PCエンジン名作特集  BEEPスタッフ厳選「30本」


PCエンジン名作特集

みなさんこんにちは、BEEPの「ワープ加藤」です。
1987年、ファミコン全盛の時代に突如として現れた「白い衝撃」を覚えていますか?

今回のBEEP名作特集は、ハドソンとNECがチームを組んで生み出した『PCエンジン』をご紹介します。

実機で究極の1台を組み上げたいマニアの方から、『PCエンジン mini』で初めて触れるビギナーの方まで。
この記事を読み終える頃には、あなたもきっとPCエンジンのトリコになること間違いなし!

「赤いロゴ」が輝く、「ハドソンの夢」の歴史を一緒に辿っていきましょう!

PCエンジンとは? ハドソンとNECのチームが生んだ名機

PCエンジンは、ソフトメーカーであるハドソン(現コナミデジタルエンタテインメント)の企画力と、ハードメーカーであるNEC(日本電気ホームエレクトロニクス)の技術力が融合して誕生した、家庭用ゲーム機の歴史を塗り替えた名機です。
北米でも発売され、『TurboGrafx-16(ターボグラフィックス16)』という名前と黒いボディで展開されました。

PCエンジンの拡張性

最大の武器は、その圧倒的な「拡張性」と「先見性」にあります。
ファミコン全盛期に「高い描画能力」を引っ提げて登場したこのハードは、単なる次世代機という枠を超え、周辺機器を組み合わせることで能力を底上げしていく「コア構想」という独自の進化を遂げました。

同じハードでありながら、時代とともに体験がダイナミックに拡張・アップデートされていくことこそ、PCエンジンが持つ最大の特徴でしょう。

夢を追いかけたハドソンと技術で答えたエプソン

PCエンジンの誕生は、当時ファミコンと任天堂の最高のパートナーだったハドソンの熱意から始まりました。
当時、ハドソンは更なる遊びの提供のために、ファミコンの性能アップを希望していました。その情熱は「自分たちでチップを作ろう」という方向に構想が膨らんでいきます。

様々なメーカーに交渉した結果、セイコーエプソンがハドソンの考えに賛同します。2億円という大金を投じることで『Hu-7』という内製チップを開発しました。
加えて、ゲーム機事業に参戦を検討していたNECが合流、ついにハドソンの「夢を追いかけるプロジェクト」が始動します。

作り手が表現したいこと」にハードが120%で応える。この友好的な関係性が、独創的な名作を生む土台となったのです。

独自規格「Huカード」と拡張思想「コア構想」

PCエンジンの象徴といえば、ICカード型ゲームソフト「HuCARD」(ヒューカード)です。
差し込めば一瞬でゲームが立ち上がるレスポンスの速さと小型のカード式のルックスは、当時のプレイヤーはもちろん現代のゲーマーにとっても非常に快適な媒体といえます。

また、本体を最小限の「コア」と位置付け、用途に合わせてユニットを連結していく「コア構想」は、NECのPCメーカーらしいアイディアです。
これにより、ユーザーは自分のスタイルに合わせてゲーム環境を構築でき、メーカーもハードの寿命を延ばしながら新技術を投入できました。

この柔軟な設計により、PCエンジンは約10年にも及ぶ驚異的なロングランを記録することになります。

世界初の光学ドライブ「CD-ROM2(ロムロム)」

CDROM2本体

家庭用ゲーム機の歴史において、PCエンジンが残した最大の功績の一つが、世界初の光学ドライブユニット「CD-ROM2」の導入です。

引用:Youtube

大容量を活かした生演奏によるBGM、声優による迫力のボイス演出、そして流麗なアニメーションを実現させました。
それまでの「電子音とドット絵」の世界に、「音と映像のドラマ」という革命をもたらします。

これにより、RPGやアドベンチャーといったジャンルは、映画やアニメに匹敵する没入感を獲得しました。

拡張性が織りなすPCエンジンのディープな魅力

PCエンジンは、単なるゲーム機ではなく、周辺機器や派生モデルが複雑に絡み合う「一つの生態系」のようなハードです。
そんな深掘りすればするほど沼にハマる、ディープな魅力を紐解きます。

他の追従を許さない! バリエーションと拡張性のデパート

PCエンジンの本体

PCエンジンほど本体バリエーションが豊富なハードは他にありません。
初代の「PCエンジン(通称白エンジン)」から始まり、AV出力(RCAケーブル)に対応した「コアグラフィックス」、携帯型の「PCエンジンGT」、そして究極の統合機「PCエンジンDUO」まで幅広いバリエーションがあります。

これほど多岐にわたる派生機が存在するのは、常に最新技術を取り込もうとした進化の証といえるでしょう。
初めて触れる方には少し複雑に見えるかもしれませんが、「どのソフト(規格)を遊びたいか」から逆算して環境を揃えていく楽しさは、本機独自の醍醐味です。

PCエンジンプリントブースター

中には、PCエンジン用のプリンタ(プロッタ)である「プリントブースター」や、マイクなど音響機器を拡張するための「ロムロムアンプ」といった、パソコン顔負けの周辺機器もあり、コレクションする楽しみも他ハードとは一線を画しています。

ナムコ作品を中心とした多様なアーケード移植

PCエンジンが当時のゲーマーを熱狂させた最大の要因は、アーケードゲームの圧倒的な移植度にありました。
特にナムコの『ドラゴンスピリット』や『源平討魔伝』、アイレムの『R-TYPE』などは、「ゲーセンの興奮がそのまま家で遊べる」という衝撃をユーザーに与えました。

単なる「見た目」の模倣ではなく、操作性やゲームスピードまでなるべく再現しようとした職人たちのこだわり。
その完成度の高さは、現代の視点で見ても色褪せないプレイ感を保っています。

ハイクオリティなアニメーションとマニア向け展開

CD-ROM2の大容量を活用したことで、ゲームにおける「キャラクター性」を決定的なものにしました。
天外魔境』シリーズや『ときめきメモリアル』に代表される、ボイスとアニメを駆使した演出は、当時のプレイヤーに次世代のゲーム体験を与えました。

こうしたマニアの期待に応える尖った企画や、実験的な表現を許容する土壌があったからこそ、PCエンジンは独自の文化圏を築き上げます。
しかし、この方向性に尖らせすぎた結果、後継機の『PC-FX』(1994)が市場で苦戦してしまうことになります。

ジャンル・カテゴリ別に見るPCエンジン名作ソフト

PCエンジンのソフト

ここからはジャンル別に、PCエンジンを代表する名作を紹介します。

名作の基準は人によって「思い出補正」になりやすい部分もあるため、今回はBEEP的な観点で名作からマイナー作まで「これは押さえておきたい」という作品をピックアップしています。

ハドソンワールド炸裂! RPGの名作

PCエンジンのRPGは、一言でいうと「クセ強」揃いのラインナップです。
マシンパワーから繰り出される、イベントの密度、音楽の説得力、キャラの声や演出が、プレイヤーを物語に引き込みます。

確かに、今遊ぶとロード待ちや戦闘のもたつきが気になるものもありますが、それを差し引いてもポテンシャルにあふれる作品が揃っています。
本機のディープな魅力を感じるにはもってこいのジャンルです。

邪聖剣ネクロマンサー

邪聖剣ネクロマンサー
  • ジャンル: ロールプレイングゲーム

  • 発売日: 1988年1月22日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: PCエンジンアーカイブス、PCエンジン mini

邪聖剣ネクロマンサー』は、1988年にハドソンから発売された、PCエンジン初のRPGです。
夜、一人では遊ばないで下さい」という、ホラーゲームのようなキャッチコピーで大きな話題を呼びました。

最大の特徴は、徹底して描かれたダークファンタジーの世界観です。
パッケージとタイトル画面のイラストは、映画『エイリアン』のデザイナーとして世界的に知られる「H.R.ギーガー」氏を起用しています。

クトゥルフ神話をモチーフにした異形なモンスターや、バイオメカニカルな造形は、当時のドット絵技術の限界に挑むようなグロテスクな美しさがありました。
敵を倒すと血飛沫が飛び散る演出など、ビジュアル面での衝撃は凄まじく、「大人向けRPG」という独自の立ち位置を確立しました。

引用:Youtube

そのビジュアル以上に「玄人向け」だったのが、あまりに尖りすぎたゲームバランスです。
敵の強さは並外れており、特に「老化現象」によるステータス低下というシステムは、当時のプレイヤーを絶望させました。

また、魔法の名前も「ミオン」(水の魔法)「シリバ」(眠り魔法)といった、効果が直感的に分からない呪文のような名称が多く、さらにはアイテムの性能バランスも極端でした。
しかし、その「理不尽さ」こそが、混沌とした世界を生き抜く手応えとして、ユーザーを熱狂させた要因でもあります。

非常にクセの強い作品ですが、その唯一無二の空気感と、クトゥルフ的な深淵を覗き込むような体験は、今なおレトロゲーム史に異彩を放ち続けています。

BEEPワンポイント:本作には、2000年代後半にDSiウェアとして配信された『邪聖剣ネクロマンサー NIGHTMARE REBORN』という後継作が存在します。元々は携帯電話用アプリとして登場した『2』をアレンジしたものです。 1作目のドロドロした雰囲気を継承しつつ、システムは現代的にブラッシュアップ。ハドソンの過去作を知っているとニヤリとする小ネタも豊富で、配信当時は「ネクロマンサーの正統な復活」としてコアなファンから高く評価されました。現在は入手困難なのが惜しまれる、隠れた名作です。

桃太郎伝説II

桃太郎伝説2
  • ジャンル: ロールプレイングゲーム

  • 発売日: 1990年12月22日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

桃太郎伝説II』は、1990年にハドソンから発売された、PCエンジンを代表する和風RPGです。
前作のファミコン版からハードを移したことで、色彩豊かなグラフィックと派手な演出、そして大容量を活かした重厚なシナリオへと進化を遂げました。

