アメリカではフェアチャイルドのチャンネルFやアタリのVCS、国内ではカセットビジョンなど、家庭用ゲーム機のパイオニアにはいくつかの候補が挙げられますが、現在の家庭用ゲーム機があるのはファミコンの功績が大きいことに疑いはないでしょう。
今回、茨城県つくば市よりお譲りいただいたのファミコンソフトはナムコやコナミ、エニックスといった人気メーカーを中心としたラインナップでした。タイトル数も80本を超え、その多くは付属品もそろった状態でした。
ナムコはファミコンの最初期からゲームを発売していた重要メーカーですね。はじめのうちはロムカセットにぴったり合うサイズのコンパクトな紙パッケージでしたが、1986年に発売した『スーパーゼビウス ガンプの謎』からはプラスチック製のハードケース仕様のパッケージになりました。丈夫で存在感があるだけでなく、整ったデザインはコレクション欲を刺激するもので、まずはこのラインナップをそろえようと考えるコレクターも多いはず。ただ、初期タイトルの『ギャラクシアン』『パックマン』『ディグダグ』『マッピー』『ギャラガ』の再販バージョンもハードケース仕様になっていて、これは現在かなりのプレミア価格になので、かなり大変ででしょうね…（苦笑）。
ファミコンのRPGといったら、まずはエニックスの『ドラゴンクエスト』シリーズが挙げられますね。スクウェアの『ファイナルファンタジー』シリーズも同じぐらい重要とはいえ、やはり『ドラクエ』の成功があってこそ…というのは誰もが認めるところでしょう。パソコンで先行していたRPGをわかりやすくまとめあげ、鳥山明の魅力的なキャラクターで彩ったのはさすがとしか言えません。『I』～『III』でロトの勇者の物語が完結する構成も巧みで、日本のRPGのバイブル的存在ですね。
ハドソンはファミコンブームを語るうえで絶対にはずせないメーカーですね。高橋名人のようなスターの輩出やゲームの全国大会「全国ゲームキャラバン」の開催などは、現在のeスポーツを先取りしていたといえるでしょう。ちなみに『スターフォース』は全国ゲームキャラバン第1回の公認ソフトだったりします。
コナミのシューティングといえば、『グラディウス』シリーズが一番人気なのは間違いないでしょう。オリジナルのアーケード版をファミコンの性能に合わせてアレンジした移植は当時だけでなく、今でも高く評価されています。『パロディウスだ！』のような派生タイトルも発売されているのはアツいですよね。
あらためて説明するまでもない、任天堂を代表するタイトル『スーパーマリオブラザーズ』。箱と説明書がこれぐらいキレイなコンディションなのは最近ではなかなか見かけなくなりましたね。ゲーム＆ウォッチ版のほうは海外のみで販売されたもので、コレクターにはたまらないアイテムです（ゲーム内容としては、ディスクシステムの『ファミコングランプリ F1レース』の賞品としてプレゼントされたものと同じです。これは入手するのがより難しいですが…）。
任天堂のいわゆる“銀箱”シリーズです。『五目ならべ』『マリオブラザーズ』『ドンキーコング』『ゴルフ』など、最初にカラーの小箱で発売されていたものはカラーのタッチが変更されているのが面白いですよね（後期には「FF」マークが追加されたバージョン違いもあり、これらをすべて集めている人もいるとか…）。
カプコンのヒット作『ファイナルファイト』のスーパーファミコンの移植版よりも後に発売されたファミコン移植版です。タイトルが『マイティファイナルファイト』と変更されているのは、キャラクターをディフォルメ化したり、キャラクターのレベルアップ制を導入したりと、ファミコン向けのアレンジをしたからでしょう。リリース時期の影響もあって、あまり出回っていませんが、内容のよさが知られるようになった最近ではジワジワとプレミア化していますね。
説明書と箱のない状態のものもいくつかお譲りいただきました。今でこそ「パッケージや説明書をとっておかないなんて、もったいない…」という感覚ですが、当時のゲームは“子供のおもちゃ”あるいは“消耗品”といったイメージが強かったので、仕方のないところでもあります。ただ、やはり一番重要なのは実際に遊ぶゲームですから、ロムカセットのみでも大歓迎です（箱や説明書などの付属品だけの買取依頼も承っております）。
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