海外版の『Die Hard Arcade』のパッケージを担当しているのは、数々の名作映画のポスターを担当した故「ミック・マクギンティー」氏です。

他ゲームのパッケージアートも担当しており、海外版『ストII』の「非常にコッテリした」パッケージアートは彼が描いたものです。

ちなみに、同氏は『ストII』では「ブランカ」がお気に入りだったみたいです。

 

 

シルエットミラージュ

 

シルエットミラージュ

 

発売日 :1997年9月11日

メーカー:ESP/トレジャー

ジャンル:横スクロールアクション

周辺機器:なし

 

横スクロールアクションにシューティング要素を融合させた、疾走感のあるゲームテンポが魅力的な作品です。

 

主人公の向いている方向で、属性や性能が変化する斬新なシステムが目を引きます。

 

開発元のトレジャーが得意としている、2Dスプライトの技術がふんだんに取り入れられており、ヌルヌルと動くアニメーションは『セガサターン』ならではの魅力です。

 

後に追加要素を加えたPS版も登場していますが、SS版のほうがテンポやグラフィックがよくファンからも評価されています。

 

 

「パラサイト」と呼ばれる、7種類の武器を最大3種類装備することができ、これらをショップで購入することで有利にゲームを進めることができます。

 

ただし、非常にお金がかかるため「稼ぎプレイ」をする必要があり、資金獲得効率のいい「投げ攻撃」を連発し「カツアゲ」した方も多いのではないでしょうか?

 

また、敵や地形に合った攻撃方法を瞬時に切り替える必要があり、非常に忙しく難易度が高いことで知られています。

 

可愛らしいグラフィックとコミカルな演出で忘れがちですが、世界の存続をかけたストーリは非常にシリアスで重いのもギャップがあり面白い部分です。

 

システム面でも同社の名作シューティング『レイディアントシルバーガン』や『斑鳩』の原型ともなっており、コアなファンからの評価が高い名作です。

 

SS版とPS版ともに、非常に数が少ないゲームとなっており中古市場では「レアゲーム」となってしまっています。

幸いなことに、開発元のトレジャーは現在でも精力的に過去作品の復刻を行っているため、本作の復活も近いかもしれません。

 

 

バーニングレンジャー

 

バーニングレンジャー

 

発売日 :1998年2月26日

メーカー:セガ

ジャンル:3Dアクションゲーム

周辺機器:マルチコントローラー

 

主人公達がレスキュー隊のSFアクションゲームで、ステージ内の火災や爆発から救助活動をこなす独特のゲーム性の作品です。

 

時間が経過すると、ステージが崩壊していきクリアが困難になっていく緊張感は本作ならではの要素と言えます。

 

4つエピソードがあり、高層ビルや宇宙ステーションなどバラエティ豊かなロケーションを舞台に「バーニングレンジャー」の活躍を描いています。

 

キャラクターの音声通信を用いた演出も画期的で、さながらヒーロー作品のアニメや特撮を彷彿とさせます。

 

熱血な主人公「ショウ」を「緑川 光」氏が演じて、クールな先輩を「関 智一」氏が演じているという配役にも注目したいです。

声優ファンであれば、配役のイメージとしては逆に感じますが、流石の実力でピッタリの演技をしているのでぜひ確認してほしいです。

 

 

また、セガファンにはおなじみの「光吉猛修」氏が歌うOPテーマ「Burning Hearts 〜炎のANGEL〜」は本作を代表する名曲です。

「ファンタシースター」シリーズではよくコラボしており、その際にテーマソングが流れることから、知った方も多そうです。

 

サターンの3Dゲームの中でも屈指の完成度を誇っており、名実共に『セガサターン』名作として語り継がれています。

 

非常に話題性が高い作品『異世界おじさん』に本作が登場しています。

主人公の「おじさん」が熱狂的なセガファンという設定であったため、その熱量のある描写から「セガ公認」になっています。

セガ作品をオマージュしたOPや小ネタが盛りだくさんの作品となっており、多くのセガファンから共感を得ています。

 

 

サターンボンバーマン

 

サターンボンバーマン

 

発売日 :1996年7月19日

メーカー:ハドソン

ジャンル:アクションゲーム

周辺機器:マルチターミナル6

 

ハドソンのエースタイトル、定番パーティーゲームの『ボンバーマン』シリーズの作品です。

 

『セガサターン』のスペックを活かしたアニメーションムービーと、対戦要素をさらに強化したタイトルとなっています。

 

ステージクリア型のストーリーモードは、以前よりも広大なマップが登場するようになりスケールアップしています。

 

過去作で登場したお助けキャラ「ルーイ」に代わる、新キャラの「ティラ」が登場し「進化システム」によって攻略に有利な能力を獲得できるようになりました。

 

また、スコアアタックによる段位認定が行える「マスターゲーム」も追加されました。

敵を倒す順序、アイテムの取得率、「誘爆や同時撃破」といったテクニカルな要素まで、様々な得点が設定されており、やり込み勢のご用達ソフトともなりました。

 

そして最大の特徴は、家庭用初の最大10人の規格外な対戦プレイができることでしょう。

 

SS用ハドソン周辺機器

 

しかし、マルチタップ2個とコントローラー10個という、とてつもない周辺機器の量が必要になるため、当時これを実行できた家庭がどれだけあったのかは想像できません。

 