今やボードゲームの定番となった『桃鉄』シリーズの原作であり、本家本元で、シナリオを手掛ける「さくまあきら」氏による、ギャグと人情あふれる「さくまワールド」が全開です。
音楽は引き続きサザンオールスターズの「関口和之」氏が担当し、PCエンジンの音源を活かした透明感のあるアレンジや新曲は、冒険の旅情をこれ以上なく盛り上げてくれました。

引用:Youtube

「夜叉姫」「阿修羅」といった魅力的なキャラクターや、シリーズの名脇役「記念仙人」などが本作で初登場し、その後のシリーズや『桃鉄』へと繋がるスターシステムが確立されました。

 PCエンジンユーザーにとっては、ファミコン版から劇的に進化した「術」の演出に度肝を抜かれたものです。
この人気を受けて、後にゲームボーイで3つの短編を収録した『桃太郎伝説外伝』が制作されるなど、当時の「桃伝」ブランドの勢いはまさに飛ぶ鳥を落とす勢いでした。

PCエンジンを買ったらまずはこれを遊べ、と言われたほどの楽しさと「おバカ」さが詰まった、まさに「PCエンジン代表の名作」と言える仕上がりです。

BEEPワンポイント:「さくまあきら」氏は当初、前作で物語が完結していると考えていたため、続編を作る予定はなかったそうです。しかし、ファンから届いた膨大な量のハガキがその心を動かしました。 そのため企画当初、桃太郎を主人公にせず「別の星からやってきた少年が、記憶を失って桃太郎として戦う」というSF設定のプロットが存在していました。しかし、最終的には「やはり王道の桃太郎を」という形に落ち着いたとのこと。もしSF版が実現していたら、『桃鉄』の歴史もまた違ったものになっていたかもしれませんね。

天外魔境II 卍MARU

天外魔境2
  • ジャンル: ロールプレイングゲーム

  • 発売日: 1992年3月26日

  • メディア: SUPER CD-ROM2

  • 復刻の有無: PS2、GC、DS、PSP(移植版)、PCエンジンアーカイブス、PCエンジン mini

天外魔境II 卍MARU』は、1992年にハドソンから発売された、和風ファンタジーRPGの金字塔です。
前作を遥かに凌ぐボリュームと演出、そして「SUPER CD-ROM2」の性能を世に知らしめた、PCエンジンユーザー必携の一本でした。

本作最大の魅力は、ディレクターの「桝田省治」氏による濃密かつ挑戦的な世界観です。

表向きは王道のアニメ調RPGでありながら、その中身は凄惨な描写や、人間の業を問い直すようなダークなエピソードが満載です。
特に「根の一族」の三博士や、残酷な運命を辿る村々など、後年の移植版では規制対象となるほどの「攻めた」表現が、物語に圧倒的な緊張感を与えていました。

引用:Youtube

また、音楽面も驚異的な仕上がりです。
「ジブリ」シリーズでおなじみの作曲家「久石譲」氏がメインテーマを含む楽曲を手掛け、数多くのボンバーマンシリーズを担当した「福田裕彦」氏によるデジタルサウンドが全編を彩るという布陣は、当時のゲーム音楽としては最高レベルでしょう。

 フルボイスかつ、滑らかに動くアニメーション、そして壮大なオーケストラのBGM。発売まで何度も延期を繰り返しただけあって圧巻の仕上がり。
カセットテープやロムカセットの時代から来た当時のプレイヤーにとって、火の一族が織りなす「ジパング」の旅は、まさに未来のゲーム体験そのものでした。

総プレイ時間70時間超という大ボリュームは、CD-ROMという大容量メディアを妥協なく使い切った証でもあります。
グラフィック、シナリオ、音楽、そのすべてにおいて一切の妥協がない、歴史的傑作と言えるでしょう。

BEEPワンポイント:本作で最も鮮烈な印象を残した仲間キャラクターといえば、やはり”ジパング一の伊達男“こと「カブキ団十郎」(CV:山口勝平)でしょう。彼のあまりの立ちすぎたキャラ人気は、後に外伝『天外魔境 風雲カブキ伝』として単独主役ソフトが発売されるまでに至りました。 さらにその影響はシリーズ全体に及び、舞台をアメリカに移した『第四の黙示録』に登場するパーティキャラクター「エース」が彼の関係者であるなど、カブキの存在は「天外魔境」というブランドを象徴する存在です。

イースI・II

イース1・2
  • ジャンル: アクションロールプレイング

  • 発売日: 1989年12月21日

  • メディア: CD-ROM2

  • 復刻の有無: PCエンジンアーカイブス、PCエンジン mini

イースI・II』は、1989年にハドソンから発売された、日本ファルコムの人気アクションRPGのリメイク作品です。
PCエンジンにCD-ROM2という周辺機器を繋ぐ「意味」を、これ以上ない説得力で提示した名作中の名作です。

 本作は、本家PC版では前後編に分けての発売だった『イースI』と『イースII』を一挙に収録しています。
単に2本をまとめただけでなく、物語が途切れることなくスムーズに繋がるよう、経験値やアイテムのバランスが緻密に再構築されています。

特筆すべきは、CD-DAによる圧倒的なBGMです。
古代祐三」氏による名曲群が豪華なアレンジで流れ、さらに重要なシーンではキャラクターが「喋る」という演出は、当時のゲーマーに「アニメ映画をプレイしている」かのような衝撃を与えました。

引用:Youtube

開発を担当したアルファシステムによる、原作への深いリスペクトと、「物語の整合性」を追求する姿勢も見事でした。
例えば、原作の「嵐の結界に閉ざされたエステリア」という設定に対し、「完全に孤立しているなら、どうやって生活物資をまかなっているのか?」というリアリズムの観点から、一部の設定を変更しています。

単なる移植に留まらない、PCエンジン版ならではの「納得感」のあるシナリオへとブラッシュアップされていました。

美しいグラフィック、ドラマチックな演出、そして耳に残るサウンド。 CD-ROM2のスペックを限界まで引き出した本作は、現在のアクションRPGの基礎を作った一本と言っても過言ではありません。

BEEPワンポイント: 『イースII』のオープニングといえば、ヒロインであるリリアがこちらを振り向くアニメーションが伝説ですよね。当時、これを見るためだけに本体を買った人も多かったはず。 しかし、本作の唯一の弱点は『I』をクリアしなければ『II』をプレイできない仕様にあります。完成度の高いムービーを拝むためには、まず『I』を攻略してダームの塔を駆け上がる必要があります……。

ラストハルマゲドン

ラストハルマゲドン
  • ジャンル: ロールプレイングゲーム

  • 発売日: 1990年8月31日

  • メディア: CD-ROM2

  • 復刻の有無: なし

ラストハルマゲドン』は、1990年にブレイングレイから発売された、PCからの移植RPGです。
人間が絶滅した世界」を舞台に、12の種族のモンスターたちが、突如飛来したエイリアンと世界の覇権をかけて戦うという、異例な設定が話題を呼びました。

本作の核となるのは、後に『学校であった怖い話』などの名作を手掛ける「飯島多紀哉」(当時:飯島健男)氏による重厚かつ神秘的なシナリオです。

エモノがいたぜ」というあまりに有名なセリフから始まり、モンスターたちの進化システムなど、独自の要素が満載です。
そして何より、物語の終盤で明かされる「この世界の真実」は、当時のプレイヤーの価値観を根底から揺さぶるほど衝撃的なものでした。

引用:Youtube

音楽面では、『超兄貴』シリーズでカルト的な人気を誇る「葉山宏治」氏が担当しています。
PCエンジン版独自のエネルギッシュな戦闘曲は中毒性が高く、重苦しい世界観に見事なアクセントを加えています。

また、CD-ROM2版の特徴としてキャラクターが喋る演出がありますが、プロの声優ではなく「開発スタッフ」が声を当てています。
当時のゲームによく見られた「手作り感」のある味わいとして語り草になっています。

グラフィック、音楽、シナリオのすべてが「異形」でありながら、それらが奇跡的なバランスで融合した傑作です。
RPGという枠組みを使いながら、哲学的な問いを投げかけてくるその作風は、今なお色褪せないカリスマ性を放っています。

BEEPワンポイント: 本作を世に送り出したブレイングレイは、本作の完成後に解散。中心人物だった飯島氏はその後「パンドラボックス」を設立しました。パンドラボックスといえば、スーファミ時代の『学校であった怖い話』や『晦-つきこもり』といったホラー作品、あるいは『魔法騎士レイアース』などの良質なキャラゲーを手掛けた名メーカーです。「物語でプレイヤーを圧倒する」という作風の原点は、間違いなくこの『ラストハルマゲドン』に刻まれています。

王道だからこそ生きるグラフィック!! アクションの名作

PCエンジンのアクションは、王道かつ完成度の高いものが多いです。
ファミコンやアーケードですでにリリースされていた作品を、時には忠実に、時にはより洗練して再現しています。

 

グラフィックの進化を感じるには、最適なジャンルといえるでしょう。
キャラ性が強い作品も多いため、好みの一本を見つけるとシリーズや周辺作品まで楽しみが広がります。

ボンバーマン

ボンバーマン
  • ジャンル: アクション

  • 発売日: 1990年12月7日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: PCエンジン mini

ボンバーマン』は、1990年にハドソンから発売された、同社の看板マスコットキャラクターによるアクションゲームです。
ファミコン版から続くシリーズ4作目で、PCエンジンの性能によってシステム・演出共にパワーアップしています。

本作最大の功績は、周辺機器の「マルチタップ」を介した最大5人同時対戦を実現したことです。
当時としては類を見ない「5人が入り乱れて戦う」というパーティーゲームへの進化は、多くのプレイヤーに「爆発」的な衝撃を与えました。

