ゲームボーイやニンテンドーDSといった携帯ゲーム機のルーツであるゲーム＆ウオッチ。
暇つぶしに小型電卓を操作している人を見かけたのが考案のヒントになったと言われています。
当初は「ポケットサイズで持ち運べて、サラリーマンのちょっとした時間潰しに…」というコンセプトで発売されましたが、実際に主な購入層になったのは小中学生たちでした。その影響で、ゲーム性やデザインはバラエティに富んだものになっていきます。
今回、神奈川県厚木市より宅配買取で買取いたしましたコレクションの中に入っていたこの『ヘルメット』は、ちょうど初期のラインナップから本体をアップグレードしたゴールドシリーズの2番めのタイトルになります。
ゴールドシリーズは本体に折りたたみスタンドがつけられたことに加え、時計にアラーム機能の追加、一部背景のカラー化などが特徴になっています。ゲーム＆ウオッチのスタンダードスタイルはこのゴールドシリーズで固まったといっていいでしょう。
ゲームは「空から降ってくるハンマーやペンチなどの工具をかわしながら、作業現場から事務所に戻ろう！」と、ムチャクチャな設定で、タイトルのヘルメットって一体何なんだろう…?? と思わずにはいられません。
ゴールドシリーズ前作の『マンホール』や、ワイドスクリーンシリーズ代表作の『オクトパス』『ファイア』など、ほかのタイトルはゲーム内容によく結びついたものになっているのに、これだけはかなり謎です。（笑）
それはそれとして。
『ヘルメット』には当時遊んでいた人たちにはよく知られたウラ技があります。
「双子」「分身」「ゴースト人間」など、さまざまな呼びかたが存在しますが、ゲーム中は1人しか表示されないプレイヤーキャラクターが2人表示されるというバグです。このバグが発生している間はスコアも稼ぎやすく、『ゲームセンターあらし』のコミックスでも紹介されていたほどです。
やりかたをここでも紹介しておきますと、下記の4つの手順でプレイヤーキャラクターの表示が2人になります。
1．時刻表示モードの時に［TIME］ボタンを押すとプレイヤーキャラクターの動きが止まるので、落ちてくる工具にぶつかるまで待つ
2．プレイヤーキャラクターの倒れたパターンが表示されたら［TIME］ボタンを離す
3．プレイヤーキャタクターの表示が消えたタイミングで［TIME］ボタンと［GAME］ボタン（AでもBでも可）を同時に押す
4．ゲームがスタートして［RIGHT］ボタンを押したあとで、［TIME］ボタンと［GAME］ボタンを離す
ただ、このウラ技はあまりに有名になったせいか、ある時期から修正対応をされたバージョンが出回るようになります。
外観上は何の違いもないのですが、中身のLSIチップが違うものになっていて、もちろんウラ技は使えなくなっています。
（本体を開けるのは破損の心配もあるので割愛いたします…）
実際にウラ技を試す以外には、本体裏面の電池カバー付近に記載されている製造番号の数字が参考になるかと思います。それほど大きくないものは初期型の可能性が高いです。
ただ、現時点ではこのウラ技が使えるからといっても『ヘルメット』の価値には影響がありません。
数多く出回った商品のため、特別めずらしいものではないことがその理由ですが、どうせだったらこういうネタのあるものだとイイですよね。
いっそ、初期版とバグ修正版の2種類をそろえるべきなのかもしれませんが…。（笑）
BEEPにはゲームに関する知識が豊富なスタッフが在籍しており、こうしたバージョンの違いもきちんと確認した上で査定をおこなっています。安心してお任せください。
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