電話通信によるオンライン対戦を実現した周辺機器「XBAND」対応版も存在してるのも「ゲーム史」の観点からは興味深い要素です。

 

続編の「サターンボンバーマンファイト!!」では、グラフィックが3Dとなり、シリーズでも珍しいクオータービューにも挑戦しています。

 

どちらも、後年に重視されていく「3Dのボンバーマン」や「大人数プレイ」の基礎ともなった名作といえるでしょう。

 

本作のディレクターである、「藤原 茂樹」氏はファミコン版の「ボンバーマン」に感銘を受け日本物産から、ハドソンに移籍したというエピソードがあります。

PCエンジン時代より、同シリーズの知名度を急激に押し上げることに成功し、本作でもその才能を如何なく発揮しています。

アニメ作品「爆外伝」シリーズや「ジェッターズ」も原案として関わっており、彼をなくして「ボンバーマン」は語れない功績を残しています。

 

 

シューティングゲームの名作

『セガサターン』はアーケードシューティングの移植やオリジナル作にも力を入れ、マニアからライトユーザーまで楽しめる幅広い作品を生みました。

 

2D、3Dを問わず、独創的な演出と操作感で人気を博していました。特にガンシューティングの臨場感は当時の家庭用ゲーム機では目新しい存在でした。

 

名作ぞろいで紹介しきれないので、ここでは代表的なタイトルを中心に紹介します。

 

 

バーチャコップ

 

バーチャコップ

 

発売日 :1995年11月24日

メーカー:セガ

ジャンル:3Dガンシューティング

周辺機器:バーチャガン

 

光線銃コントローラを使った体感型ガンシューティングで、正確な照準と瞬発力が鍵を握るアーケードの人気作の移植版です。

 

多少テクスチャ等が劣化しているものの、AC版をほぼそのままに移植したクオリティの高さは『セガサターン』の強みが生かされています。

 

同時発売の「バーチャガン」はアーケードとほぼ同じ造形で、操作感についても高い制度で再現しています。

 

 

バーチャコップのデモ画面

 

また、非常に難易度が高かった本移植ですが、オプションによる変更でコンティニュー回数やライフ量を設定できるため、初心者でもクリアしやすくなっているのは、家庭用らしい配慮です。

 

さらに「協力プレイ」に加えて、射撃訓練場で得点を競う「トレーニングモード」での「対戦プレイ」も実現しています。

 

BGMはサターン仕様にアレンジされ、AC版では未使用となったBGMも取り入れられているため、ゲームセンター通いのプレイヤーにも新鮮な名作と言えます。

 

本作が与えた影響はすさまじく、同社の『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』や、ナムコの『タイムクライシス』といった、ガンシューティングの基礎となりました。

3Dポリゴンを駆使した前衛的な試みは、FPS業界にも影響を与え、『ニンテンドウ64』の超名作である『ゴールデンアイ007』が誕生することになります。

 

 

レイヤーセクション(レイフォース)

 

レイヤーセクション

 

発売日 :1995年9月14日

メーカー:タイトー/ビング

ジャンル:縦スクロールSTG

周辺機器:なし

 

タイトーが送る縦スクロールシューティングで、ロックオンレーザーを駆使したスタイリッシュなシステムが魅力の移植作品です。

 

あらゆるシーンで奥行きを感じさせる秀逸なグラフィックは、AC版から見劣りしておらず『セガサターン』独自の描画性能を活かしています。

 

縦置きが可能なテレビであれば、画面比率も合わせることができるため、ほとんど完璧な移植版と言えます。

また、CD特有のロード時間がほとんどなくストレスフリーなのも、評価が高い要因の一つと言えるでしょう。

 

 

難易度設定が絶妙で、下手なりにプレイしていくとギリギリでコンテニューが足りなくなるというクレジット数に設定されています。

そのため、アーケードゲームの醍醐味である「1クレジットの重み」を再現しており、やり込むことで上達する楽しさも味わうことができます。

 

しかし、BGMはアーケード版と違うアレンジになっている上になぜかモノラル音源にしか対応していないため、アーケード版をやり込んでいるプレイヤーからは違和感として挙げられることもあります。

 

その後も名作シリーズとして『レイストーム』や『レイクライシス』が登場、本作が『セガサターン』の普及に一役買ったのは間違いないでしょう。

 

本作のアーケード版と他の「レイシリーズ」を含んだコレクションソフトである『レイズ アーケードクロノロジー』がリリースされています。

開発移植を業界でも評価の高い「エムツー」が行っていることから、各種ステータス表示ができる「M2ガジェット」に相当する機能や、HDバージョンの収録など、抜かりのない完成度の移植となっています。

 

 

戦国ブレード

 

戦国ブレード

 

発売日 :1996年11月22日

メーカー:彩京

ジャンル:横スクロールSTG

周辺機器:なし

 

 

彩京が送る和風の世界観を舞台にした横スクロールシューティング『戦国エース』の続編で、作り込まれたビジュアルと個性的なキャラクターが特徴です。

 

ツッコミ待ちとしか思えない奇天烈な世界観は据え置きで、主人公達が飛行機から生身に変更されキャラクターゲームの側面が強化されました。

 

選択するキャラによって攻撃方法や演出が大きく異なるため、繰り返し遊んでも飽きにくいシステムが評価されています。

 

イラストを担当するのは「司 淳」氏の、写実的ながらも2D映えするイラストは人気で、同氏が担当する脱衣麻雀ゲーム『対戦ホットギミック』と合わせて話題にあげられることが多いです。

