
アイテム情報

■発売日
1994年11月18日
■概要
『メガCDカラオケ』は、1994年11月25日にセガから発売されたカラオケ用周辺機器です。定価は14,800円。
使用には本機とは別に『メガドライブ』と『メガCD』が必要となります。
当時のカラオケブームを背景に、家庭用ゲーム機を本格的な“カラオケミキサー”として活用できることをコンセプトに開発されました。
コンパクトなボディながら多機能で、ダイナミックマイクが2本付属するなど、家庭で気軽にカラオケを楽しむための仕様が整っています。
ゲーム機を家庭のエンターテインメントの中心に据えようとしたセガの姿勢を体現する意欲的な周辺機器であり、当時の“インタラクティブ”志向を象徴する製品でもあります。

■用途と特徴
『メガCDカラオケ』は、『メガCD』のCD-ROM機能に加え、「CDG(Compact Disc + Graphics)」規格のメディアに対応。
これにより、高音質の伴奏再生と、歌詞などのグラフィック表示による本格的な家庭用カラオケ体験を実現しました。
電源は付属ACアダプタのほか、単三乾電池4本でも駆動可能。
ただし、『メガドライブ』『メガCD』『メガCDカラオケ』の3台を同時に使用するため、ACアダプターが3つ必要となり、コンセント周りが圧迫される点は、当時のセガ周辺機器らしい“様式美”とも言えます。
機能面では、歌声の音程を調節できるキーコントロールや、6段階で設定できるデジタルエコーを搭載。
マイク入力端子を2基備え、デュエットにも対応していました。

■トリビア
実は、セガとカラオケ事業には深い関係があります。
同社はもともとジュークボックスやスロットマシンの輸入から事業を出発しており、日本で初めて国産ジュークボックスを製造した企業としても知られています。
『メガCDカラオケ』発売後、セガは業務用通信カラオケ市場へ参入し、2015年頃まで「クラブセガ」の店舗やアプリを通じて「セガカラ」ブランドを展開しました。
後に「セガカラ」はBMB社に吸収され消滅しましたが、事業自体は「UGA(ウガ)」として継承され、現在も一定の地位を持っています。
さらにブラジルでは、セガの代理店「TECTOY(テクトイ)」が独自にカラオケ機能付きセガハードを展開。
マスターシステム内蔵DVDプレーヤー『DVT-G100』や、メガドライブ互換のDVDカラオケ機『Video Karaoke』など、地域独自の派生製品が存在します。










