希少性だけでなく、ゲームの面白さも兼ね備えたプレミアソフト
それがファミコンの『ギミック！』です
ゲームソフトにかぎらず、レコードやトレーディングカードなどにプレミアがつく理由はほとんどが世に出回る数の少なさによるものです。
有名なミュージシャンのレア盤や大会入賞者向けに配られた限定カードだからといって、その内容が優れているとはかぎりません。
「コレクターズアイテムなんてそんなもの…」といってしまえばそれまでなんですが、やっぱり中身も充実していたほうが手に入れたときの感動は大きいんじゃないでしょうか。
今回、千葉県稲毛市よりお譲りいただいたファミコンソフト『ギミック！』は現存数が少なく、かつゲームとしても非常に完成度の高いもので、コレクターにもゲーマーにも求められる貴重なタイトルです。
桜井政博氏が自身の手がけた『星のカービィ』と比較して「パーフェクトに負けた」と絶賛したり、また、めったに他社のゲームを褒めないといわれている宮本茂氏が「『ギミック！』は遊べますね」とコメントした…といったエピソードからも、ハンパなデキじゃないことが察せられます。
パッケージはプラスチック製のハードケース仕様です。ナムコや光栄のソフトのハードケースよりもかなりコンパクトなサイズになっています。
ファミコンソフトはほとんどが紙製のパッケージのため、こういった丈夫なつくりだと残っているものも状態がよいことが多く、うれしいですよね。
ちなみに、サンソフトがこのハードケースを採用したのは89年12月に発売した『バットマン』からです（その後に発売したソフトでも紙パッケージのタイトルがいくつかあるのは謎です…）。
パッケージ裏ではゲームタイトルの由来やゲーム内容についての意気込みを説明しています。
そもそもタイトルロゴの上に「AUTHENTIC ENTERTAINMENT（ホンモノの楽しさ）」とわざわざアピールしているあたり、ちょっとフツーじゃないですよね（笑）。
背中のヤケもほぼなく、よいコンディションです。
カセットはサンソフト初期の『スーパーアラビアン』や『いっき』から続く「SUNSOFT」ロゴをあしらった独自デザインのシェルになっています。
サンソフトは時期によってシェルがロゴなしのスタンダードなものになっていることもあり（タイミングとしては88年1月発売の『リップルアイランド』から91年9月発売の『バトルフォーミュラ』までロゴなしシェルのカセットが存在します）、どういう基準でこのシェルを採用していたのかは不明です。
ラベルには糊のシミがあらわれていますが、これは保管状況がよくても経年で必ず発生するものです。
取扱説明書にも軽いシミが見受けられますが、おおむね良品といってさしつかえのない状態でしょう。
アンケートハガキもセットになっているのはプラス査定になるポイントです。
なお、この『ギミック！』は海外でもリリースされているのですが、日本版のカセットだけ拡張音源を搭載しています（未確認ですが、ステージも一部違うところがあるそうです）。
ゲーム内容やグラフィックだけでなく、音楽も非常に評価が高いため、海外にも需要があります。
何年か前に『ギミック！』を買うために来日したゲームコレクターがテレビ番組で紹介されたこともありましたね…。
プレイステーションの『メモリアル☆シリーズ SUNSOFT Vol.6』で復刻（後にPlayStationストアでゲームアーカイブスとして販売）されたり、プロジェクトEGGでのダウンロード販売などもありますが、やはり実機で遊ぶのが一番のゲーム体験です。
最近ではどんどん相場が上がり、ちょっとやそっとのプレミア価格ではなくなってきていますが、それだけ評価されているのでしょう。
徹底的にやりこむタイプのゲーマーならまだまだ値段に見合っているんじゃないかとも思います（※個人の感想です…笑）。
【追記】
『ギミック！』はアーケードゲーム機［exA-Arcadia］で2020年に『ギミック！EXACT☆MIX』としてリメイクされており、ゲームセンターで遊ぶこともできます。設置店は決して多くありませんが、ビジュアルを一新し、BGMもアレンジされた新しい『ギミック！』はオリジナルのファンも納得のデキです。
BEEP通販部ではこの『ギミック！EXACT☆MIX』を個人向けに販売しているので、ここでちょっと宣伝しておきます（笑）。
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