 

 

また、SS版限定の要素として、同社のSTG『ガンバード』に登場する主人公の魔女っ子「マリオン」もゲスト参戦しています。

「戦国反版」と呼ばれるイラストや設定資料集、ミニゲームを楽しめるモードも追加されており唯一無二のアレンジ移植です。

 

後述する名作『バドルガレッガ』を作り出したライジングと並んで、当時のアーケードと『セガサターン』のシューティングの盛り上がりを牽引した彩京の手腕が光る名作です。

 

トリビアとして本作の救出対象である「布津姫」の父親の声を、イラストの「司 淳」氏がちゃっかり担当していたりします。

 

 

機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY

 

機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY

 

発売日 :1996年9月20日(エピソード1)

メーカー:バンダイ/ベック

ジャンル:3Dアクションシューティング

周辺機器:ツインスティック(2作目以降)

 

一年戦争外伝を描いた3Dシューティングゲームで、オリジナル機体「ブルーディスティニー」のエピソードは、多くのガンダムファンを虜にしました。

 

原作の設定を掘り下げたストーリーも魅力たっぷりで、3シナリオの分割販売方式で主人公率いる「モルモット隊」の活躍が濃厚に描かれています。

 

3Dで再現されたモビルスーツ戦はド迫力で、『セガサターン』の次世代機としての意地を感じる出来栄えです。

 

主役機の「BD一号機」の全身が青いカラーリングで真っ赤なバイザーの陸戦型ジムという、マニアのツボを刺激するデザインは今なお色あせません。

 

あわせて、主人公のライバル「ニムバス」が駆る「イフリート改」もかなり人気のMSとなりました。

 

ガンダム外伝のプレイ画面

 

現在でも続く『Gジェネ』や『ガンダムVSガンダム』シリーズでも登場しており、数ある外伝作品中でも知名度は最高クラスです。

 

本作がヒットしたことから、後継機の『ドリームキャスト』でも『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』が制作されるまでに至っています。

 

『ガンダム』ゲームにおける、数多くの外伝作品が生み出される流れを作ったパイオニア的存在の名作と言えます。

 

劇場版作品『逆襲のシャア』のクライマックスシーンで、主人公「ユウ」が一般兵として戦闘に参加していたエピソードはかなり有名ですよね。

後にリメイク作品「サイドストーリーズ」で登場した際は、上記のシーンで本作の回想をするファンサービスもありました。

 

 

Quake(クエイク)

 

SS版クエイク

 

発売日 :1997 年12月2日(北米/欧州のみ)

メーカー:id Software/Lobotomy Software

ジャンル:FPS

周辺機器:※SSはエリアリージョンがあるため海外本体が必要です。

 

名作FPS『DOOM』の原作者とプログラマーがPCで送り出した、3Dの次世代FPSの移植版です。

日本では発売されず、海外市場でのみリリースされた数少ないソフトでもあります。

 

元のPC版は、最新鋭の技術を取り込んでおり、高度な3Dグラフィックを実現する「Quakeエンジン」で構築され、世界でもいち早くオンラインプレイにも注力、現在のゲームスタイルの源流を築き上げた作品です。

 

 

開発者からは『セガサターン』のスペックでは毛頭移植できないといわれていた本作ですが、移植担当のLobotomy Softwareの優秀なスタッフたちによって、独自エンジンの「SlaveDriver」でアレンジ移植を実現させました。

 

上記の通り、既存のゲームエンジンが動かないことから、グラフィックを一から作り直しており、一部のステージは完全に新規で作り直され、本移植でしか遊ぶことのできない限定のステージとなっています。

 

かなりの努力は感じるものの性能不足は顕著で、後に登場することになるN64版と比べるとフレームレートは落ちてしまっています。

 

残念ながら、PC版にあったマルチプレイヤーモードは削除されてしまいましたが、最新のFPSがサターンでプレイできる衝撃が上回り、海外のサターンファンを中心に盛り上がりを見せました。

 

Lobotomy Softwareは、同じく人気だったFPSの『デュークヌーケム 3D』のSS版移植も担当しています。

そちらはPC版と比較してもかなりの移植度で、一部要素は、N64版にも勝るクオリティとなっています。

「SlaveDriver」恐るべしですね!

 

 

ADV・SLGの名作

ストーリー性を重視したADV(アドベンチャーゲーム)や、思考力・戦略性が重要となるSLG(シミュレーションゲーム)も、『セガサターン』では数多くリリースされました。

 

独自の世界観を描くサウンドノベルや、大規模な部隊戦を本格的に再現した戦略シミュレーションまで、プレイヤーの興味を引き付ける多彩な作品が多かったのが特徴です。

 

以下のタイトルは、その中でも特にファンから愛される名作として語り継がれています。

 

 

ドラゴンフォース

 

ドラゴンフォース

 

発売日 :1996年3月29日

メーカー:セガ/Jフォース

ジャンル:シュミレーションRPG

周辺機器:なし

 

大勢の兵士で編成された部隊同士がリアルタイムでぶつかり合う壮大な戦略シミュレーションです。

 

マップ構成は、よくある地域制圧タイプの『信長の野望』スタイルを取っていますが、注目すべきは戦闘システムです。

 

