FM TOWNS MARTY モデル2のFDドライブ不良を修理しました

今回は、福島県のお客様より依頼された『FM TOWNS マーティー モデル2』の修理をしていきます。
FMタウンズ Martyの修理ブログ

これは約27年前に富士通から、家庭向けのマルチメディア機として発売されたハードで、そのモデル2です。
当時、FM TOWNSシリーズで他社と国内パソコンシェアを争っていた富士通ですが、コンシューマーゲーム機やホビーパソコンの隆盛に目をつけ、ゲームに特化させたモデルとしてFM TOWNS MARTYを発売しました。
しかしゲーム機としてはおよそ10万円という強気の値段設定、パソコンとしては初代TOWNS並みの性能、とユーザーのニーズに合っていなかったため、価格を大幅に調整した本機が翌年に誕生したのでした。

依頼を受けたときの症状は、フロッピーディスクドライブ(以後FDドライブ)の読み込み不良とのことでした。
ブランディア起動画面

動作確認をしてみるとCDドライブは正常に動作してゲームで遊ぶことができました。
しかし、FDドライブはゲームが読み込みできませんでした。
どうやらモーターは回っていますがヘッドが動いていないようです。

この本体によく見られる症状で、ドライブ内のゴムベルトが劣化して切れたり、溶けたりしてしまったことが原因となっています。
今回もそれだと思われますので、ドライブの分解クリーニング&ゴムベルト交換を行います。

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背面にあるネジを5ヶ所外し、上カバーを外します。
FMタウンズMartyのカバーを開ける
コツはドライブが付いている反対側から持ち上げると、スッと外れます。

FMタウンズMartyの内部

続いてFDドライブを外します。
まず、FDドライブ側面に付いているネジを外します。

FMタウンズMartyのフロッピードライブ撤去作業
次にFDドライブを持ち上げてドライブからフレキケーブルを抜きます。
ケーブルを切らないよう気をつけます。
FMタウンズMartyのフロップードライブ内フレキシブルエーブル
FDドライブを取り外すと下から劣化したゴムベルトの残骸が出てきました。

FMタウンズMartyのフロップードライブ撤去完了

FMタウンズMartyのフロッピードライブ裏側
FMタウンズMartyのフロッピードライブ・モーター部分
FDドライブ側にもちぎれたゴムがくっついています。
これらを取り除いて、クリーニングして、ゴムベルトを付け替えます。

注意点はゴムベルトをつける際、基板を外さなければなりません。
その時に基板を少し反らせないと外れないので、テンションのかけ過ぎに注意です。
FMタウンズMartyのフロッピードライブ洗浄完了

FMタウンズMartyのゴムベルト換装完了
あとは組み上げて動作確認します。

FM TOWNSのメニュー起動画面
CDからシステムを立ち上げてFDのフォーマット・コピーを行います。
FMタウンズMartyのFDフォーマット確認画面
FMタウンズMartyのFDコピー確認画面
フォーマットとコピー共に問題なくできました。

続いてFDからのゲームの起動を行います。
ブランディッシュ起動画面
こちらも問題有りませんので以上でマーティーの修理完了となります。

今回の修理はそんなに難しくはありませんが、ゴムベルトの劣化具合によってはクリーニング作業が大変になります。
劣化したゴムをきれいに除去しておかないと動作不良の原因となる可能性があるので根気強くクリーニングします。

そして今回使用したゴムベルトは、BEEP通販で買える下記のゴムベルトを流用しています。
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BEEPでは今回のFM TOWNS マーティーをはじめ、レトロゲームハードの修理を受け付けていますのでお気軽にご相談ください。

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