引用:Youtube

ディレクターは、自身も大のボンバーマン好きでハドソンに入社した「藤原茂樹」氏です。そして音楽は、初代からシリーズのBGMを手掛ける「竹間淳」氏が担当しています。
この黄金コンビによって生み出された「負けてもすぐに次が遊びたくなる」中毒性は、本作で一つの完成形を迎えました。

ストーリーモード」(ノーマルモード)も充実しており、全8ラウンド、計64ステージの大ボリュームとなっており、ラウンド毎ボスが登場するのも本作からです。
しかし、やはり記憶に強く刻まれているのは、友人宅に集まってマルチタップを繋ぎ、コントローラーのコードが絡まりながら絶叫したあの「バトルモード」でしょう。

ドクロ」アイテムによるパニックや、最後の一人になるまで続く緊張感は、36年経った今でも色褪せない王道の対戦ゲームです。

BEEPワンポイント: PCエンジンの海外版『TurboGrafx-16』でも本作は発売されていますが、そのパッケージイラストは非常に「強烈」です。日本版の可愛らしいキャラデザインとは打って変わり、「やたらと顔の濃いアーマー漢」が爆弾を構えるという、もはや別ゲームのようなルックスです。海外版『ロックマン』のパッケージがネタにされるように、この「海外版ボンバーマン」もまた、当時の日米の感性の違いを物語る強烈なインパクトを放っています。

PC原人

PC原人
  • ジャンル: 横スクロールアクション

  • 発売日: 1989年12月15日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無:PCエンジンアーカイブス、PCエンジン mini

PC原人』は、1989年にハドソンから発売された、PCエンジンを代表する看板アクションゲームです。
「マリオ」や「ソニック」に並ぶハードの象徴として、そのコミカルなキャラクターと独自のアクション性が多くのユーザーに愛されました。

本作の企画は、後に『サクラ大戦』などを手掛ける「広井王子」氏のREDカンパニーが担当しています。
元々は雑誌『月刊PCエンジン』の4コマ漫画から誕生したキャラクターという経緯もあり、ゲーム中の演出も非常にカートゥーン的で表情豊かです。

最大の特徴は、その強靭な頭を活かした「頭突き(ボンク)」攻撃でしょう。
空中で回転して頭から落ちたり、壁を歯で登ったりといった、原始時代ならでは(?)のハチャメチャなアクションが楽しめます。
また、ステージ中に登場する「」を食べることで、原人がパワーアップし、より強力でクレイジーな姿に変身するシステムも本作の醍醐味です。

引用:Youtube

 PCエンジンユーザーにとっては、その高い発色性能を活かした鮮やかなグラフィックに「次世代機」のパワーを感じた一本でもありました。
このヒットにより、舞台をSFに移したシューティング『PC電人』や、他ハード展開としての『GB原人』、さらにはスーファミ版など多くのバリエーションが展開されました。

BEEPワンポイント: 実は開発において、あの「アトラス」も参画していたことが、当時のスタッフである「あだちひろし」氏や「阿部K助」氏によって明かされています。 『女神転生』のようなダークなイメージが強いアトラスが、これほどまでにコミカルでポップなアクションに携わっていたという事実は、当時のメーカー間の垣根を越えたクリエイティブな交流を感じさせる、非常に興味深いエピソードです。

THE 功夫(THE クンフー)

ザクンフー
  • ジャンル: 横スクロールアクション

  • 発売日: 1987年10月30日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無:PCエンジンアーカイブス、PCエンジン mini

THE 功夫』は、PCエンジン初期を代表するアクションゲームです。
カンフーの達人「王(ワン)」を操作し、襲い来る刺客やトラップを潜り抜けていく、名作『スパルタンX』を思わせる格闘アクションに仕上がっています。

本作最大の売りは、当時の家庭用ゲーム機の常識を覆した「キャラクターの大きさ」です。
画面の3分の1ほどを占める巨大なスプライトで描かれた主人公が、力強く突きや蹴りを繰り出す姿は、ゲーマーたちに強烈な次世代感を与えました。

しかし、その巨大さゆえに画面の可視範囲が狭く、敵や障害物への反応が非常に難しいという側面もあります。
敵の配置や攻撃パターンを完璧に叩き込む「パターン構築」が必須となる、見た目の豪快さに反してストイックな覚えゲーとしての顔を持っています。

引用:Youtube

全4ステージというボリュームの少なさは、当時としても「すぐ終わってしまう」という印象を与えました。
しかし、一発一発の打撃音の重さや、背景の細かな描き込みは、PCエンジンの発色能力の高さを存分にアピールしていました。

大きなキャラが動く」という一点にリソースを全振りしたような潔さは、初期ソフトならではのパワーに満ちあふれています。
当時のハードウェア戦争において、いかにグラフィック性能の高さが重要だったかを感じ取れます。

BEEPワンポイント: 80年代の日本人が抱いていた「ステレオタイプな中国」のイメージがこれでもかと凝縮されています。特に、体力を回復するために空から飛んでくるのが「烏龍茶」の湯呑みというシュールな演出は、本作を語る上で外せません。なぜ飛んでくるのか、なぜ湯呑みなのか……そんな野暮なツッコミを吹き飛ばすような、当時のハドソンらしい遊び心が、この作品をより味わい深くしています。

悪魔城ドラキュラX 血の輪廻(ちのロンド)

悪魔城ドラキュラX 血の輪廻
  • ジャンル: アクション

  • 発売日: 1993年10月29日

  • メディア: SUPER CD-ROM2

  • 復刻の有無: PSP(クロニクル)、PS4(セレクション)、PCエンジン mini

悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』は、1993年にコナミから発売された、シリーズ通算10作目にしてPCエンジンにおける最高傑作の一つです。
本作は、ベルモンド一族の「リヒター」と、囚われの身から救出されることで使用可能になる聖なる幼女「マリア」の2人を使い分ける、ダブル主人公制を採用しています。

リヒターは従来通りの硬派なアクション、マリアは非常に強力な移動性能を持っており、キャラクターによって攻略法がガラリと変わる奥深さがあります。
SUPER CD-ROM2の恩恵を最大限に受けたBGMは、生音を活かした重厚なサウンドで、「乾坤の血族」や「Cross a Fear」といった名曲たちが、盛り上げてくれました。

PCエンジンユーザーの間で語り草なのは、やはり演出面でしょう。
オープニングのアニメーションや、随所に挿入されるカットシーンは、当時の次世代感をビンビンに感じさせてくれました。

引用:Youtube

一方で、従来のダークな中世幻想風の作風から、「90年代アニメ寄り」に振れたビジュアルについては、古参ファンの間で熱い議論が交わされたのも、この時代ならではの光景です。
後にスーファミへ『悪魔城ドラキュラXX』としてアレンジ移植されましたが、やはりこの「PCエンジン版」こそが至高とするファンが非常に多い一作です。

後の「探索型」へシフトする前の、ステージクリア型ドラキュラとしてすべてがハイレベルにまとまった完成形と言えます。
今遊んでも一切色褪せないアクションの神髄がここにあります。

BEEPワンポイント: 主人公のリヒターのビジュアル(ハチマキの青年)は、どこか某格闘ゲームの「リュウ」を彷彿とさせました。続編の『月下の夜想曲』でオマージュはさらに加速し、コマンド入力で「アッパー(昇龍拳風)」を繰り出すまでになりました。 当時は「コナミの遊び心かな?」くらいに思っていましたが、30年近い時を経て『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にて、本家本元のリュウとリヒターが同じ土俵で戦う姿を拝めるようになるとは……。歴史の積み重ねが生んだ、最高のファンサービスに胸が熱くなります。

サイバークロス

サイバークロス
  • ジャンル: 横スクロールアクション

  • 発売日: 1989年6月23日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

サイバークロス』は、1989年にフェイスから発売された、特撮ヒーロー番組へのリスペクトに溢れたアクションゲームです。

本作最大の魅力は、その徹底した「特撮演出」にあります。
ステージ開始時は生身の状態で戦い、道中でパワーアップユニットを拾いヒーローに変身するという流れは、まさに『仮面ライダー』や『宇宙刑事』シリーズの王道です。

変身後は、剣を使う近距離型の「サンシールド」、ブーメランを使う中距離型の「ムーンシールド」、銃を使う遠距離型の「スターシールド」と3つのフォームを切り替えて戦うことができます。

この「状況に応じたフォームチェンジ」という概念は、後の平成仮面ライダーシリーズを先取りしていたとも言える先進的なシステムでした。
また、音楽面でもPCエンジンの音源をフルに活かし、歌詞を口ずさみたくなるような「コッテコテ」のヒーローソングがプレイヤーを鼓舞してくれました。

引用:Youtube

ただし、その華やかな見た目に反して難易度はかなり骨太。敵の配置や攻撃パターンを覚えるまでは、変身する前に生身でボコボコにされることもしばしばです。

 特撮ファンならずとも、変身ベルトに憧れた世代にはたまらないギミックが詰まった一本と言えます。

BEEPワンポイント: 続編の『クロスワイバー』も、これまたマニアにはたまらない進化を遂げています。前作が「戦隊モノ」に近いビジュアルだったのに対し、こちらはさらに「宇宙刑事(メタルヒーロー)」へのオマージュが強まっており、エアバイクでの高速移動シーンなど、演出面でも大きくパワーアップしています。フェイスというメーカーが、どれだけこの路線に情熱を注いでいたかがわかる、セットで語り継ぎたいシリーズですね。

バラエティ豊富! シューティングの名作


シューティングは、PCエンジンの代名詞といえるジャンルで、高い描画性能を活かした作品が揃っています。

アーケードの移植はもちろんのこと、オリジナルタイトルもハードの特色が色濃く出ています。

ハドソンがハード開発したということもあり、「キャラバン大会」を始めとしたイベントとも切っても切れない関係にあります。
スコアアタックを主軸としたストイックなものからストーリー性の高いものまで、やりこみがいのある作品が勢ぞろいです。

