メガドライブ『メガモデム』

メガモデム
買取価格6,000円
メーカーセガ
対応機種メガドライブ
メディア周辺機器

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アイテム情報

■発売日

1990年11月3日

■概要

メガモデム』は、セガが発売した、メガドライブ専用の通信用周辺機器です。定価は12,800円(税別)でした。

本製品を『メガドライブ』の拡張スロットに接続し、電話回線接続(ダイアルアップ接続)することで、オンライン機能を追加できます。
これは『Windows』が普及する以前であり、黎明期の当時としては非常に画期的な製品でした。

付属品として、モデム本体の他、電話線や専用の通信ソフトなどが同梱されています。
日本の家庭用ゲーム機におけるオンライン通信の歴史を切り開いた、象徴的なアイテムと言えるでしょう。

■機能

主な機能として、専用カートリッジ『ゲーム図書館』を介してモデム専用ソフトをダウンロードし、プレイできる点が挙げられます。

『メガモデム』のスペックは、通信速度が1,200bpsという、現代の高速通信と比べれば非常に遅いものでした。
容量制限から、ダウンロードできるゲームのサイズは「数十キロバイト」とかなり小さく、配信できるジャンルも限られました。

そのため、アドベンチャーゲームの『ファンタシースターII テキストアドベンチャー』や、簡易的なパズルゲーム、往年のアーケードゲーム等が配信されました。
配信されたタイトルは、後に『メガCD』用のソフト『ゲームのかんづめ』として、パッケージ版として発売されています。

また、『アドバンス大戦略 ドイツ電撃作戦』『サイバーボール』『TEL・TELまあじゃん』『GO NET』などのオンライン対応ソフトで通信対戦も可能となっています。
ゲームだけにとどまらず、「日刊スポーツプロ野球VAN」のような情報配信や周辺機器『メガアンサー』を使用したインターネットバンキングサービスにも対応しました。

■評価

『メガモデム』は、その革新的なコンセプトにもかかわらず、わずか約2年でサービスを終了します。
当時の電話回線利用の煩雑さや通信速度の制約、そしてオンラインサービスのユーザー層が限定的だったことから、商業的には大きな成功を収めるには至りませんでした。

1994年に発売した後継機の『セガサターン』でも、「セガサターンモデム」を発売し技術を積み重ねていきます。
そして、セガ最後の家庭用ハード『ドリームキャスト』で、晴れて実用化に至ります。ゲーム史における歴史的快挙と言えるでしょう。

このサービスは、現代の「Xbox Game Pass」(2017)や「PlayStation Plus」(2010)といったサービスが確立するよりも遙かに先を行っています。
現在ではスタンダードになった、ゲームの販売・提供方法の未来を予見した、セガの歴史的な試みと言えるでしょう。

10年早すぎるセガ」らしい周辺機器として、コレクターズアイテムとしても非常に高く評価されています。

■トリビア

本作の電気設計の開発は、『いっき』や『アトランチスの謎』でおなじみのサンソフト(サン電子)が担当しました。
これは、モデム開発をしていた他社よりもゲームも開発していたサンソフトが一番話を通しやすかったからだといわれています。

海外においては、『TeleGenesis Modem』として、1989年のCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー)で発表されています。
90年の初頭に登場する予定でしたが、実際には発売されることはなく、91年ごろには立ち消えてしまったようです。

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