ファミコンの正規にリリースされたゲームは1053本ありますが、『ディスクシステム』のゲームはわずか1/5程度の199本となっています。
海外ではリリースされなかったことが要因の一つかと思いますが、それでも『ニンテンドウ64』の196本（国内）より多いのですからその影響力は計り知れません。
そんなディスクシステムのゲームが、「全部あるんじゃないか？」と感じるほどの物量のコレクションをお譲りいただきました。
埼玉県熊谷市の土地柄のような「熱い」コレクションをピックアップしてご紹介したいと思います。
聖剣サイコカリバー
イマジニアがリリースした、アクションRPGでメディアミックスに重きを置いた『WAVE JACKシリーズ』の第二弾です。
シリーズに共通して、サントラやグッズが付属しているのが特徴です。
本作もイメージソングやテーマソングと合わせて、ゲームを盛り上げるドラマパートが収録されています。
ドラマパートに含まれるヒントがないと、攻略不能レベルの謎解きがあり、コピー防止の「マニュアルプロテクト」ならぬ「サントラプロテクト」のように機能しています(笑)
ゲーム内容としては、露骨な『ゼルダ』フォロワー作品といったところで、知らない人であれば見間違うかもしれません。
注目すべきは、「食料システム」で空腹ゲージが存在しているため、食べなけばどんどんと体力が減っていきます。
現代において自由度の高いゲームであれば当たり前の要素となっていますが、当時としてはかなり先進な試みといえるでしょう。
独特のテイストのパッケージイラストは、なんと特撮ファンなら知らぬ人はいない巨匠「雨宮慶太」氏です。
言われてみれば、彼の生々しさが出ている味わい深いイラストで、つい手に取ってしまいそうですね。
※「雨宮慶太」氏とゆかりの深い、ナムコのアーケードゲーム「未来忍者」の話はまたいずれ…
水晶の龍（すいしょうのドラゴン）
スクウェア（現スクエニ）がリリースした、コマンド式のアドベンチャーゲームです。
ストーリーはタイトルからは想像しづらい、宇宙を舞台にしたSFで宇宙空間に現れる「水晶の龍」と仲間たちの失踪の謎を追うものとなっています。
キャラクターデザインは、数々の有名作品を手掛けているアニメーター「佐藤元」氏、
音楽は『ファイナルファンタジー』シリーズの作曲を担当している「植松伸夫」氏。
現在では大御所のお二人による、超強力タッグで制作されています。
「佐藤元」氏がサンライズに所属していたこともあった為か、CMアニメーションはサンライズが担当しています。
ヒロインの「シンシア」の可愛さがより引き立つ、今見ても滑らかなアニメーションと感じます。
本作で一番有名なエピソードとして、「ヒロインのシンシアと野球拳ができる」（脱衣じゃんけん勝負）ができるという噂が流れたことです。
この技の噂が広まった影響で、売り上げに大きく貢献したのですが残念ながら「ウソテク」であることが問い合わせで判明したのでした。
まあ、全年齢対象のファミコンでそんな度し難い裏技があっちゃいけないだろ！というのは、ぶしつけですかね(笑)
※非公式のエロゲー達から目を背けながら…
ナイト・ロアー -魔城の狼男-
『妖精物語ロッドランド』や『忍者くん』で、ファミコンを盛り上げたゲーム会社であるジャレコの作品。
ジャンルは、パズル要素の高いアクションアドベンチャーとなっています。
ジャレコらしい、かわいらしいタッチで描かれたパッケージイラストもいい味を出しています。
狼男になってしまう主人公が、その治療のために魔城の部屋に隠されたアイテムを集めに奮闘します。
80日以内という制限日数があるので、パズルをスムーズに解く必要があります。
実はこちら、海外のPC『ZX Spectrum』で登場したゲームを、『ディスクシステム』にアレンジ移植したものです。
開発元は、『ドンキー』や『バンカズ』でおなじみ「レア社」の前身となった会社「Ultimate Play the Game」です。
この頃から3D表現に強かったのを見ると後の作品にも合点が行きますね！
本作を象徴とする、クォータビューの画面は『ZX Spectrum』の描画性能の高さを生かしたものでしたが、今遊ぶには少々厳しい色使い…
その点、流石は『ディスクシステム』。色彩の豊かさと良質な音源で楽しむことができるのでオススメです。
※Xboxの『レアリプレイ』で元ネタを遊べるので気になる人はそっちもチェック！
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