R-TYPE I・II / R-TYPE Complete CD-ROM2

R-TYPE
  • ジャンル: 横スクロールシューティング

  • 発売日: I:1988年3月25日、II:1988年6月3日(HuCARD)、Complete:1991年12月20日(CD-ROM2)

  • メディア: HuCARD / CD-ROM2

  • 復刻の有無: PCエンジン mini(HuCARD版収録)

R-TYPE』は、アイレムが発売したアーケードで社会現象を巻き起こしたSFシューティングの移植版です。
特に「HuCARD」版は、PCエンジン初期の技術力を世界に見せつけた、歴史的なソフトとして知られています。

本作を語る上で欠かせないのが、無敵のパートナー「フォース」です。
自機の前に付けて盾にするか、後ろに付けて後方を守るか、あるいは切り離して独立攻撃させるか……。この戦略性は当時のSTG界に革命を起こしました。

当時のHuCARDは容量が限られていたため、苦肉の策として前半4面を『I』、後半4面を『II』として分割販売しました。
しかし、その中身は「本当に家庭用機か?」と疑うほど、アーケード版の巨大なボスや緻密なドット絵、独特のバイオホラー的な世界観を忠実に再現しており、当時のユーザーに衝撃を与えました。

引用:Youtube

後に発売された『Complete CD-ROM2』では、待望の前後編統合が実現しました。それに伴い難易度も3種類から選択できるようになりました。
さらにCD-ROMの大容量を活かし、ステージ間に豪華声優陣によるビジュアルシーンが挿入され、ストーリー性も大幅に強化されました。

HuCARD版の「アーケードの完全再現を目指したストイックさ」と、CD-ROM2版の「家庭用ならではの遊びやすさと演出の強化」という二つの側面。
同じタイトルでありながら、ハードの進化とメディアの変遷を同時に体験できる、PCエンジンというハードそのものを象徴するような作品です。

絶妙な難易度バランスと、フォースを操る唯一無二のプレイ感は、今なおシューティングゲームの金字塔として、多くのフォロワーを生み出し続けています。

BEEPワンポイント: CD-ROM2版の魅力は、追加されたムービーだけではありません。実は選択した難易度によってエンディングが分岐するという、やり込み要素もしっかり追加されています。 R-TYPEシリーズといえばハードな世界観と絶望的なストーリーに定評がありますので、ぜひ最高難度でクリアして真のエンディング(?)をチェックしてみてください。

サイドアーム

サイドアーム
  • ジャンル: 横スクロールシューティング

  • 発売日: 1989年7月14日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

サイドアーム』は、1989年にNECから発売されたカプコンの人気アーケードゲームの移植作です。
同社の『セクションZ』から引き継いだ自機の向きに合わせて左右のボタンを使い分ける独特の操作感と、パワーアップの爽快感が魅力の一本です。

本作の最大の特徴は、キャッチコピーにもある「絶対合体」です。
α(アルファ)号とβ(ベータ)号が合体して巨大なロボットになることで、全方位への強力な攻撃が可能になります。

カプコンのシューティングといえば『エリア88』や『戦場の狼』など骨太な難易度のイメージが強いですが、本作はパワーアップが非常に強力で、比較的遊びやすい部類に入ります。
PCエンジン版でもその「遊ばせてくれる」バランスは健在で、初心者から上級者まで幅広く楽しめる難度となっていました。

引用:Youtube

基本的には忠実な移植ですが、ハードのスペック(主にスプライトの表示制限など)の都合上、残念ながら2人同時プレイが廃止されています。

そのため、看板である「合体」は2人用合体ではなく、自機とオプション(合体パーツ)によるものに集約されました。
とはいえ、「合体して無双する」という、全男子の夢を具現化したようなシューティングであることに違いはありません。

BEEPワンポイント:2社コラボ作品『ナムコクロスカプコン』に同じくカプコンのシューティングゲームである『ロストワールド』(フォゴットンワールド)の主人公達と共に、本作のαとβ号が参戦しています。『ロストワールド』に登場するショップのお姉さん「シルフィ」が「絶・対・合・体」の掛け声を発して、原作再現で合体するシーンはファンとしては非常に興奮したものです。

ソルジャーブレイド

ソルジャーブレイド
  • ジャンル: 縦スクロールシューティング

  • 発売日: 1992年7月10日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: PCエンジンアーカイブス、PCエンジン mini

ソルジャーブレイド』は、1992年にハドソンから発売された、同社の看板タイトル「ソルジャー」シリーズの集大成ともいえる作品です。

本作は、青・緑・赤の3種類の武器アイテムを最大3段階まで強化するシステムを採用しています。
さらに、所持している武器を消費することで、画面全体を攻撃する強力な「バースト(ボム)」を放つことができます。

特筆すべきは、そのグラフィックと世界観の作り込みです。
ストーリーモードでは、敵母艦への突入や宇宙空間での激戦が美麗なドット絵とドラマチックな演出で描かれており、単なる大会用ソフトに留まらない、没入感の高さも本作が名作たる所以です。

ハドソンといえば毎年夏に開催していた「キャラバン大会」がありますが、本作にも当然2分間・5分間のキャラバン(スコアアタック)モードが搭載されています。

引用:Youtube

オート連射機能が標準装備されているため、かつての『スターソルジャー』時代のような過酷な連打は必要ありません。
純粋に「敵を避け、撃つ」というSTGの根本的な楽しさを味わえる本作は、シリーズファンのみならず、多くのSTG愛好家から高く評価されています。

キャラバン大会の種目としては最後のシューティングゲームであり、PCエンジンユーザー必携の「至高の一本」です。

BEEPワンポイント:本作のBGMを手掛けたのは、後に『天外魔境II』の編曲などでも腕を振るった「星恵太」氏と「谷藤真紀子」氏の2人です。 特に星氏は、2000年代の『マリオパーティ』シリーズの音楽を長きにわたって支えた人物としても有名です。そのクオリティの高さから、本作のBGMを収録したサウンドトラック集「LEGEND OF GAME MUSIC ~CONSUMER BOX~」はかなりの”レア盤”となっています。

超兄貴

超兄貴
  • ジャンル: 横スクロールシューティング

  • 発売日: 1992年12月25日

  • メディア: CD-ROM²

  • 復刻の有無: PCエンジンアーカイブス、switch(超兄貴collection)、PCエンジン mini

超兄貴』は、1992年にメサイヤから発売された、唯一無二の「マッスル」な世界観を誇る横スクロールシューティングです。

ストーリーは、筋肉美を追求する大銀河ボディービル帝国の帝王「ボ帝ビル」が、プロテインの枯渇を理由に近隣の星々へ侵略を開始したことから始まります。
これを懲らしめるために立ち上がった主人公「イダテン」と「ベンテン」の2人が、宇宙を舞台に戦いを繰り広げます。

本作最大の特徴は、自機の上下を固めるオプションキャラクター「アドン」と「サムソン」です。
頭頂部にある「メンズビーム」発射口から弾をばらまき、横回転しながら画面を縦横無尽に動く彼らの姿は、当時のプレイヤーに「自分は一体何を遊んでいるんだ?」という困惑を振りまきました。

引用:Youtube

当時のPCエンジン市場はアニメ調の可愛らしいギャルゲーが増えつつありましたが、そこへ突如として現れた「パンイチのスキンヘッド」たちは、あらゆるジャンルの壁を筋肉で突き破り、瞬く間にカルト的な人気を博しました。

見た目のインパクトが強烈すぎて見落とされがちですが、シューティングとしての作り込みも硬派で、流石は数多くの名作シューティングを生み出したメサイアです。
「アドン」と「サムソン」の配置を工夫して弾を相殺させるなど、戦略的な楽しさもしっかり備わっています。一度触れれば、あなたも「メンズビーム」の虜になること間違いなしです。

BEEPワンポイント:「アドン」と「サムソン」の「アッー!」な設定については、「当時だからこそこのまま出せた」というアブナイ香りが漂っていますね(笑) ちなみに続編の『超兄貴 爆烈乱闘篇』では格闘ゲームになり、プレステの『究極無敵銀河最強男』では実写取り込みに進化。さらにはワンダースワンカードゲームになるなど、常にファンの斜め上を行っています。この奇天烈さこそ、兄貴たちが30年以上愛され続けている理由なのかもしれません。

スプリガン mark2(スプリガン マーク2)

スプリガンmk2
  • ジャンル:横スクロールシューティング

  • 発売日: 1992年5月1日

  • メディア: SUPER CD-ROM2

  • 復刻の有無: PCエンジン mini

スプリガン mark2』は、1992年にナグザットから発売された作品です。
ぷよぷよ』でおなじみ、名門コンパイルが開発を手掛け、前作『精霊戦士スプリガン』のファンタジー路線から、硬派なリアルロボットSFへと大胆な変貌を遂げました。

本作最大の特徴は、ステージ中にリアルタイムで進行する「無線通信」と、豪華声優陣によるビジュアルシーンを駆使したストーリーです。

地球と火星コロニーの対立という重厚なテーマに合わせ、ストーリーを楽しめるようにゲームシステムも「体力制」を採用しています。
被弾しても即ミスにはならず、状況に応じて数種類の武装を切り替えながら戦うスタイルは、まさに「戦場のパイロット」としての没入感を極限まで高めていました。

引用:Youtube

開発陣には、『アレスタ』シリーズで知られる「小玉浩樹(小玉大合体)氏や、音楽の「竹内啓史」氏といったコンパイルの精鋭が揃っており、その滑らかなスクロールと絶妙な難易度調整は、当時のSTGファンを唸らせるに十分なクオリティでした。

特筆すべきは、主人公グレッグを演じる「矢尾一樹」氏の熱演です。
リアルロボットアニメの全盛期を知る世代にとっては、矢尾氏の声で語られるロボットものというだけで、否応なしにテンションが上がるというものです。

