ゲームボーイ(GB)に繋げる周辺機器といえば、皆様は何を思い浮かべるでしょうか?
「ポケットカメラ」や「ポケットプリンタ」はもちろん、はたまた携帯電話を繋ぐ「モバイルアダプタGB」など、当時の任天堂は驚くほど多彩な拡張性を提案していました。
しかし、その中でも群を抜いて珍しく、かつ実用性のベクトルが斜め上を向いているのが「ミシン」です。
今回は、そんなゲームボーイとドッキングする夢のミシン『nu・yell(ヌ・エル)JN-100』をお譲りいただきました。
BEEPへの入荷はおよそ3年ぶり。千葉県我孫子市からやってきたゲームハードの限界に挑んだ歴史的な一台を、改めてご紹介します。
ジャガーミシンとは
本機をリリースしたのは、1949年設立の「丸善ミシン株式会社」を前身とするブランド「ジャガーミシン」です。
1952年に日本で初めて家庭用ジグザグミシンの国産化に成功するなど、日本の手芸文化を長年支えてきた名門企業でした。
サンリオやペコちゃんといった人気キャラクターとのコラボモデルも手掛ける同社。
その「企業コラボ」の先駆け的な存在となったのが、任天堂のゲームボーイと連動する本機『JN-100』シリーズでした。
『nu・yell(ヌ・エル)JN-100』とは
2000年に発売された本機は、ゲームボーイの画面を通じて縫い目や模様を設定できるという、当時としては画期的なシステムを搭載していました。
専用ソフトとして、ナツメ(現:Winning Entertainment Group株式会社)が開発を担当した『らくらくミシン』が付属していました。
GBカラー共通ソフトとして、ゲームボーイの画面上で視覚的・直感的に縫い方の設定が可能でした。
また、自分でデザインしたオリジナルの模様を縫製できるなど、クリエイティブな機能も備えています。
カラーバリエーションは、当時の流行を反映した「トランスクリア(半透明)」を軸とした6色が展開されました。
今回お譲りいただいた個体は、白物家電特有の日焼けもなく、非常に良好な状態でした。
ただでさえ見かけない希少品ですが、これほどコンディションが良いものは幻クラスですね!
当時の販売形態は2種類あり、GBポケット本体やロックカッター、フットペダルがセットになったデラックス版も存在しました。
残念ながらデラックス版付属のGB本体は限定色というわけではありませんでしたが、もし専用カラーの本体だったとしたら、今頃とんでもないお宝になっていそうですね(笑)
トリビア
この「GB×ミシン」の試みは日本国内に留まらず、海外では170年の歴史を誇る「シンガーコーポレーション」から『Singer IZEK 1500』として発売されました。
あちらではGBカラー本体と英語版ソフトが同梱されていました。
そして、この周辺機器を語る上で欠かせないのが、4種類の対応ソフトのレアリティです。
本機に付属するもの以外は、後継機の『Nuotto(ヌオット) JN-2000』用としてリリースされ、これらはカラー専用ソフトとなっています。
中でも刺しゅう専用ソフト『マリオファミリー』は、手芸店などの限られた販路でのみ扱われたため、現在ではゲームボーイソフトコンプリートの大きな障壁となっています。
かつて任天堂のゲームイベント「スペースワールド2001」では『マリオファミリー』と一緒に『カービィファミリー』の制作も告知されていましたが、残念ながらそちらは未発売に終わりました。
ちなみに、任天堂ハードにおける「裁縫×ゲーム」の歴史は古く、ファミコンディスクシステムの『アイアムティーチャー』シリーズなども存在しましたが、いずれも一般のゲームショップに並ぶことが少なかったため、現在では歴史的価値の高いアイテムとしてディープなゲーマー達の間で語り継がれています。
まとめ
今回のような、一見「これはゲーム機なの? 家電なの?」と迷ってしまうような珍しい周辺機器も、BEEPの専門スタッフがその価値をしっかりと見極めます。
「実家の押し入れを片付けていたら、不思議なミシンが出てきた」
「ゲームソフトと一緒に、手芸用の変な機材が入っていた」
そんな時は、ぜひ一度ご相談ください。
BEEPではレトロハードに精通したスタッフが、皆様の大切なコレクションを次世代へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
あなたの押し入れにも、貴重なアイテムが眠っているかもしれませんよ!















