【BEEP修理班】誰でも簡単にできる! レトロゲーム機のメンテナンス方法をご紹介します!

メンテナンス記事の写真1です

今回はいつも紹介しているハンダを使うような修理ではなく、修理初心者の方でも簡単にできるメンテナンス方法をご紹介いたします。

レトロゲーム機で遊んでいるとコントローラーの反応が悪かったり、電源が点きづらかったり、点いてもすぐ電源落ちしたり……30年以上前のゲーム機ではよくありますよね。でも、こうした不具合は、意外とちょっとしたことで解決できます。

まずは、ニンテンドーのファミコンです。
こちらの症状は、2P側コントローラー(以下2コン)のボタン動作不良(A、B)とマイクが原因で起こるノイズです。
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最初に2コンの裏フタのネジ6カ所をプラスドライバーで外していきます。

分解をすると基板とラバーパッドが見えます。
この黒い部分が導通する接点部分で、ここが汚れてくると反応が悪くなるというわけです。
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ラバーパッドは破れがないかチェックをします。
少しの破れや亀裂は動作に問題ないことが多いですが、完全に切れてしまっている場合は交換するしか方法がありません。
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今回は特に破れは見られませんでしたので、接点クリーニングしていきます。

使うものは「綿棒」と「無水エタノール」です。
無水エタノールはドラッグストアや薬局で買えます。
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綿棒に無水エタノールを付けて軽く擦って汚れを落としていきましょう。
ラバーパッドと基板側の接点の両方をクリーニングします。※強すぎると接点部分が削れますので優しく!
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続いてマイクの接点部分もクリーニングしていきます。
ファミコンやツインファミコンのノイズの原因のほとんどがこの2コンのマイクです。
ノイズが発生しているときにマイクボリュームをスライドしてノイズが変化する場合は、この接点がかなりあやしいです。
※音が小さいという時もこの接点が悪さをしている場合があります
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それでは、マイクの端子部分もクリーニングしていきましょう。
端子部分も綿棒と無水エタノールで問題ありませんが、なかなか汚れが落ちない場合はピカールなどの金属用研磨剤を使用します。
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ピカールを使用する際は研磨剤が残らないように、使用後は無水エタノールで丁寧に拭き取ります。黒い汚れが取れてピカピカになりました。
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ひととおりメンテナンスが終わったのでケーブルを挟み込まないように戻していきます。
動作チェックを行いましたが問題ありません。A,Bボタン共に良好、ノイズも消えました。
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続いて、弊店でも修理することが多いゲームボーイライトです。
症状としては電源が不安定なのと、ボタンの動作不良(A,B)です。
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まずは電源から見ていきます。
電源の不具合は様々な原因がありますが、今回は電源スイッチの接触がどうも悪いようで、電源が点いたり点かなかったり、スイッチに触れると電源が切れる…といった感じです。
ゲームボーイシリーズではよくある症状ですね。

早速、ゲームボーイライト本体をバラしていきましょう。
ゲームボーイシリーズはY字のネジが使われていますので、Y字の専用ドライバーが必要となります。
※Amazonなどでも売っていて簡単に手に入ります
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ネジ6個を外し、カバーを開けると電源スイッチにアクセスできます。
このすき間から接点洗浄剤を吹きかけていきましょう。
※無水エタノールでもOK
メンテナンス記事の写真15ですメンテナンス記事の写真14です
吹きかけたらスイッチをオンオフを何度か繰り返して、よーく乾かして動作を確認します。

とりあえず仮組みをして動作確認をすると、問題なく起動するようになりました。
何回かオン・オフを繰り返しましたが問題ありません。
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ただ、ここで補足ですがスイッチ内部の汚れは完全に除去できたわけではありません。不具合が再発する可能性もあります。
今回は応急処置に近いメンテナンスとなりますのでご了承ください。
ちなみに、BEEPでお客様からご依頼のあった修理品はスイッチを分解して内部まで綺麗にしています。

続いて、ボタンの動作不良を見ていきましょう。
基本的には、さきほど紹介したファミコンのコントローラーと手順は同じです。
分解をしてラバーパッドのチェック、接点クリーニングの順で作業を進めていきます。

基板のネジを4個外して液晶のフレキシブルケーブルを抜きます。
ネジはY字ではなく普通のプラスネジです。
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基板が外れますのでラバーパッドのチェック。
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破れもなく問題ないので接点クリーニングをします。
基板側の接点は一見キレイそうに見えても、汚れが残っていますので念入りに擦ってクリーニングしましょう。
※ここは多少強めに擦っても問題ありません
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ラバーパッドの接点もキレイにしたら、組立て動作チェックしていきます。

ばっちり!A、Bボタン共に直ってます。
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以上でメンテナンスは完了です。

最近は、ゲームボーイも高騰していますので、買い直すのもなかなか大変だったりしますよね。
もし、お手持ちのゲームボーイでボタン不良などありましたらクリーニングを試してみてはいかがでしょうか。
ファミコンやゲームボーイ以外でも様々なゲーム機で使えるメンテナンス方法ですし、覚えておいて損はないかなと思います。
※思わぬ破損やケガなどありますので自己責任でお試しください!!

また、BEEPではレトロゲーム機の修理を承っております。
自分ではやる自信がない、壊したらイヤだ、と思う方がいらっしゃいましたら是非ご依頼ください。

お見積り(無料)だけでも結構ですのでお気軽にお問い合わせくださいませ。

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