派手なアクションと濃厚な人間ドラマが交互に押し寄せる展開は、一本の傑作映画を観終えたような、深い満足感を与えてくれます。

BEEPワンポイント: 初代『精霊戦士スプリガン』は、ナグザットが主催した「サマーカーニバル」というゲーム大会の公式ソフトでした。 「サマーカーニバル」といえば、ファミコン界隈では伝説の超絶技巧ソフト『サマーカーニバル’92 烈火』があまりにも有名です。今や数十万円で取引されることもある超プレミアソフトですが、あの『烈火』とこの『スプリガン』が、実は同じ「大会用ソフト」という出自を共有している点は驚きです。当時のナグザットが、いかに熱いSTG文化を牽引していたかが分かる、ファンにはたまらない繋がりです。

大容量とグラフィックで勝負! アドベンチャーの名作


PCエンジンのアドベンチャーは、『CD-ROM2』の強みが最も分かりやすく出るジャンルです。

ムービーやボイスや演出が増えることで、より直感的に没入感を得ることができるゲームの大きな進化と言えます。

『プレイステーション』が発売していない時期に、CDの活用がこのレベルで行われていた事実は素直に驚きです。
CD搭載機のアドバンテージを最大限に活かしたタイトルをピックアップしています。

スナッチャー (SNATCHER)

スナッチャー
  • ジャンル: サイバーパンク・アドベンチャー

  • 発売日: 1992年10月23日

  • メディア: SUPER CD-ROM2

  • 復刻の有無: PCエンジン mini

スナッチャー』は、1992年にコナミから発売されたコマンド選択式アドベンチャーゲームです。
近未来のネオ・コウベ・シティを舞台に、人間に成り代わる謎の生命体「スナッチャー」を追う捜査官「ギリアン・シード」の戦いを描きます。

本作の最大の特徴は、映画『ブレードランナー』や『ターミネーター』などのSF映画へのリスペクトに溢れた、圧倒的な世界観にあります。
非常に映画的な演出や設定が数多く登場しますが、何を隠そう本作を手掛けるのは『メタルギア』シリーズでおなじみの「小島秀夫」監督です。

引用:Youtube

オリジナルであるPC-8801版等では開発の遅延によりACT.2で物語が中断されていましたが、このPCエンジン版でついに完結編となる「ACT.3」が追加されました。
さらに、CD-ROM2の恩恵による「キャラボイス」が作品の熱量を引き上げています。
「屋良有作」氏(ギリアン役)や「小山茉美」氏(メタル役)ら実力派声優による掛け合いは、ハードボイルドな物語に命を吹き込み、当時のプレイヤーを画面に釘付けにしました。

また、小島監督らしい「お遊び」や「メタネタ」も満載です。シリアスな捜査の合間に挟まれるパロディネタや、特定の場所を調べ続けることで発生するコミカルな反応など、隅々まで探索したくなる作り込みは流石の一言です。 敵との戦闘シーンでは、画面を9分割したマス目を使って射撃するアクション要素があり、プレイヤーを飽きさせない工夫が各所に施されています。

PC版から完成度が高かった本作ですが、本機でアドベンチャーゲームとして完結したことを考えると『PCエンジン』を語る上では避けては通れない一本です。

BEEPワンポイント:本作で確立された「シネマティックな演出」と「コマンド選択+射撃アクション」のスタイルは、後にPC-9821で発売される『ポリスノーツ』へと継承・昇華されましたね。 宇宙を舞台にした『ポリスノーツ』もまた、3DO、PS、SSと多種多様なハードに移植され、多くのファンを生みました。どちらも小島監督のゲーム制作を知る上で欠かせない、「最高の作品」です。

Linda³(リンダキューブ)

リンダキューブ
  • ジャンル: サイコスリラー+動物集めRPG

  • 発売日: 1995年10月13日

  • メディア: SUPER CD-ROM²

  • 復刻の有無: PS版(アゲイン)、SS版(完全版)

リンダキューブ』は、1995年にNECから発売された、PCエンジン屈指のカルト的人気を誇るマルチシナリオRPGです。
あと8年で滅びる星」から、120種類の動物(変異体)を方舟に集めて脱出するという、当時としては唯一無二の目的を持ったゲームです。

本作を伝説たらしめているのは、何と言ってもその「シナリオ」です。
平和な動物集めと思いきや、待っているのは凄惨な殺人事件、カニバリズムを想起させる描写、そして愛憎渦巻く人間ドラマを繰り広げます。

これらが「シナリオA・B・C」というパラレルワールド形式で展開され、同じ登場人物が状況によって「被害者」にも「狂気の加害者」にもなる構成は、当時のプレイヤーに消えないトラウマと感動を植え付けました。

引用:Youtube

ヒロインの「リンダ」を演じる「高山みなみ」氏の熱演は、まさにこのゲームの魂です。
天真爛漫な少女から、絶望に打ちひしがれる姿、そして時にはプレイヤーを戦慄させるほどの叫びまで……。
CD-ROM2の容量をフルに活かした彼女の演技があったからこそ、あの極限状態の物語に圧倒的なリアリティが宿っていました。

また、制限時間内にいかに効率よく動物を捕獲するかという、コレクションする面白さも非常に完成度が高く、単なる「シナリオゲー」に留まらない中毒性があります。

人間という生物の根源を、グロテスクな皮を被せて描き出した芸術的な一作です。
PCエンジンというハードが終焉に向かう中、最後に見せた輝きが、このディスクには封じ込められています。

BEEPワンポイント:シナリオを担当した「桝田省治」氏が『天外魔境II』で万人の支持を得るために没にしたアイディアを「王道へのアンチテーゼ」として、溜まりに溜まったストレスと共にすべてぶち撒けたのが本作だというエピソードは有名です。収集要素に関しては後の『ポケモン』にも通じることもあり 、後にPSやセガサターンで「完全版」として再評価されるまでの力を持ったのだと感じます。

ときめきメモリアル

ときめきメモリアル
  • ジャンル: 恋愛シミュレーション

  • 発売日: 1994年5月27日

  • メディア: SUPER CD-ROM2

  • 復刻の有無: PS・SS・GB・SFC・PSP等(移植・リメイク多数)、PCエンジン mini

ときめきメモリアル』は、1994年にコナミから発売された、恋愛シミュレーションゲームというジャンルを確立させた金字塔です。
卒業式の日に、伝説の樹の下で女の子から告白されることを目指し、3年間の高校生活をシミュレートしていきます。

本作の凄みは、単なる「選択肢を選ぶアドベンチャー」ではなく、学業、スポーツ、芸術などのコマンドを選んで自分を磨く要素にあります。
そして、全ユーザーの前に立ちはだかったのが、メインヒロインの「藤崎詩織」です。

彼女は「容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能」という完璧超人であり、彼女に告白されるためには、プレイヤーもまた全ステータスを極限まで高める必要があります。
下校シーン一つとっても「一緒に帰って友達に噂されると恥ずかしいし」という、あまりにも有名な拒絶の台詞を浴びせられます(笑)
その攻略難易度の高さから、いつしか彼女は「ラスボス」という称号で畏怖されるようになりました。

引用:Youtube

藤崎詩織」という高い壁に挑み、試行錯誤した日々は、多くの紳士たちにとって、現実の青春以上に「苦くて熱い」記憶として刻まれています。

PCエンジン版が発売された当時は、まだ「ギャルゲー」という言葉すら一般的ではありませんでした。
しかし、季節ごとに変わるデートイベントの密度やヒロイン同士の絡みなど、当時のユーザーに「俺の彼女は画面の中にいる」という錯覚を抱かせるほどの没入感を与えました。

この成功が、後のプレイステーションやセガサターンへの移植、そして現在まで続くシリーズ30周年の歩みへと繋がっています。

BEEPワンポイント: コナミさんの「公式による藤崎詩織のラスボス扱い」は、最高(?)のファンサービスですよね。 シューティングゲーム『オトメディウス』では、まさかのボスキャラとして登場し、プレイヤーを圧倒しました。さらに『ボンバーガール』でも、その完璧すぎるステータスを引っ提げて参戦するなど、もはや「藤崎詩織=強キャラ」という認識は伝統芸能になりつつあります。 30周年リメイクでも、あの「容赦のない詩織」がどうなっているのか期待と不安が入り混じります(笑)

LOOM(ルーム)

LOOM
  • ジャンル: ファンタジー・アドベンチャー

  • 発売日: 1992年12月18日

  • メディア: CD-ROM2

  • 復刻の有無: なし(PC版はSteam等で配信中)

LOOM』は、1992年にビクター音楽産業から発売された、ルーカスフィルム・ゲームス(現:LucasArts)制作のアドベンチャーゲームです。

本作最大の特徴は、一般的なアドベンチャーゲームのような「コマンド選択」や「アイテムの保持」といった概念を廃した、極めて純粋なゲームデザインにあります。
主人公の「ボビン」が持つ杖から発せられる「4つの音階」の組み合わせ(旋律)によって、魔法を紡ぎ、世界に干渉していきます。

「開ける」「明かりを灯す」といった現象を音で操るシステムは、チャイコフスキーの『白鳥の湖』をベースにした荘厳なBGMと見事に調和しており、まるで一本の動く詩集を読んでいるかのような体験をプレイヤーに与えました。

引用:Youtube

 PCエンジン版は、当時の家庭用ゲーム機としては唯一の移植例(※一応PCではFMTOWNS版があり)として非常に貴重な存在です。

当時の洋ゲーらしい独特のグラフィックセンスと、切なくも壮大なストーリー展開。
そして、終盤の「ある決断」に至るまでの流れは、アクションや派手な演出が主流だった当時のゲーム界において、独自の輝きを放っていました。
ロード時間の長さというハード面の制約を差し引いても、PCエンジンを語る上で欠かせない作品となっています。

BEEPワンポイント: 本作のエンジン「SCUMM(Script Creation Utility for Maniac Mansion)」は、もともとは同社のアドベンチャーゲーム『マニアックマンション』のために開発されたものですが、これがあったからこそ、AmigaからMac、そしてPCエンジンへとスムーズな移植を可能としました。 現代のUnityやUnreal Engineのような、「共通の土台で複数のハードに展開する」という設計思想を、90年代初頭にこれほど高い完成度で実現していたルーカスフィルムの先見の明には驚かされます。

