『押し出しジントリック』で狙っていたこと

アルファ電子コラム第51回のイラストです

パズルゲームに求められるものには面白さやインカム以外に、低予算というモノが深く影を落とします。
今回の『知られざるアルファの世界』は、会社の事情から生まれた低予算プロジェクトで四苦八苦しながらも、何とか完成までたどり着いたパズルゲーム・プロジェクトの水面下での戦いの想い出語りです。

◆ 鳩野さんにもうちょっと聞いてみました! ◆

・前にアルファ電子のころからパズルゲームを作れる体制(スピーディーな制作環境)がないとのお話がありましたが、そのことも踏まえての「とにかく完成させよう」という考えになったのでしょうか?

『クラッシュローラー』や『ジャンボウ』はアクションゲームと私は位置付けている為、純然パズルゲームとして考えた場合、完成すればアルファ電子からADKを通して初の『それ』になります。
これはスタッフ全員にとって、とてつもない経験値が入ると考えました。

・完成させるために重要視したことは何でしたか?

上手くいかなかったり、つまらなかったりした場合、ちゃっちゃと没にする(笑)。
これは今までパズルゲームのプロジェクトを数々見て来た上で、ダメな仕事の典型例でしたので、自分が担当したら『ダラダラと継続しない』『固執しない』としました。

それと徹底した低予算ですね。
これがプロジェクトに求められていた真の目的でしたから。

・期待していた反応(ツッコミ)はありましたか?

多少はありましたが、期待した程ではなかったですね。残念!
でも、意外とキャラセレクト時に出した『完了』(元ネタは『覚悟のススメ』です)はツッコミが多くてしめしめと思いました。
広報資金の大半が他の大所帯プロジェクトに行くので、こういったツッコミというのは広報資金の回らないプロジェクトにとっては美味しいんですよ。

・リリース後、プログラマーとデザイナーは鳩野さんの思惑どおりの存在になりましたか?

会社の規模縮小の影響で2人とも退社してしまいましたが、30年経った現在でもどちらもゲームに関わっているので、まあそういった面に於いては目的は達したと言っても良いのではないでしょうか。

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著者紹介
鳩野 高嗣 (はとの たかし)

フリーランスのゲーム制作者・グラフィッカー。 タイヨーシステム(カルチャーブレーン)~アルファ電子(ADK、フォンキャスト)~TENKY~dropといったキャリアを経て、現在に至る。
アルファ電子には1986年から2001年まで在籍しており、同社の黄金期から末期までの歴史・実情を知る人物である。 関わった作品は『ラギ』『痛快GANGAN行進曲』『ワールドヒーローズパーフェクト』『テニスの王子様-SWEAT&TEARS-』シリーズ、『マイネリーベ2』など多数。

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