ゼロからはじめるFM-7

FM-7実機でゲームを遊ぼう

こういった古いパソコンを今使う、となると大多数の目的が当時憧れだった・持っていたゲームだと思います。
そこでFM-7実機でゲームを遊ぶにはどういった物が必要なのか、あると捗るのかをまとめてみました。

■FM-7本体

当たり前ですがまず必要なのは本体です。FM-7と形状が一緒のFM-NEW7というマシンも出ていますがこちらは後に出た廉価版です。カスタムチップの採用などで低価格化が実現し、その結果定価が10万円を切る99800円を実現しました。中身は同一と言っても差支えがないので、FM-7とNEW7どちらをお求めになっても問題はないでしょう。電源は広く出回っている三つ又の電源ケーブルが使用できます。

左がFM-7で右がFM-NEW7です。

 

■デジタルRGB8pin対応モニタ

FM-7の映像出力はデジタルRGBになりますので、デジタルRGBに対応するモニタが必要になります。純正モニタを買うと並べた時に一番しっくり来ますが、マルチに使いたいという場合はNECのPC-TVシリーズやX68000用モニタの初期型がお薦めです。
また個人製作品ではデジタルRGBの信号をアナログRGBに変換したケーブルもありますので、モニタを置くスペースが無く、フレームマイスター(XRGB-mini)等のアップスキャンコンバータをお持ちの方はそちらがお薦めでしょう。

こちらは富士通純正のカラーCRTディスプレイ MB27303です。

ちなみにこちらが個人製作品のデジタルRGBをアナログRGB21pinに変換し、フレームマイスターでキャプチャした画面です。
(この時はFM-77を使いました)

■データレコーダ

カセットテープのゲームを遊ぶ際には、カセットテープに保存されているデータを本体へと読み込ませなければなりません。その為にはデータレコーダとCMTケーブルが必要になります。

FM-7のゲームはデータレコーダとの相性がかなりあり、PC-8801やMSX、日立のMB-S1やソードm5のテープもロード出来るレコーダでもFM用のテープは読まないといった事も過去にはありました。
ロードする上では富士通純正品・FMデータレコーダ、MB27501/MB27502が一番信頼を置けるマシンですが、意外にも健闘するのが三洋製のPHC-DRIIです。またFMデータレコーダの製造は三洋電機が行っている為、デザイン違いである三洋製のMR-11DRも純正品と同等の品質です。

左がFMデータレコーダMB27501、右がPHC-DRIIです。

 
写真のMB27501は単2電池4本以外に電源ケーブルを使用出来ますが、端子が広く出回っているメガネ型ケーブルとは異なります。今から電源ケーブルを入手するとなるとジャンクパーツを捜すというのが基本になってしまいますが、今現在(2015年1月現在)ですとビクターから発売されているCN-320Bで流用できます。

データレコーダとFM-7を繋ぐCMTケーブルですが7とNEW7は通常広く出回っている物で大丈夫ですが、FM-77に繋ぐ際には専用のCMTケーブルが必要になります。基本的には本体と一緒に付属する物であり、入手難易度はかなり高い部類に入りますので、miniDIN5pinを用意しマニュアルを元に自作するのも手です。

マニュアルから該当箇所を抜粋したのがこちらになりますので参考までにご覧下さい。

■外付け5インチフロッピーディスクドライブ

FM-7用ゲームソフトではカセットテープだけで無く、5インチのフロッピーディスクでも多数発売されました。テープ版とディスク版両方出ていればテープ版でも事足りる事が多いですが、ディスク版のみしか出ていない場合は今度5インチドライブが必要になります。

ただ当時の風潮でテープ版は全30面、ディスク版は全200面+コンストラクション(スタコラクラッシュ)など大幅にボリュームアップされているタイトルもありますので一概には言えません。他にはグラフィックやマップ、謎解きが違うABYSSとtape ABYSSや、3.5インチ版ですがジョイスティックに対応したラリパッパ野球団など、ディスクとテープで内容が違うタイトルは結構あります。

83年から84年にかけてFM-7のディスクで精力的に名作を次々発売していたハミングバードアドベンチャーシリーズの一部はFM-7でしか遊べなかったり、またザースや新竹取物語といった他機種でも出ている名作もFM-7のディスク版が元祖だったりしますので何かとアドベンチャーゲームに縁のあるアイテムです。(ハミングバードアドベンチャーシリーズは3.5インチ版でも出ていますが、特に初期物は入手難易度が更に上がるのであまりオススメ出来ません。)

一部ソフトは2ドライブ必須ですが、FM-77やAVの出る前の時代の物は1ドライブで問題なく遊べるタイトルが多いので遊びたいタイトルによって1ドライブ品か2ドライブ品のどちらを買うかを決めると良いと思います。

ただ今から買う際には2点注意事項があり、まず非純正フロッピーディスクドライブは互換性の問題で若干難が出るという点とインターフェイスボードが別途必要になるという事です。互換性といえば実物こそ見た事無いですが、エプソン製外付けドライブTF-20用ザナドゥがあるそうです。(どうにもプロテクトが誤爆をしてしまう為だそうです。)

こちらがFM-7用2ドライブ外付けフロッピーディスクドライブ MB27611です。

■FM音源カード

こちらはあると嬉しいアイテムの一つです。PSG再生しか出来ないFM-7がFM音源も再生出来る様になり、更にジョイスティックにも対応すると至れり尽くせりアイテムです。ただPC-8801mkIISRが大ヒットした事でFM音源、フロッピーディスクドライブ、ジョイスティックポートが市場に求められた結果FM-77L2やFM77AV以降では標準搭載されています。ですのでFM-7で遊びたいゲームが対応してない場合は特に要らなくなります。(テグザーを遊ぶなら断然あった方がいいでしょう。)

こちらがFM音源カードとその付属品です。本来は写真にある以外にデモテープが付属しました。

■FM-77について

FM-7の上位バージョンとして登場したのがFM-77です。PC-8801mkIIの影響からかキーボードを分離させ、フロッピーディスクドライブ(ただし3.5インチ)と漢字ROMを搭載しています。処理速度も上がっているので、これで5インチドライブを使っていたら間違いなくオススメのマシンでした。

ただ今となっては同じ3.5インチドライブを搭載し、大幅にパワーアップしたFM77AVがある上、AVでなくFM-77用ソフトの入手難易度も高いのであまりオススメ出来ません。(過去の遺産が使えなくなるという点を何故考慮しなかったのかが不思議です。)

こちらがFM-77D2です。

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