山村美紗サスペンス 金盞花京絵皿殺人事件

金盞花京絵皿殺人事件
  • ジャンル: コマンド選択式アドベンチャー

  • 発売日: 1992年3月6日

  • メディア:SUPER CD-ROM2

  • 復刻の有無: なし

山村美紗サスペンス 金盞花京絵皿殺人事件』は、1992年にナグザットから発売されたアドベンチャーゲームです。
京都を舞台に、出生不明の12枚の絵皿を巡る連続殺人事件の謎を追います。

本作の最大の魅力は、「山村美紗」氏の原作による「京都の旅情」と「本格ミステリー」の融合です。
開発は携帯機『ドラゴンクエスト』の開発でおなじみのトーセが手掛けており、丁寧な作り込みが光ります。

CDを活かしたボイス演出は、ドラマさながらの臨場感で「火曜日の夜」を思わせます。
シリーズではおなじみの名物刑事「狩矢警部」が登場するときの「お約束」感も含め、当時のドラマファンにはたまらない構成となっています。

引用:Youtube

ただ、ミステリーの常ではありますが、捜査が行き詰まった時に同じ場所を何度も往復し、あらゆるコマンドを総当たりで試すのはちょっと億劫です。
しかし、あの時代のADV特有の「もどかしさ」もまた、クリアした時の達成感を大きくしてくれたスパイスでしたね。

京都の風情ある景色と、裏側に潜むドロドロとした人間模様は必見です。まさに「ゲームで楽しむサスペンスドラマ」といった仕上がりです。

BEEPワンポイント:主人公「小早川優子」の行動力にツッコミを入れたプレイヤーも多いのではないでしょうか。自分の取材をそっちのけで事件に首を突っ込んでいくアクティブさはまさにフィクションの探偵役。一般人とは思えないフットワークの軽さで重要参考人の懐に飛び込んだり、事件現場を縦横無尽に駆け回ったりします。 「狩矢警部」も特に咎めるわけでもなく情報交換してくれる流れも含めて、山村美紗ワールド全開の仕上がりと言えます。

定番タイトルも! キャラゲー・バラエティの名作


キャラものは“題材ありきでゲームが薄い”と言われがちですが、PCエンジンは多くの成功例が多くあります。

「キャラで見せる」時代が本格的に到来したことで、そのポテンシャルをフルに発揮していたわけです。

時世を感じる作品やテイストのものも多いですが、この頃のメディアの流れを読み取る文献としても機能するのでオススメです。

カトちゃんケンちゃん

カトちゃんケンちゃん
  • ジャンル: 横スクロールアクション

  • 発売日: 1987年11月30日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: PCエンジン mini(北米版)

カトちゃんケンちゃん』は、PCエンジン発売からわずか1ヶ月後に登場した、ハドソンによるタレントアクションゲームです。
探偵に扮したカトちゃん(加藤茶)とケンちゃん(志村けん)が、さらわれた資産家を助けるためにフィールドを駆け抜けます。

 マリオを彷彿とさせる操作感のアクションですが、おどけたゲーム内容に反して「凶悪なまでの難易度」が牙をむきます。

一見すると低年齢層向けのキャラクターゲームに見えますが、大量の敵や初見殺しのような罠はもちろん、後半は細い足場を連続でジャンプするなど硬派すぎるレベルデザインです。
あの「高橋名人」ですら「これじゃ子供がクリアできない」と開発に意見したものの、「子供のゲームの腕を信じて」結局そのままのバランスで世に出てしまったようです。

引用:Youtube

ゲーム中の至る所に隠されている2人の「持ちネタ」もファンにはたまりません。
加トちゃんペッ!」や「バカ殿様」といった定番ギャグを再現しており、当時の番組の空気感を感じ取ることができます。

国民的コメディアン」を起用しながら、中身は一切の妥協がない「ガチ」のアクションゲームという時代を感じる1本です。
当時のPCエンジンユーザーなら誰もが一度は手に取り、そしてその難易度に絶叫したであろう、ハード黎明期を支えた重要作ではないでしょうか?

BEEPワンポイント: 海外版の『J.J. & Jeff』もまた、別の意味で味わい深いですよね。 キャラクターを無名の「名探偵コンビ」に差し替えたのですが、そのデザインがなんとも言えないバタ臭さ。さらに、日本版の魅力(?)でもあった「おならで攻撃といった下ネタが規制スプレーに差し替えられた利と海外の倫理規定によって軒並み修正されています。ギャグ自体は変わっていない部分もあるので、日本独自の「ドリフ的笑い」が、海の向こうでどう解釈されたのか気になるところです。

ビックリマンワールド

ビックリマンワールド
  • ジャンル: アクションRPG

  • 発売日: 1987年10月30日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

ビックリマンワールド』は、PCエンジンの本体発売と同時にリリースされたローンチタイトルです。
セガの傑作アーケード作『ワンダーボーイ モンスターランド』をベースに、キャラクターや世界観を当時絶大な人気を誇った「ビックリマン」へ差し替えた移植版です。

当時はちょうどアニメを放送していたこともあり、タイアップゲームとしての側面も強い作品でした。
子供たちにとって、ビックリマンのシールは「宝物」。そのキャラクターを自分で動かせる喜びは、PCエンジンをおねだりする大きな理由になりました。

天使「ヘッドロココ」を操作し、敵を倒して得たコインで装備(剣・鎧・盾・靴)と魔法を買い揃えながら、「始祖ジュラ」を目指して全11ステージを攻略します。

引用:Youtube

特筆すべきは、その「移植度の高さ」です。
当時の家庭用機では、アーケード版を移植する際にキャラクターを小さくしたり、ステージをカットしたりするのが当たり前でしたが、本作はグラフィックを除いては、敵の挙動、武器の性能、「隠し扉の場所」に至るまでアーケード版の攻略法がそのまま通用するほどの完成度を誇っていました。

また、PCエンジンの美しい発色で描かれた「スーパーゼウス」や「ヘラクライスト」たちの姿は、ファミコンのグラフィックに慣れていた当時のゲーマーに「これが次世代機のパワーか!」と大きな衝撃を与えたことでしょう。

原作人気もあり、PCエンジンのロケットスタートに最も貢献した、HuCARD時代の象徴的なタイトルかつ、遊びやすさも備えた間違いない1本です。

BEEPワンポイント: ひとつの名作が異なるキャラクターを纏って別ハードで展開される、当時の「ライセンス移植」の面白さが凝縮された作品でもあります。 本家セガのマスターシステム版『モンスターランド』、ハドソンの本作、そしてジャレコがファミコンで出した『西遊記ワールド』。 中身は同じ『モンスターランド』なのに、あるハードでは「天使」、あるハードでは「悟空」、あるハードでは「騎士」になっている、レトロゲーム史的に興味深い事例となっています。

スーパー桃太郎電鉄II

SUPER桃太郎電鉄2
  • ジャンル: ボードゲーム

  • 発売日: 1991年12月20日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: PCエンジン mini

スーパー桃太郎電鉄II』は、1991年にハドソンから発売された、シリーズ第3作目です。
前作までの基本ルールをベースに、後のシリーズに受け継がれる多くの革新的システムが導入されました。

本作最大の功績は、なんといっても「キングボンビー」の初登場です。
それまでの貧乏神とは一線を画す絶望的な破壊力、そして一切の猶予を与えない情け無用の変身は、プレイヤー全員を恐怖のどん底に突き落としました。

引用:Youtube

また、目的地まであと何マスかを一瞬で判別できる「いけるかな?」システムの追加により、テンポと戦略性が劇的に向上。さらに、CPUキャラたちが「ただサイコロを振る機械」ではなく、独自の思考ルーチン(いやがらせ重視のさるかわや、なすりつけ優先のやしゃ姫など)を持つようになったことで、1人プレイでも手に汗握る駆け引きが可能になりました。

『桃鉄』が単なるすごろくから、高度な心理戦と経営戦略を要するエンターテインメントへと進化した歴史的タイトルです。
「キングボンビー」という最強の「スパイス」を得て、シリーズの命運を決定づけた不朽の名作と言えます。

BEEPワンポイント: 『ドラクエ』の生みの親であり、本作にも深く関わっていた「堀井雄二」氏が当初「キングボンビー」の導入に反対していたというのは有名なエピソードです。 しかし、「さくまあきら」氏が「キングボンビーがいないバージョン」を試作して堀井氏に遊ばせたところ、逆に「やっぱりあいつ(キング)は必要だ」と納得させたのだとか。もしあの時キングがいなければ、今の桃鉄の熱狂はなかったかもしれません。

銀河お嬢様伝説ユナ

銀河お嬢様伝説ユナ
  • ジャンル: デジタルコミック(アドベンチャー)

  • 発売日: 1992年10月23日

  • メディア: CD-ROM2

  • 復刻の有無: PS・SS(リメイク版)、PSP(セレクション)

銀河お嬢様伝説ユナ』は、1992年にハドソンから発売された、ビジュアルとボイスに特化したアドベンチャーゲームです。
女子高生アイドルの「神楽坂ユナ」が、光の救世主として銀河の平和を守る戦いに身を投じるストーリーが展開されます。

本作は「ゲーム」というよりも、テレビアニメを自分の手で読み進めていく「デジタルコミック」としての側面が非常に強い作品です。
複雑なコマンド入力やフラグ立てを極力排除し、ユーザーは物語のテンポを損なうことなく、豪華声優陣によるフルボイスと美しいカットシーンを重視しています。

引用:Youtube

キャラクターデザインは、MS少女などのメカ娘ブームを牽引した「明貴美加」氏です。
可愛らしい女の子にメカニカルな武装を施すという「メカ×美少女」の王道スタイルは、当時のPCエンジンユーザーの好みに完璧に合致し、瞬く間に絶大な支持を得ることとなりました。

