【宅配買取】DECO流のサプライズ! ディスクシステム『サンタクロースの宝箱』をお譲りいただきました

サンタクロースの宝物

レトロゲームマニアの間で「へんなゲーム」といえば、真っ先にその名を挙げるのがデータイースト(DECO)でしょう。
彼らのゲームは、『カルノフ』や『トリオ・ザ・パンチ』に代表されるように、個性的すぎるキャラクターセンスで多くのゲーマーに強烈なインパクトを残してきました。

しかし、奇ゲーの王者DECOの“トガりっぷり”は、キャラクターだけにとどまりません!
今回は、秋田県秋田市のお客様よりお譲りいただいた、ディスクシステムの異端ゲー『サンタクロースの宝箱』をご紹介します。

きりたんぽ鍋を囲んで遊んだであろう、笑撃のクリスマスプレゼントを深掘りしてみましょう!

アメリカにおけるクリスマスの重要性

クリスマスを楽しむ家族

まずは、このゲームのモチーフであるクリスマスの背景から少し触れておきましょう。

元来、アメリカにおけるクリスマスは、祝日以上に重要な行事とされています。
イエス・キリストの降誕を祝う宗教的側面はもちろんのこと、家族の絆や文化的伝統を重んじる一大イベントです。

日本人の感覚でいうと「お正月」に非常に近く、お年玉を渡すのが通例であるように、クリスマスもプレゼントやメッセージカードを贈り合います。
その重要度は「家族でクリスマスを過ごせないのは虐待」とまで言われるほど。まさに「ビッグイベント」です。

話を戻しましょう。そんなクリスマスの重要性を踏まえて「じゃあ、クリスマスモチーフのゲームを作ろう!」となるのが、いかにもDECOらしい発想です。ゲームをもらったら嬉しい!という純粋な気持ちと、メッセージカードを贈る文化を組み合わせた「まったく新しいゲーム(?)」を送り出します。

奇抜な発想が生んだ「メディア媒体のクリスマスカード」

20250722の買取品

1987年12月4日に3,300円で発売された本作は、まさに「メディア媒体のクリスマスカード」です。

ディスクシステムがカード状であることに着目し、「これ自体をクリスマスカードにしたら面白いんじゃないか?」という、DECOの遊び心が爆発したようなアイデアですね(笑)
ギフトボックスを思わせる紙箱に梱包されているのも、プレゼント感を引き立てています。

ちなみに、同時期に発売されたファミコンのタイトルは、初代『ファイナルファンタジー』や初代『ロックマン』、『メタルギア』や『ウィザードリィ』の移植版もリリースされています。
そう考えると、3,300円という価格設定は、当時としてはかなり強気だったことが伺えます。
※参考までに、『マリオ2』は2,500円、『ゼルダ』は2,600円でした。

開けてびっくり!「ゲームが始まらない!?」

ゲームを起動すると、タイトル画面には移行せず、いきなりサンタクロースが登場。大切な人へ向けたメッセージが表示されます。
このメッセージは購入時にデフォルトで入力されていますが、事前に仕込みをすることも可能でした。

そして、クリスマスソングと共に、このメッセージカード画面が「一生」流れつづけます。
プレゼントされた人は嬉しい反面、ゲームが始まらないことに困惑すること間違いなし。
ある意味、最高のサプライズ、いや「へんなゲーム」体験と言えるでしょう。

この楽曲を担当したのは、初期の『探偵 神宮寺三郎』シリーズや『ボンバーマン』シリーズを手がけた「中神紀之」氏。
「ジングルベル」や「そりすべり」といったおなじみのクリスマスソングが、ファミコンのピコピコ音源で可愛らしくアレンジされており、雰囲気にしっかりマッチしています。

意外とまっとうなミニゲームの数々

 

流石にメッセージカード機能だけでは返品待ったなし(?)とデータイーストも思ったのでしょう、もちろんミニゲームも豊富に収録されています。
カード画面でセレクトボタンを押すことで、念願のタイトル画面と共にミニゲーム選択のメニューが表示されます。

収録されているのは、以下の4種類。

  • ビンゴゲーム:ザ・パーティや宴会の定番ゲーム!
  • ルーレットゲーム:数字を予想して楽しむ、シンプルなルーレット。
  • スロットゲーム:3列のリールで役を揃える、おなじみのスロットゲーム。
  • ダイスポーカー:サイコロを使った簡易ポーカー。『マインドシーカー』で見た気が…

一見すると季節限定のモチーフに見えますが、ミニゲーム自体の内容は至極まっとうで、いつでも遊べる仕様になっています。
クリスマスに限らず、友人たちと集まったときやパーティを開くときに、意外と重宝するかもしれません。

クリスマスを彩る付属品にもこだわりが!

ビンゴカード

「電子データだけでは味気ない」という人に向けてか、紙媒体のメッセージカードと、封をするためのクリスマスツリー型のシールも付属していました。
おそらく、磁気カードのデータはいつか消えてしまう可能性があるが、紙は残り続けるという、データイーストなりの粋な配慮だったのかもしれません。

さらに驚くべきは、ゲーム内のビンゴゲームをすぐに遊べるように、なんとビンゴカードが特典として同梱されていたこと。
しかも、1933年創業の老舗玩具メーカー「株式会社ハナヤマ」のビンゴカードです。

ハナヤマは、あの馴染み深い穴あけビンゴカードを生み出し、日本で初めて国産のビンゴゲームを発売した歴史ある会社でもあります。
ビンゴに対するDECOの「アツ~いこだわり」を感じるチョイスですよね!
※こだわりが変な方向を向いていますが…

パーティゲーム黎明期の先進的(?)な試み

ボードゲームやパーティゲームといったジャンルは、ファミコン時代においても黎明期で、まだ数が少ないジャンルでした。
例としては、1983年にリリースされたAtari 2600の『Party Mix』などがありましたが、指で数えられる程度です。

そんな黎明期にリリースされたパーティゲームと考えると、DECOのこの異端作は先進的なアイデアだったと言わざるを得ません。
ただ、4年も前に発売された『Party Mix』ですら5種類のゲームが収録されていたことを考えると、「ファミコンなんだし、もう少し頑張れなかったのかな」と思ってしまうのは、さすがに贅沢が過ぎるでしょうか(笑)

『サンタクロースの贈り物』は、ゲームの歴史では「マイナー」な作品と言われるかもしれません。。しかし、ディスクシステムの特性を最大限に活かし、「ゲーム」という枠を超えて「プレゼント」という概念にまで踏み込んだデータイーストの挑戦的な姿勢が色濃く出た一本です。

この「へんてこなクリスマスプレゼント」は、DECOがなぜ「へんなゲーム」の代名詞として愛されるのかを、改めて感じさせてくれますね!

 


『ファミコン』はいまだに根強い人気を誇っていますが、それはほかのゲーム機も同様です。

BEEPではあらゆる年代のゲーム機本体・ゲームソフトを買取募集中です。
箱や説明書のないソフト、仮に状態が悪かったり動かないものも、ぜひ一度ご相談頂ければと思います。

ファミリーコンピュータの高額買取リストはこちら

ファミコン買取価格表

 

買取に関するご質問やご相談、見積もりのご依頼も無料にて承っております。
まずはお気軽にご連絡くださいませ。

どうぞよろしくお願いいたします。

LINEでカンタン査定

よろしければシェアお願いします!

PAGE TOP

S