部隊の指揮官である主人公や敵ボスを筆頭に、多くのNPCが現実の合戦のようにぶつかり合うダイナミックな物となっています。

ハデな必殺技もあり、繰り出すタイミングもリアルタイム故に、戦局判断が重要になってきます。

 

総勢8人にも及ぶ君主から選択でき、それぞれキャラクター背景やストーリー展開が異なることから、バリエーションに富んでいる点も高く評価されています。

 

ドラゴンフォースのプレイ画面

 

シュミレーションゲームとしては簡素な作りで初心者でも遊びやすい半面、シュミレーション玄人は少し物足りなく感じる要素もあります。

 

制圧した都市や城の運用や、資金・食料の管理といったストラテジー要素は最低限で、戦闘に振り切った内容にはボリューム不足との声もあります。

 

とはいえ、複数の国を統治する立場から、他国との交渉や戦闘を繰り返して地域を制圧していく内容は、カタルシスが味わえるためSLG入門にはちょうどいい名作と言えます。

 

本ゲームを開発していたスタッフは、自社のトラブルから「無給」で働いていたという伝説のエピソードがあります。

本作の完成前に自社がそのまま倒産してしまい、完成を見ることなく他社へと散り散りとなってしまいました。

特に企画立案を担当した「桑名 真吾」氏は、その後「アイディア・ファクトリー」を設立、現在でも人気のゲーム会社となりました。

 

 

街 〜運命の交差点〜

 

街 〜運命の交差点〜

 

発売日 :1998年1月22日

メーカー:チュンソフト

ジャンル:サウンドノベル

周辺機器:なし

 

サウンドノベルのパイオニア、チュンソフトが送り出す『弟切草』『かまいたちの夜』と続くシリーズ第三弾です。

 

実写映像とテキストを組み合わせたサウンドノベル形式のアドベンチャーで、渋谷の「スクランブル交差点」を舞台に主人公たちが複雑に交錯する構成が特徴です。

 

それぞれの主人公のシナリオが、刑事ものからホラー、はたまたコメディまで全くこのなる物語にもかかわらず関わり合う意外性が話題を呼びました。

 

各シナリオでの選択肢により、他のシナリオが進行したり、バッドエンドになったりと、登場人物たちの運命が左右されるシステムは面白さは斬新です。

 

 

「TIPS」と呼ばれる、状況や用語解説の追加情報を確認できるシステムも、読み物としてのテンポを阻害しないのが良い点です。

 

共通して登場する、濃すぎるサブキャラクターも本作の魅力となっており、個人的には「ゴ説明イタシましょう」と突然ウンチクを語って帰っていく少年が強く記憶に残っています(笑)

 

本作のテーマソング「One and Only」は、ゲーム内容にピッタリの名曲として必ず話題に上がります。

エンディングで、本曲が流れた瞬間に思わず涙腺を緩ませたプレイヤーも多いのではないでしょうか?

 

歌詞の「だけど皆それぞれの自分生きている」の通り、「それぞれの人生」をうまく落とし込み、それを「実写」で引き立てたことで名作としてゆるぎない存在となりました。

 

後に同様のコンセプトで『428 ~封鎖された渋谷で~』が登場しました。また、3Dグラフィックを使用した精神的続編の『TIME TRAVELERS』も存在します。

いずれも本作から進化した秀逸なシステムなので、新作の登場を望んでいるプレイヤーも多いのではないでしょうか?

 

 

スーパーロボット大戦F・F完結編

 

スーパーロボット大戦F

 

発売日 :1997年9月25日

メーカー:バンプレスト/ウィンキーソフト

ジャンル:戦略シュミレーション

周辺機器:なし

 

人気ロボットアニメが多数登場するシミュレーションRPGシリーズの『セガサターン』先行タイトルです。

 

大好評だったSFCの「第四次」をベースにリメイクし、「庵野 秀明」監督作品である『新世紀エヴァンゲリオン』や『トップをねらえ!』を参戦させています。

 

ボイス演出の強化で、「原作再現」や作品を越えたキャラクター同士の掛け合いがファンの心をくすぐり、高い評価を獲得しました。

 

しかしながら、開発時トラブルやセガサターン本体の独特の仕様によるバグ等、開発は難航し苦肉の策として『完結編』として分割販売することになりました。

 

F完結編のプレイ画面

 

前後編にもわたるストーリーのボリューム多さは賛否両論で、後半になると調整不足を感じるレベルには理不尽を強いられます。

特定のキャラ以外に人権がないと言わるほどにキャラ格差が酷く、歴代のシリーズの中でも難易度が高い作品としてまず名前が挙がる作品でもあります。

 

また、敵一般兵のセリフ回しが汎用性が高い上にインパクトがあるものが多いのも特徴です。

その後のシリーズでも同じフレーズが使われてたり、ファンや開発からもネタにされることが多いです。

 

後にPS版にも移植されていますが、上記のエピソードやSS版の性能をフルに活かしたBGMも相まって『セガサターン』の名作の一つと数えられています。

 

ちなみに、上記の一般兵の中には『ドラゴンボール』シリーズの「ブロリー」を始め、数多くの「ボスキャラ」を担当している「島田 敏」氏がいます。

彼の担当する一般兵は、オーバーリアクションかつヘタレ感が強い性格で愛されており、彼の代名詞である「がああっ! パ、パワーが違いすぎる!」は、強い衝撃を受けたときのリアクションとしてファンの間ではよく使われます(笑)

