
アイテム情報

■発売日
1995年10月13日
■概要
『インスマウスの館』は、1995年10月13日にリリースされたバーチャルボーイ専用の一人称シューティングゲーム(FPS)です。
マサチューセッツ州の辺境、「死者の森」に佇む不気味な館。依頼で訪れた私立探偵の男が、異形の怪物「インスマウス」の追跡を逃れつつ脱出を試みるという、正統派ホラーな導入となっています。
奥行き表現を得意とする同ハードの特性を活かした一人称視点と、『DOOM』を彷彿とさせるFPSのエッセンスを融合させた意欲作ですが、制限時間が非常にシビア。
世界観に浸る余裕がなかなか作れない点がネックとなり、VBの短命さも相まって当時は芳しい評価を得られませんでした。
しかし、ハードスペックを引き出した独自のシステムと、コズミックホラーの代名詞『クトゥルフ神話』との親和性は抜群。
後にVB独占の人気タイトルとして再評価され、現在では屈指のレアソフトとしてその名を轟かせています。

■舞台設定について
本作はH・P・ラヴクラフト氏のホラー小説群『クトゥルフ神話』をモチーフにしており、作中にはファンおなじみの用語が頻出します。
ちなみに原作において「Innsmouth(インスマス)」とはモンスターではなく「街」の呼称です。
そこに住む住民たちのなれの果てが、神話生物「深きもの(ディープ・ワン)」と呼ばれています。
禁断の書『ネクロノミコン』を開いた瞬間に次元の狭間へ幽閉されるという展開も、まさにクトゥルフ神話における「お約束」。
「ネクロノミコンがそんな簡単に置いてあるはずがないだろ」というツッコミもあるかもしれませんが、ボードゲーム『クトゥルフ神話TRPG』のシナリオでも写本はよく登場します。
そのあたりは野暮な突っ込みを入れずに楽しむのが無難でしょう。
■スタッフについて
発売元の「I'MAX(アイマックス)」は少々マニアックなメーカーで、巨大スクリーンの上映規格(IMAX)と混同されがちです。
実は、後に『魔界戦記ディスガイア』シリーズをプロデュースする「新川宗平」氏や、『XI[sai]』『パタポン』を手掛けた「小谷浩之」氏などと関わりがあり、隠れた実力派メーカーと言えます。
また、タイトル画面のモンスターデザインを担当したのは、『仮面ライダー』シリーズの怪人デザインなどで知られる鬼才・「韮沢靖」氏。
赤い画面越しでも強烈な個性を放つ、氏の代名詞ともいえる「歯を食いしばった凄惨な表情」の造形美を堪能することができます。