PC-FXへの移行期、さらにはプレイステーションやセガサターンといった次世代機への展開も含め、1990年代のギャルゲー・アニメ文化を支えた柱の一つです。
ユナを演じる「横山智佐」氏を筆頭に、後のレジェンド級声優が多数出演しており、ドラマCDやOVAなど、メディアミックスの可能性の大きさも本作の特徴です。

ゲーム性は低くても、魅力的なキャラクターがいれば作品として成立する」という、現在のアドベンチャーゲームやスマホゲームにも通じる新たな価値観を提示したタイトルでもありました。

BEEPワンポイント: 発売当初、これほどまでのヒット作になるとは想定していなかったのか、初期生産数が非常に絞られていました。そのため、ファンの間で「手に入らない」という悲鳴が上がり、ハドソン自ら「幻」と称する事態になりました。 続編『2』の発売に合わせてリリースされた「再販版」には、特典として当時の設定資料などが追加されており、シリーズの人気にさらに火をつけました。現在、中古市場では初期版はなかなか見かけません、持っている人はラッキー⁉。

ZIPANG(ジパング)

ジパング
  • ジャンル: パズルアクション

  • 発売日: 1990年12月14日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

ZIPANG』は、1990年にパック・イン・ビデオから発売されたタイアップ作品です。
林海象」監督による同名の映画をモチーフにしており、主人公の「地獄極楽丸」(じごくごくらくまる)を操作して、黄金の国ジパングを目指すという設定になっています。

本作のシステムはテクモの傑作パズル『ソロモンの鍵』のシステムをそのまま採用しています。
ブロックを作成・破壊して足場を作り、敵を閉じ込めたり回避したりしながら出口を目指すアクションパズルです。

引用:Youtube

開発は現在『ギルティギア』シリーズで世界的に有名なアークシステムワークスが手掛けており、同社の職人芸が垣間見える移植(アレンジ)作品でもあります。

複数の会社の版権が入り混じっているためか、現在はなかなか復刻の機会に恵まれませんが、PCエンジンの隠れた名作パズルとして語り継ぎたいタイトルです。

BEEPワンポイント:オリジナルであるファミコン版『ソロモンの鍵』を遊び込んでいる人ほど、本作の「操作性の違い」には苦戦することになります。 FC版は「十字キーの上」でジャンプするという独特の操作系でしたが、本作は「ボタンでジャンプ」という一般的なアクションゲームの操作に変更されています。さらに石を作る・壊すボタンの配置もFC版とは逆です。指が覚えているFC版の感覚が邪魔をして、無意識にブロックを作ろうとして失敗する……なんていうのも、”あるある“なエピソードですね。

驚異のグラフィック! アーケード移植の名作


PCエンジンの評価を押し上げたのは、“ゲーセン級を家で”という体験に他なりません。

当時の流行の中心はゲームセンターでありプレイヤーは家で練習をしたいという需要が強く、各社がアーケードで獲得したファンをいかにして家庭に誘導するかが重要でした。

もちろん移植版の見どころは、再現度だけではありません。家庭用向けのアレンジで遊びやすくなっていたり、操作性が最適化されていたりします。
ここでは、PCエンジンのパワーが引き出されていると感じる移植作をピックアップしています。

ワルキューレの伝説

ワルキューレの伝説
  • ジャンル: アクション

  • 発売日: 1990年8月9日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: PCエンジン mini

ワルキューレの伝説』は、1990年にナムコから発売された、アーケードの傑作アクションの移植作です。
ファミコンの『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』の続編で、剣と魔法を駆使した奥深いアクションが魅力です。

本作は、広大なフィールドを駆け巡り、魔法やアイテムを駆使して悪の化身「カムーズ」を倒す旅を描きます。
魅力は、魔法の爽快感でしょう。巨大化して敵をなぎ倒す「BIGの術」を始め、PCエンジンの発色能力とスプライト機能をフルに活かしたビジュアルは、当時の家庭用ゲーム機の中でも最高峰の美しさでした。

PCエンジン版への移植にあたっての最大の変化は、2人同時プレイから「1人用への大胆なアレンジ」です。
一見するとスペックダウンに思えますが、実は1人プレイ用にゲームバランスが調整されています。

引用:Youtube

また、PCエンジン版オリジナルキャラクターとして、後に人気を博す「ブラックワルキューレ」が初登場しました。
アーケード版を遊び尽くしたファンにも新鮮な驚きを与える、愛のある移植として高く評価されています。

 家庭用ならではの配慮として、時間制限の撤廃やパスワード機能の搭載が行われました。
これにより、アーケードでは難しかった「じっくりと世界観を楽しみながらの探索」が可能になっています。

BEEPワンポイント: 当時のナムコファンにとって、PCエンジンを所持することは大きなアドバンテージでした。 ファミコンではどうしても色の数や解像度の問題で「デフォルメ」が必要だった作品も、PCエンジンなら本作や『スプラッターハウス』、『ワンダーモモ』のように、アーケードの雰囲気をほぼ損なうことなく持ち込むことができました。 ナムコが初期のPCエンジン市場に注いだ情熱は、そのままハードの普及を支える大きな柱となっていたのは間違いありません。

熱血高校ドッジボール部 PC番外編

ドッジボール部番外編

  • ジャンル: スポーツアクション

  • 発売日: 1990年3月30日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

熱血高校ドッジボール部 PC番外編』は、テクノスジャパンのアーケード傑作を移植したケンカスポーツゲームです。
ファミコン版がハードの制約からキャラクターを小型化・デフォルメしていたのに対し、こちらはアーケード版の「大きくたくましい」キャラクター造形を忠実に再現しているのが特徴です。

 基本は相手チーム全員にボールを当てて全滅させるドッジボールですが、その実態は「ボールを使った格闘技」です。
ダッシュからのジャンプシュートや、特定の歩数で発動する「ひっさつしゅーと」の応酬は中毒性が高いです。

引用:Youtube

PCエンジン版ではさらに各必殺技の性能が見直され、アーケードよりも遊びやすいバランスへと調整されました。
そして、タイトルに「番外編」とある最大の理由が、オリジナル要素の「くえすともーど」です。世界各国のキャプテンを仲間に加えながら、最終的に宇宙人と戦うという超展開のストーリーになっています。
各国のキャプテンを加入させ、自分だけのドリームチームを結成できるこのモードは、シリーズファンへの最高のファンサービスとなっていました。

先述の通り、キャラクターが大きいため、必殺シュートを食らった時のリアクションウヴォェのような声)のインパクトも絶大です。
多人数プレイでの盛り上がりはもちろん、1人プレイでも「くえすともーど」のおかげで長く遊べる、非常に満足度の高い一本でした。

BEEPワンポイント:本作の「キャラがデカい」ことによるリッチ感は、当時のハード性能の差を如実に見せつけてくれましたよね! 実はアーケード版のグラフィックをベースにした移植は、このPCエンジン版と、ホビーパソコンの最高峰だったX68000版くらいしか存在しません。後年、多くのハードで派生作品が登場していますが、そのほとんどがファミコン版をベースにしたもの。 だからこそ、個人的にはアーケードの「ふとましいキャラグラ」だった、PCエンジン版が特に思い出深いんですよね。

ファイティングストリート (ストリートファイター)

ファイティングストリート
  • ジャンル: 対戦格闘アクション

  • 発売日: 1988年12月4日

  • メディア: CD-ROM2

  • 復刻の有無:なし

ファイティングストリート』は、カプコンの初代『ストリートファイター』をハドソンが移植した、CD-ROM2のローンチタイトルの一つです。

本作最大の衝撃は、やはり「CD-DAによる生音アレンジBGM」でしょう。
ゲームセンターで聴いていたあのメロディが、CDの良質なアレンジで流れてくる体験は、メディアの世代交代を確信させるに十分な説得力がありました。

操作面では、アーケード版の「叩く強さで威力が変わる」巨大な感圧式ボタンを、家庭用版では「ボタンを押している長さ」で再現しました。
また、 必殺技のコマンド入力が非常にシビアなことでも有名です。(ちなみに、コマンド入力後にボタンを離すのが出すためのコツ)

引用:Youtube

「波動拳」一つ出すのにも苦労しますが、その分技が出た時の「当たれば勝ち」な超威力には、今の格ゲーにはないカタルシスがありました。

入力に苦労するプレイヤーへの救済措置として、特定のコマンドで「ボタン一つで必殺技を出す裏技が存在したのも有名な話です。
まさに、現代の格闘ゲームにおける「モダン操作」の先駆け的な思想が、30年以上前の作品ですでに実現していました。

初代は、日本のハードではほとんど移植が発売されなかったうえ、海外PC版と比較しても非常にアーケードに近い再現度を誇っています。
シリーズの人気に火をつけたのはご存じ『ストII』ですが、そのオリジンである「大味」かつ「硬派」なゲーム性を語る上では外せません。

BEEPワンポイント: 本作の必殺技のダメージ設定は、今見ても正気の沙汰ではありませんよね(笑)。 昇龍拳がクリーンヒットすれば、ラスボスのサガットですら例外なく、文字通り「一撃必殺」で沈みます。 『ストII』以降の作品では、サガットが自身の胸に刻まれた巨大な傷跡を触れるシーンがあったりしますが、本作の狂った威力の必殺技を身をもって体験したプレイヤーなら、「あの威力の昇龍拳を喰らったなら、そりゃあんな傷も残るわ……」と納得してしまいます。

タイトーチェイスH.Q.

