再会、プログラマーよ。

寒さが本格的になって参りました。今年はいろいろあって一年間忙しく、ほとんど事務所にいたので、例年に比べて季節感に疎かった気がします。
そしてやはり、コロナの影響は大きかったですね。弊社においてもあらゆる仕事に影響が出ましたが、もちろんこのコットンリブート! とて例外ではありませんでした。

伊奈町にコロナ禍が及んだのは比較的あとのほうでしたが、我々は4月頭にはもう、電車通勤の従業員を全てテレワークに切り替ており、その結果、プログラマー全員が事務所に来られない、という難局に直面していたのです。
事務所にいるのは伊奈在住のディレクターとプランナー、グラフィッカーで、さしずめ伊奈組とでも申しましょうか。

まあ、自分たちにとっては遠隔地との仕事のやり取り自体、特に珍しいことでもなく、いろんなクリエイターさまとは日常的にそんな感じで仕事をしていたりして、テレワークなんて簡単、と高をくくっていたのですが、それでもメインスタッフどうしが隔離される状態というのはなかなかにないことで、結局、普段にはない困難というか、想像以上の手間に翻弄されてしまった、というのが正直なところです。
だって、仕様についてのお話しがなかなかできない。自分たちはこれまで、大体いつも一緒に仕事をしておりますので、ゲームのイメージなどについてはいつも関係諸氏を会議室に集めて直接話してしまうので、それほど詳しい仕様書等は作りません。そういう手間は必要以外、なるべく省くべきだとさえ思っております。
パラメーターや座標ワークについても、プログラマーと机を並べて「あーでもないこーでもない」とやるのがいつものスタイルだったので、この、すぐ訊けない、伝えることができない! というのは自分たちにとっては、思っていた以上の痛手となりました。

……いや、言い訳ではないですよ? 普段、作らないような仕様書をたくさん作って渡すこととなり、これが結果として看過できない大きな手間となったのです。アジャイルとかPDCAとか、仕事の効率が問われる昨今においてはもはや旧態依然というか、真逆のことをすることとなったのですよね。
これは弊社だけではなく、あらゆる業種において同様のことが起きたのではないかと思うのですが、みなさまはどうしてらっしゃっているのでしょう? 弊社は少数で集まってわいわいやるのが日常だったので、その影響がより大きかったのだと思います。ZOOMで常時接続していればいいではないかという話もありますし、ちょっとは試みましたけど、スマホちっさいし目が痛くなるしで結局ダメで、最終的にはかなり頭を悩ませることになりました。

大変だったのは、問題が起きた時にその要因を探ることです。いつもならみんなしてモニタに寄ってたかって「あーでもないこーでもない」とやるのですが、それができないので、チャットなどで推測を持ち寄るわけですけど、例えばバグがあったとして、エラー現物をすぐに見られないときもあるものですから、そういうときはまずなにが起きたのか、現象から詳しく伝えることからしないといけないわけです。要件をちゃんと伝えたつもりでも伝わってないこともままありますし、そうなると、バグ内容とはあまり関係ないところを、プログラマが一生懸命見てた、なんてこともあるわけですからね、このあたりの正確さを保ってやり取りするのは、本当に大変でした。そして報告が間違っていたりすると、オコラレ案件になるので、怖いですね~。
いやまあ、ゲーム作りなんてそんなもんです。みんな本気なので、間違ったことを言ったりやったりすればそりゃ、オコラレ案件ってもんですけどね、それはわかるのですけど、でもやっぱり、相手の表情見ながらお話しするのって、ゲーム作りの上でも本当に大事だな~、と改めて痛感いたしました。そんなこんなでこのコットンリブート、いつもよりも注力した部分が多く、そのぶん精緻な出来となったかと思っております!

コットンゲーム内画像

それでも非常事態宣言解除のあと、伊奈組のほうがご自宅のほうまで行って再会を果たすのですけど、会えば会ったでいつも通りニコニコしながらゲームの話ばっかりになって、あまり打ち合わせにならないんです。 今を以て、弊社のテレワークは続いていますし、来年もしばらくはそうなんでしょうけど、コロナをやっつける魔法ってないものですかね……。

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2020.12.12

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