 

 

ファンタズム(Phantasmagoria)

 

ファンタズム

 

発売日 :1997年8月8日

メーカー:Sierra Entertainment/アウトリガー工房

ジャンル:探索アドベンチャー

周辺機器:シャトルマウス

 

アドベンチャーゲームのジャンルの発展に大きな影響を与えた「ロバータ・ウィリアムズ」氏が制作したアドベンチャーゲームです。

 

オーソドックなポイントクリックのアドベンチャーゲームですが、当時ブームとなっていた「実写取り込み」とムービーが盛りだくさんとなっています。

 

動作一つ一つに役者のモーションが割り当てられている非常に手間のかかった仕様で、撮影に4か月も費やしたそうです。

 

そのため、ディスク枚数がすさまじく、他ハードでも類を見ない「8枚組」構成の大ボリュームとなっています。

 

PCからの移植版である本作は、日本語吹き替えによる丁寧なローカライズや翻訳がされており、その丁寧さには職人魂を感じます。

 

 

ストーリーは、ホラー小説の重鎮「スティーブン・キング」から影響を受けており、エログロ要素の強いサイコホラーです。

 

選択肢ミスによる死亡演出も当然実写になっており、あまりのスプラッター演出に日本版では一部がカットされてしまうレベルのクオリティです。

 

気合が入りすぎた残虐演出が問題となり、一部の小売店では取り扱いを拒否され、さらにオーストラリアでは「発禁」になった伝説があります。

 

ゲーム内容も含め、色々な意味で賛否両論ではありましたが、大ボリュームのPCゲームの移植というベンチマークとしては面白い作品かと思います。

 

反響は大きく海外では『Phantasmagoria: A Puzzle of Flesh』という続編も作られました。

販売元のシエラオンラインは、『ファンタズム3』を検討しましたが続編の失敗と「実写ゲー」が衰退したことから計画を断念することに。

その際にウィリアムズ氏は、「プレイヤー需要もないのに、そんな労力かけたくないよ(意訳)」と語ったそうです(笑)

 

 

Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!

 

サッカークラブをつくろう

 

発売日 :1996年2月23日

メーカー:セガ

ジャンル:経営シュミレーション

周辺機器:なし

 

サッカークラブの監督兼オーナーとしてチームを運営するシミュレーションゲームで、選手の補強や試合の采配など経営面も含めたやり込み要素が魅力です。

 

「Jリーグ」のライセンスを受けた公式監修で、選手が実名で登場、能力やチームの連携がリアルに再現され、試合を観戦しながら戦略を練る楽しさがあります。

 

3D表現もかなり頑張っており、OPではSEGAのロゴの上に立った選手が当時としては滑らかなリフティングを披露しています。

試合中もカメラワークやモーションが細かく、ゴール時のアピール演出もしっかり再現しています。

 

サカつくのプレイ画面

 

少々シュールではありますが、左下に常時実況解説が居座っているのも試合観戦の臨場感を高めてくれています。

 

スポーツゲームではお決まりの要素ではありますが、現在では監督や解説者となっているような、著名選手の現役時代を見ることができる点も良いですね。

 

『セガサターン』時代における国内スポーツシミュレーションの先駆けとして、多くのスポーツゲームファンを取り込みました。

 

セガの大作タイトル『龍が如く』シリーズには、「キャバクラ嬢をつくろう」という本作のパロディミニゲームがあります。

なんと、本家「つくろう」スタッフが作成している単なるミニゲームとは思えない豪華さです。

他にも「昆虫女王メスキング」等、自社パロディをする際は妥協しない姿勢がファンからの信頼が熱い理由かもしれませんね。

 

 

『セガサターン』の名作ランキング

『セガサターン』を代表する名作をランキング形式で振り返ります。

 

ここでは数ある『セガサターン』ソフトの中から、多くのユーザーに支持され続ける定番タイトルを10本選び、順位をつけて紹介します。

 

個人的な見解も含んでいますので、あくまで指標の一つとして見ていただけると幸いです!

 

1位:グランディア

 

グランディア

 

発売日 :1997年12月18日

メーカー:ゲームアーツ

ジャンル:RPG

出荷本数:約40万本

 

ゲームアーツが送る、少年と少女の出会いから始まる王道の冒険ストーリーと同社の『LUNARシリーズ』バトルシステムを発展させた、セガサターンを代表するRPGです。

 

当時のFFやDQとも張り合えるクオリティは多くのプレイヤーを魅了し、数多の賞を受賞した自他共に認められた『セガサターン』の超名作です!

 

『Nintendo Switch』でもリマスター化されており、現代でも色あせないその魅力から堂々の一位とさせていただきました。

 

2位:ナイツ NiGHTS into dreams…

 

ナイツ

 

発売日 :1996年7月5日

メーカー:セガ

ジャンル:アクション

出荷本数:約39万本

 

ソニックチームが手がけた、夢の世界を舞台に浮遊感を味わう新感覚3Dアクションゲームです。

 

ステージを自在に飛び回る爽快感と美しいビジュアル、幻想的な音楽が融合し、当時としては画期的な体験を提供しました。

 

周辺機器のマルチコントローラとあわせて、『セガサターン』を語るうえでは外せない一本として二位へとランクインです!

