メガドライブ『2020年スーパーベースボール』

■発売日

1994年3月4日

■概要

「2020年スーパーベースボール」は、1994年3月4日にエレクトロニック・アーツ・ビクターから発売されたメガドライブ用野球アクションゲームです。

1991年にSNKが開発、リリースしたMVS（ネオジオ）向けアーケードタイトルの移植作品で、近未来を舞台とした野球ロボットや強化アーマーで身を包んだ男女が登場する、普通の野球ゲームとはちょっと異なる内容が特徴です。

左右のファウルゾーンが狭く、ホームランゾーンも狭いのでファウルカウントで粘らないスピーディな展開なのはゲームらしくていいのですが、インフィールドが広い分ヒットになりやすいため結局試合は長くなる展開になりがちです。逆に“野球”というスポーツが長い歴史の中でいかに洗練されてきたかを実感できます。

■ゲーム内容

もっとも本作のようにスポーツのルールを拡張し、よりダイナミックにアレンジしたタイトルはゲームやアニメの十八番ともいえます。ネオジオでも「サッカーブロール」や「フライングパワーディスク」などがそれに当たります。野球アニメでは「剛Q超児イッキマン」「疾風！アイアンリーガー」が有名どころでしょうか。大抵は近未来に舞台が設定され、人間の能力を向上させるシステムが盛り込まれることで、通常のスポーツのままでは味わえない爽快感を付加する方向性になっています。“2020年”と過ぎ去った近未来を冠にしてしまったばかりに、そこを突っ込まれがちなのは脇が甘かったと言わざるをえません。

ちなみに本作にはお金の概念が導入されており、三振やホームラン、捕球、盗塁など様々なプレイで所持金が目まぐるしく変動していきます。お金は選手強化に使えるので、実はダイナミックなだけでなく繊細で気を使うプレイも必要なことは付け加えておきます。