チェイスHQ
  • ジャンル: アクションレーシング

  • 発売日: 1990年1月26日

  • メディア: HuCARD

  • 復刻の有無: なし

タイトーチェイスH.Q.』は、1990年にタイトーから発売された、カーチェイスを題材にした異色のレースゲームです。
本作は、単に速さを競うだけでなく、制限時間内にターゲットの車に追いつき、体当たりを繰り返して「物理的に停車させる」という刑事ドラマさながらのスタイルが最大の特徴です。

PCエンジン版の凄みは、その圧倒的なスピード感と音声合成の再現度にあります。
当時、ファミコンやゲームギアなど、多くの家庭用ハードに移植されましたが、その中でも背景の高速スクロールやアーケード版に近いプレイ感を誇っていました。
そして「ナンシー」の緊迫感あふれる無線ボイスをここまで忠実に再現できたのは、PCエンジンの性能があってこそでしょう。

引用:Youtube

3回(または5回)まで使える「ターボ(ニトロ)」をどのタイミングで発動させるか、正しい分かれ道を選べるか、瞬時の判断が勝負を分けます。
追跡シーンでターゲットを視界に捉えた瞬間の演出の盛り上がりは、まさに80年代アクション映画の主人公になったような気分を味わえます。

また、PCエンジン版独自の「ステージ6」の存在も、アーケード版をやり込んだプレイヤーを飽きさせない良い工夫となっていました。
出現条件の周回プレイが必須のハイスコア500万点の大台を超えるため、何度もターボのボタンを押し込んだファンは多いはずです。

BEEPワンポイント: 登場車種のラインナップは、まさに当時の「スーパーカーブーム」の余韻を感じる豪華さですよね。 自機の「ポルシェ・928 S4」はもちろん、逃走車として現れる「ランボルギーニ・カウンタック」や「フェラーリ・288 GTO」なども登場しています。ドット絵の再現性も高く、車好きにはたまらない点も魅力となっています。

クイズ殿様の野望

殿様の野望
  • ジャンル: クイズ・シミュレーション

  • 発売日: 1992年10月9日

  • メディア: CD-ROM2

  • 復刻の有無: なし

クイズ殿様の野望』は、カプコンのアーケード用クイズゲームをNECが移植した作品です。
織田信長」や「武田信玄」といった名だたる戦国大名から一人を選び、全国統一を目指します。

本作の面白い点は、クイズに答えることがそのまま「合戦」になっている点です。正解すれば敵の兵力を削り、不正解やタイムアップならこちらの兵力が減少します。
ノルマを達成すれば領土拡大、失敗すれば領土を奪われるというルールが、クイズというジャンルに「戦略性」と「緊張感」を同居させています。

引用:Youtube

また、歴史的な事件や「軍師の仕官」といったイベント要素も充実しています。
得意なジャンルを選ばせてくれたり、ノルマを軽減してくれたりと、戦国シミュレーションらしいフレーバーがクイズ攻略の助けになるシステムが秀逸でした。

当時のクイズゲームは「時事ネタ」が命だったため、今遊ぶと「1990年代初頭の常識」が問われる超難問アクションへと変貌しているのも、レトロゲームならではの醍醐味かもしれません。

「戦国時代」という舞台設定のおかげで、歴史問題だけは時代を問わず通用しますが、芸能やスポーツ問題に当時の世相が反映されており、プレイするだけで当時の空気感が蘇ります。
2Pプレイもできるので、友達と一緒にプレイして、日本地図を自分たちの色に染めていく喜びは、まさに現代の連合軍といえるでしょう。

BEEPワンポイント:ちなみに、メガCD版では家庭用向けの追加要素やボイスの新録などが行われていましたが、反対に「忠実な移植」がPCエンジン版の魅力と言えます。PCエンジンは、最大9クレジットまでの制限があるので、どうしても勝てない時の「2P乱入によるクレジット倍増」はプレイヤー間で半ば常識化していた「禁断の兵法」として語り継がれています。一人で遊んでいるのにコントローラーを二つ握りしめてやっと天下統一できたとい方も多いのでは?

PCエンジンの名作を遊ぶ方法

PCエンジンは、その拡張性の高さゆえに、「どのソフトがどの機種で動くのか」の判別が非常に難しいハードです。

実機で当時の空気感を味わうか、配信サービスで手軽に楽しむか、あるいは復刻ハードで「いいとこ取り」をするか。
それぞれのメリット・デメリットを整理して、あなたにぴったりの遊び方を見つけていきましょう。

実機:対応ソフトで見極める「機種」のススメ

「機種」と「規格」の複雑な関係

PCエンジン対応表

PCエンジンは、世界初のCD-ROM機である「無印CD-ROM2」から、上位規格の「SUPER CD-ROM2」、そして完成系の「アーケードカード専用ソフト」まで、段階的にパワーアップしてきました。

特にCD系ソフトを遊ぶ際は、本体のほかに適切な「システムカード」が必要になります。
購入前に、遊びたいソフトがどの規格に対応しているかを確認するのが、失敗しないための鉄則です。

『スーパーグラフィックス』や『レーザーアクティブ』などであれば、ほとんどのソフトを網羅できます。
しかし、その分初期投資も高いため、ゲームを遊びたいモチベーションとコストを天秤にかける必要があります。

経年劣化との戦い

発売から30年以上が経過した実機には、避けて通れないハードの寿命があります。

Huカードスロットの接触不良はもちろん、CDドライブ内のピックアップレンズの曇りや、プラスチック製ギアの破損などが起きやすいのが現状です。

「状態の良い整備済み品を選ぶ」か、「BEEPのような専門店での修理・メンテナンスを前提にする」ことが、長く楽しむための近道と言えるでしょう。

互換機の活用

PCエンジンは、先述の通り非常に煩雑なハードウェア構成なので互換機を使うのも一つの手です。
日本国内外で、『レトロフリーク』や『POLYMEGA(ポリメガ)』といった各種互換機が発売されています。

HDMI出力やエリアリージョンを無視できるなど利点がある一方で、周辺機器に未対応だったり互換性の関係で、一部ソフトが動かないなど問題も抱えています。
手間を考えると互換機が圧倒的に強いですが、手間を楽しむのも一興なので自身のスタイルに合わせて選択してみてください。

復刻:現代の技術と愛で蘇るハドソンの魂

M2の技術力が光る『PCエンジン mini』

難しいことは抜きにして、名作を一通り遊びたい」という方には、2020年に登場した復刻ハードや、最新ハード向けのコレクションソフトがおすすめです。
レトロゲームの移植で右に出るものはいない開発会社「M2」とコントローラーの老舗「HORI」のタッグで送り出されたのが『PCエンジン mini』です。

Amazon限定で発売されたこの復刻機は、初代、コアグラフィックス、そして北米版のターボグラフィックス16をモチーフにした3モデルが存在します。
単なるエミュレーター機に留まらず、各モデルで収録タイトルに趣向が凝らされており、BEEPのアイテムページでもその詳細を熱く解説していますので気になる方はチェックしてみてください。

PCエンジンminiについてはこちらから

コレクションソフトの充実

最近ではNintendo SwitchやPS4/PS5などで、『改造町人シュビビンマン』や『夢幻戦士ヴァリス』といったシリーズをまとめた「コレクション系ソフト」のリリースが続いています。
巻き戻し機能やセーブ機能が充実しているため、当時の高難易度アクションをストレスなくクリアしたい現代のプレイヤーには、最も優しい選択肢かもしれません。

また、設定資料集や当時のポップなど、ファンアイテムとしても機能するため、実機を酷使せずに遊べる上に特典もあると考えると非常に利点が多いと言えます。

パソコンゲームだけじゃない『プロジェクトEGG』での配信

実機を置くスペースがないけれど、当時のラインナップを幅広く遊びたい」という方には、配信サービスがオススメです。

かつてはPS3・PSP向けに『PCエンジンアーカイブス』が展開され、現在もPS3経由で一部ダウンロードが可能ですが、今最も勢いがあるのは『プロジェクトEGG』でしょう。

月額550円(+ソフト購入代金)のサブスクリプション形式で、約60タイトル以上のPCエンジン作品がラインナップされています。
PCエンジンがハドソンという「PCゲームの血を引くメーカー」から生まれたことを考えれば、PCで遊べるこの環境は、ある意味で非常に親和性が高いと言えます。

海賊版ソフトに注意

近年、PCエンジンを始めとしたレトロゲームがコレクションアイテムとして非常に高額になっています。
そのため、残念なことに海外を中心に非公式に復刻・制作しているグループいるのが現状です。

これらソフトは、著作権の観点からはアウトな側面を持つ「海賊版(ブートレグ)」として扱われます。
ケース、説明書、ディスクのレーベル面に至るまで、当時の製品を彷彿とさせる高いクオリティで制作されており「プロでも見分けがつかないことがあるレベル」です。



中古でソフトを購入する際には十分に注意し、信頼できる専門店での購入をお勧めします。

まとめ・総括:PCエンジンの名作はいまだ色あせない

ハドソンの情熱とNECの技術が火花を散らして生まれたPCエンジン。

薄いHuCARD一枚に凝縮されたアーケードの興奮、そしてCD-ROM2の重厚な回転とともに流れ出した美しい歌声とアニメーション。
あの時、私たちがブラウン管の向こう側に見た「未来」は、今なお色あせることのない輝きを放ち続けています。

PCエンジンが単なる「過去の遺物」にならないのは、作り手が限られた性能の中でいかにユーザーを驚かせるかに命を懸けていた、「圧倒的な熱量」がソフトの端々に宿っているからに他なりません。

実機で当時の質感を追い求めるのもよし、最新ハードの『PCエンジン mini』や『コレクションソフト』で手軽に名作に触れるのもよし。
どんな形であれ、名作の魂に触れる体験は、あなたのゲームライフをより豊かに彩ってくれるはずです。

では、また次回の名作紹介記事でお会いしましょう!

さよなら~、さよなら~、さよなら~


   
著者

◆書いた人◆

ワープ加藤

BEEPコンテンツチームの洋ゲー好きライター。最近まで初代CD-ROM2でSUPERのソフトは遊べないと思っていたほどにわかだった。みんなにはナイショだよ?

 

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