 

3位:デイトナUSA

 

デイトナUSA

 

発売日 :1995年4月1日

メーカー:セガ

ジャンル:レース

出荷本数:-

 

アーケードで大人気となったレースゲームを高クオリティで移植し、家庭用でも爽快なハイスピードレースを再現した作品です。

 

クラッシュに寛容な「カジュアル挙動」のゲーム性と、癖になるボイス付きBGMとが相まって熱狂的なファンを獲得しました。

 

『セガサターン』の強みである、開発チーム直々の移植度の高さが魅力の決め手となってランクインしました。

 

4位:ガーディアンヒーローズ

 

ガーディアンヒーローズ

 

発売日 :1996年01月26日

メーカー:トレジャー

ジャンル:格闘RPG

出荷本数:約21万本

 

ベルトスクロールとRPGの要素を融合させた独特のゲーム性を持つ格闘RPGです。

 

全30ステージにも及ぶ、ストーリーモードのボリュームに加えて、最大6人プレイできる対戦モードも白熱の1本となっています。

 

とにかく自由度の高いシステムがファンから愛され続けている名作なので、ぜひ遊んでほしいタイトルとしてピックアップしました。

 

5位:バーチャファイター2

 

バーチャファイター2

 

発売日 :1995年12月01日

メーカー:セガ

ジャンル:3D対戦格闘ゲーム

出荷本数:約130万本

 

3D格闘ゲームの先駆けとして多大な影響を与えた『バーチャファイター』シリーズのパワーアップした2作目です。

 

シリーズの基礎はこの時点でほとんど完成しており、SS版の移植度も非常に高く、アーケードの興奮を家庭で味わえる決定版となっています。

 

アキラのBGM「Ride the Tiger」は本当にカッコイイですよね!文句なしにランクインの作品でしょう。

 

6位:パンツァードラグーン ツヴァイ

 

パンツァードラグーン2

 

発売日 :1996年03月22日

メーカー:セガ

ジャンル:3Dシューティング

出荷本数:約29万本

 

ドラゴンに乗って敵を撃破していくシューティングの2作目で、ドラゴンの成長要素やストーリーを強化した作品です。

 

画面内全体に攻撃できる必殺技「バーサク」も追加され、爽快感もパワーアップしました。

 

アーケードライクだった前作に比べて、コンテニューや中断セーブといった家庭用らしい遊びやすい要素も追加されているので、その点も加味してのチョイスしました。

 

7位:サクラ大戦2 〜君、死にたもうことなかれ〜

 

サクラ大戦2

 

発売日 :1998年04月04日

メーカー:セガ

ジャンル:アドベンチャー/シュミレーション

出荷本数:約50万本

 

ドラマチックアドベンチャーと戦略シミュレーションを組み合わせ、アニメ鑑賞の楽しさと美少女ゲームの恋愛要素を併せ持つ名作シリーズの第2作です。

 

前作からのキャラクターの成長や新たな仲間との出会いによる新しい物語が注目を集め、多くのファンを惹きつけました。

 

ゲーム内容の良さも当然ですが、せがた三四郎が登場する強烈な印象の実写パートからの主題歌の「ゲキテイ」が流れるCMがいまだに印象に残っているのでランクインとしました。

 

8位:電脳戦記バーチャロン

 

ツインスティック付きバーチャロン

 

発売日 :1996年11月29日

メーカー:セガ

ジャンル:3Dアクション

出荷本数:約32万本

 

巨大ロボットを操り、ハイスピードバトルを繰り広げる3Dアクションシューティングです。

 

ツインスティックコントローラとの組み合わせにより、アーケードさながらの臨場感で家庭用も大ヒットしました。

 

色々な作品とコラボしているフットワークの軽さや、キャラクターや世界観の濃さもお気に入りなのでチョイスさせていただきました。

 

9位:バトルガレッガ

 

バトルガレッガ

 

発売日 :1998年2月26日

メーカー:EAV/ライジング

ジャンル:縦スクロールシューティング

出荷本数:-

 

ライジングが送り出した、ランクシステムによる硬派な難易度と複雑なスコアリングシステムが特徴の縦スクロールシューティングゲームです。

 

緻密に作り込まれたゲーム性は、多くのシューターたちを魅了し、長きにわたって愛される作品となりました。

 

SS版も高い完成度で移植され、現在でも非常に高額で取引されています。

EAゲームスが日本のゲームのパブリッシングした珍しいゲームでもある為、ピックアップしました!

 

10位:X-MEN CHILDREN OF THE ATOM

 

エックスメン

 

発売日 :1995年11月22日

メーカー:カプコン

ジャンル:2D対戦格闘ゲーム

出荷本数:-

 

マーベル映画おなじみヒーロー作品を題材にした2D対戦格闘で、記念すべき『マーヴルVS.カプコン』の1作目です。

 

アメコミのテイストを忠実に再現した演出やグラフィックが評判で、スピーディーかつパワフルなゲーム性はすでに確立されています。

 

アーケード稼働当時はSS版しか移植版が存在しなかったので、個人的な思い出も含めて『セガサターン』の名作としてランクインさせました。

 

『セガサターン』の隠れた名作

一部のマニアから高い評価を受けながらも、あまり知られていない名作を紹介します。

 

『セガサターン』には商業的に大々的な成功を収めたタイトルばかりでなく、極めて独創的な内容や凝ったシステムを備える作品があります。

 

こうした「隠れた名作」は発売当時は注目されにくかったものの、後年になって再評価されるケースが多いのも特徴です。

ここではマニアが熱狂的に支持し続ける、知る人ぞ知るタイトルを取り上げます。

 

