『ジェネシス・オン・ア・チップ~誰も書かなかったもうひとつのメガドライブ史』入荷のお知らせ

ジェネシス・オン・ア・チップ表紙

 田中治久(hally)氏の新刊『ジェネシス・オン・ア・チップ~誰も書かなかったもうひとつのメガドライブ史』が入荷致しました!

 

 ゲームレジェンド28(5/20)にて頒布されましたチップチューンの第一人者にしてゲーム音楽史、ゲーム史研究家の田中治久(hally)さん(@hallyvorc)の新刊『ジェネシス・オン・ア・チップ~誰も書かなかったもうひとつのメガドライブ史』が入荷致しましたのでご紹介いたします! 

 最近ではレトロフリークやファミコンミニの登場などで話題になったゲーム機の互換機、その中でも数が多く出ている任天堂の「ファミコン」ではなく、セガの生み出した「メガドライブ」の互換機に注目してその歴史を追ったものとなります。

 皆さんファミコンの互換機と言えば、クレーンゲームに景品で置いてあったりするのをたまーに見かけたりもすることもあったり、それこそ前述のファミコンミニの存在もあって色々思い当たるところがあると思います。しかし、メガドライブではどうでしょうか。

ジェネシス・オン・ア・チップ中身

ジェネシス・オン・ア・チップ中身2

 今年に入ってセガも「メガドライブミニ」を発表してファンを大いに沸かせましたが、このメガドライブミニ、アットゲームス社の技術を用いて中のチップ1つにメガドライブの機能を集約した「1チップ・メガドライブ」と、いうそうです。さて、この「1チップ・メガドライブ」というもの、90年代末にはセガ自らの技術で1度は生み出していたのですが、メガドライブの生産終了と共にロストテクノロジーになってしまったそうです。その後21世紀に入って海外の有象無象のメーカーが合法、非合法問わずこのメガドライブの1チップ化に取り組み始めたそうです。以上のようなことが、前書きにて述べられているのですが、そこから先、メガドライブの構造の歴史を軽くさらった後、海外のメガドライブ互換機事情が、そもそも”メガドライブ互換機の始まりとは”というところから始まり、そこから全世界に広がっていったメガドライブ互換機の中身の変遷に至るまで、綿密な取材や情報収集に基づいて画像を交えて詳細に記述されています。

 ジェネシス・オン・ア・チップ中身3

 さらにさらに巻末にはおまけとして90年代に既に存在したファミコンとメガドライブを悪魔合体させた夢の互換機「MODERN MATE」の開発をめぐるインタビューまで載っています。

 海外に少々遅れ気味ではありましたが本国でも、最近では文化庁より、『ゲーム研究の手引き』といったPDFが配布されるたり『日本デジタルゲーム産業史』のような研究書籍が刊行されるなど、ゲームの研究に関しての熱が上がってきているように感じます。この一冊はそういった研究を行うことに際し必ずや役に立つものだと確信しています。またそういった分野の方でなくても、あのメガドライブにこんな歴史が! と唸っていただける楽しい一冊となっております。

 ソフトウェア著作権の歴史表紙

 今回の互換機を巡る合法非合法の歴史に頻出するソフトウェア著作権という問題、現代においてもソフトウェアの著作権というのは度々問題になります。そんなソフトウェアの著作権の歴史をもっと深く知りたい方に、田中治久さんの既刊「ソフトウェア・プロテクションの歴史 Vol.1 ソフトウェア著作権の誕生」という同人誌がございます。
※現在は販売終了しています(2024年4月)

 

BEEPではメガドライブの買取を行っております。買取表はこちらからになります。

(ホウガン室伏)

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