BLACK/MATRIX(ブラックマトリクス)

 

ブラックマトリクス

 

天使と悪魔の立場が逆転した、ダークな世界観が印象的なシミュレーションRPGです。

 

美少女ゲームの移植で有名な「NECインターチャネル」であることや、パッケージアートのアニメ絵からは想像もできないヘビィな作品となっています。

 

骨太な戦略パートやシビアな資金管理による硬派な難易度と、重苦しい作風を引き立てるフルボイスのストーリーパートが同時に備わったハードゲーマー御用達の名作です。

 

仙窟活龍大戦カオスシード

 

仙窟活龍大戦カオスシード

 

「ダンジョンに潜る」のではなく「ダンジョンを作る」ことに観点を置いた、ユニークなコンセプトを持つアクションRPGです。

 

ダンジョンの部屋を設置したり、モンスターを配置したりと通常のRPGとは「立場が逆転」している新鮮さが話題を呼びました。

 

同様のコンセプトを持つ『AZITO』シリーズや『ゆうなま』シリーズが好きなプレイヤーにはぜひプレイしてほしい名作となっています。

 

レイディアントシルバーガン

 

シルバーガン

 

8種類の武器を切り替えながら戦う革新的なシステムを持つ縦スクロールシューティングで、メッセージ性の強い世界観が特徴です。

 

変則的かつユニークなステージ構成と、それに連動したストーリーも注目ポイントとなっており、数多くのシューターが引き込まれました。

 

グラフィックやサウンドも『セガサターン』の限界を超えた最高峰のクオリティで、マニアを中心に絶賛されています。

 

リメイクや復刻を期待したい作品

現在の新ハードでの復刻やリメイクを期待したい作品をピックアップします。

 

独創的なゲーム体験や名作の評価が高まる中で、『セガサターン』のソフトを最新ハードで復刻してほしいという声も根強く存在します。

 

操作性や画質の向上、追加要素などが加われば、当時遊べなかった人たちも入りやすいのではないでしょうか?

 

ここでは個人的にリメイク需要がありそうな作品をピックアップして紹介します。

 

エネミー・ゼロ

 

エネミーゼロ

 

見えない敵と戦う緊迫感が特徴のホラーアドベンチャーで、音で敵の位置を把握すること重視した前衛的なシステムが特徴です。

 

高解像度による恐怖演出の強化やVR要素との親和性の高さも期待できるため、ぜひリメイクしてほしい作品です。

 

本ゲームの作者である「飯野 賢治」氏の代表作である、『Dの食卓』も近年権利関係が整理されPCでリマスター版がリリースされたため、本作のリブートやリマスター化もぜひ期待したいです。

 

カルドセプト

 

SS版カルドセプト

 

大宮ソフトが開発した、カードゲームとボードゲームを組み合わせ、全く新しいジャンルを切り開いた作品です。

 

対人戦におけるの駆け引きやコンボの奥深さが人気で中毒性が高く、ネットワーク対戦機能を拡充したリメイク版が求められています。

以前Xbox360で発売したような気がしますが、きっと気のせいですね。

 

2016年にリリースした、『カルドセプト リボルト』を最後に音沙汰がありませんが、眠らせておくには惜しい名作シリーズです。

 

機動戦士ガンダム ギレンの野望

 

SS版ギレンの野望

 

人気アニメ『機動戦士ガンダム』の一年戦争を題材にした戦略シミュレーションで、プレイヤーは連邦かジオンを選び、歴史を追体験または改変できるのが特徴です。

 

ユニット編成や勢力拡大など『Gジェネ』シリーズとは一線を画したリアルな軍事戦略要素が、硬派なガンダムファンを熱狂させました。

 

2011年にPSPで登場した「新ギレンの野望」を最後に続編が登場していない為、リメイクや復活が望まれているシリーズです。

 

『セガサターン』における伝説級ゲーム

一部でカルト的な人気を集める、『セガサターン』の伝説的タイトルをご紹介します。

 

ゲーマー界隈に置いて、強烈な個性やマニアックさから「伝説」や「カルト」といわれるタイトルが存在します。

 

現代ではなかなか見られないエピソードで、しばしば話題を呼び、今に至るまで熱心なコミュニティが続いている作品もあります。

 

次のタイトルはそんな“伝説級”ソフトの代表格といえるのではないでしょうか?(主観)

 

デスクリムゾン

 

デスクリムゾン

 

多くの要素が半ば“未完成”とも評され、『セガサターン』の専門雑誌では「帝王」と呼ばれた伝説のガンシューティングです。

 

ゲーム内の演技を一身に背負っている声優「せいじろう」氏のシュールな演技は、インターネットを中心に熱狂的な人気を得ました。

操作性や敵キャラクターのクセが強く、ある意味で「味」のある作品として伝説となっています。

 

ネット上では実況プレイやファンアートが盛り上がり、現在でもOPのロケ地に出向くファンがいる等、いろいろな意味で愛され続けている稀有な作品です。

 

ヴァーチャルハイドライド

 

バーチャルハイドライド

 

古典的RPGのを3D化した前衛的な試みの作品で、PCやファミコン等でリリースされた初代の『ハイドライド』のリメイク的作品です。

 

自動生成されるオープンワールドを舞台に、「実写取り込み」の主人公が冒険するというかなり前衛的なシステムをしています。

しかし、全体的なクオリティはイマイチで「早すぎた」といった印象です。ただし、BGMについては、中世オーケストラ風の楽曲となっており、非常にクオリティが高いと評判です。

 

完成度には賛否両論がありますが、その実験精神とどことなく香ばしい雰囲気が一部のプレイヤーの心をつかんでいます。

 

おまかせ退魔業(セイバーズ)

 

おまかせセイバーズ

 

上記2作品の共通点は「実写」で、トレンドだったこともあり、各社で実験されていた手法でした。

本作も例にもれず、セガが挑戦した「実写」作品となっています。

 

変身ヒロインと美少女アドベンチャーを組み合わせた内容になっており、良くも悪くも当時のノリを感じることができます。

特撮番組をオマージュしたシナリオ構成は、『東映不思議コメディーシリーズ』をリスペクトしており訓練された特撮ファンならその魅力を感じ取れるはずです!

 

『セガサターン』には、本作や似たコンセプトの「ボイスファンタジア」等、有名声優が「実写」出演しているのを見ることができるのもある意味魅力かもしれません(笑)

 

Ultimate Mortal Kombat 3(アルティメットモータルコンバット3)

 

SS版UMK3

 

「実写」といえば外せないのが、海外で大人気の2D格闘ゲームシリーズの本作ですよね!!

 

数少ない実写ゲームの成功例として、名前が挙がる本作は当然『セガサターン』にも存在します(日本未発売)

 

『MK3』の調整バージョンとしてリリースされたソフトで、当時の32bitゲーム機では唯一の移植となっています。

メガドラやスーファミ版に比べて、アーケードにもっとも忠実な移植として重宝されました。

Panasonic 3DO版が登場する予定でしたが、市場から消え去った為キャンセルとなりました。悔しい!

 

個人的にあらゆる格ゲーで最も好きなタイトルですので、こじつけてご紹介させていただきました!

 

『セガサターン』名作の楽しみ方と価値

 

セガサターンの起動画面

当時の名作を現代の環境で楽しむ方法や、収集・プレイ時の注意点を解説します。

 

『セガサターン』のソフトは中古市場で入手可能なものも多く、今からプレイしても色あせない面白さを感じられる作品が多数あります。

 

各社の率先した復刻版ソフトのリリースによって、往年の名作をより手軽に再体験できる環境も整いつつあります。

 

一方で実機で遊ぶ場合は、ソフトや本体のコンディションチェック、データの消えやすさ等、プレイを始める際にはいくつか注意点があるのも事実です。

 

以下では、そうしたポイントやおすすめの遊び方を中心に解説します。

 

中古市場での探索と購入ポイント

 

セガサターンの箱

 

『セガサターン』のソフトはプレミア化しているものもあり、価格が高騰しているタイトルが存在します。

 

特にシューティング系のタイトルに関しては、コレクター需要が強いためこだわりがなければ現代ハードの移植で遊ぶことをお勧めします。

 

購入時にはディスクやケースの状態をしっかりと確認し、動作不良を避けるためにも信頼できる店舗やオンラインショップを利用するのがおすすめです。

 

オリジナルマニュアルや帯などの付属品の有無にこだわるコレクターも多く、その点に注意しておくと希少価値のある一品を手に入れられる可能性が高まります。

 

復刻版やリメイク版でのプレイ方法

 

SEGA AGESのソフト

 

一部の『セガサターン』名作は、他のハードやダウンロード配信向けに移植・リメイクされているケースがあります。

セガが独自に復刻を行っている『SEGA AGES』シリーズであれば、Nintendo Switchでも遊べるので手に取りやすいです。

 

最新環境で遊ぶことで高解像度やロード時間の短縮、追加要素などメリットも多いですが、オリジナル版の雰囲気が変わる場合もあるので好みに合わせて選びましょう。

 

ゲームによってはコントローラの操作感が異なるため、事前に比較検討するとより快適にプレイできます。

 

現代のゲームプレイヤーへのおすすめ

せがた三四郎のゲーム

レトロゲームをあまり触れたことがない方でも、『セガサターン』の名作は意外なほど楽しめる要素が詰まっています。

 

現在におけるセガのビッグタイトル達の布石となったゲームも数多く存在しています。

 

最新のゲームとは異なるアニメーションやサウンドが、逆に新鮮な体験をもたらしてくれるでしょう。

 

ゲームの歴史を体感しつつ、独特の空気感を堪能できる点で、ぜひ一度手に取っていただきたいハードと言えます。

 

まとめ

『セガサターン』は2D表現の強みや多彩な周辺機器との連携、そして強力なアーケード移植によって時代を盛り上げたハードでした。

 

RPGやシューティング、アクション、シミュレーションなど幅広いジャンルで優れた作品が揃い、今なお遊ぶ価値を十分に持っています。

 

中古市場でのコレクションやリメイク版、エミュレーション環境の利用など、現代においても楽しむ方法は数多く存在します。

 

ゲーム史の大切な一ページを担った『セガサターン』の魅力を、ぜひ改めて味わってみてはいかがでしょうか?

 

それでは、また次回!さよなら、さよなら、さよなら~

 

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レトロゲーム・レトロPC専門店BEEPではセガサターンを始めとしたセガハードの買取を強化しています。セガハードに関するコレクション整理・売却をお考えでしたらぜひご相談ください!

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