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【宅配買取】『ツインクルテール』『チェルノブ』『ガントレット』など50本超のメガドライブソフトを山形県米沢市より買取いたしました

“セガはゲームセンターの王者、任天堂は家庭用ゲーム機の覇者”といったイメージの強かった1980年代の終盤に登場したメガドライブ。
「時代が求めた16ビット」「ビジュアルショック! スピードショック! サウンドショック!」といった高性能なハードウェアを打ち出したキャッチコピーで、こだわり派のゲーマーやメーカーに受け入れられました。セガの家庭用ゲーム機としては国内ではじめて100万台以上を売り上げたハードとなり、世界的にも大成功をおさめています。
(ブラジルでは2000年代に入っても新型機が出るほど)
今回、山形県米沢市のお客様からお譲りいただいたコレクションはメガドライブ好きのスタンダードとはちょっと違いつつもイイところをおさえた内容でしたので、ここでちょっと紹介いたします。

バーチャレーシング

アーケードのレースゲーム『バーチャレーシング』は当時のセガ最先端の技術を投入した基板「MODEL-1」で制作されており、どんなゲーム機やパソコンでも再現ができるようなシロモノではありませんでした。そんなことはユーザーだけでなくセガ自身もじゅうぶん承知していたはずですが、それでも移植に挑む意欲にはおそれいります。3Dの演算処理をサポートするカスタムチップ「SVP(SEGA VIRTUA PROCESSOR )」を搭載し、限界を超えたゲーム内容に仕上がっています。

ちなみに、カートリッジのサイズは通常のメガドライブソフトよりもかなり背が高くなっています。すごい拡張ボードが収納されているのかと思わせますが、中に入っている基板のサイズは通常のものと一緒だったりします…(笑)。

ツインクルテール

東洋レコーディングが「WAS」というゲームブランドでリリースしたゲームソフトです。グラフィックやサウンドもかなり丁寧に作りこんであり、ゲーム内容も堅実にまとまった良作ながら、プロモーション展開がほとんどなかったせいか、あまり出回りませんでした。東洋レコーディングは音楽・映像制作企業の老舗ですが、家庭用ゲームを手がけたのはこの『ツインクルテール』だけで、その後は何もやっていないのはもったいない感じがします。(アニメへの出資やキャラクターグッズ事業などは現在もやっているので、なおさら)

余談ながら、魔法少女が主人公のシューティングで、メーカーがそのゲームを出しただけで終わってしまうという展開は、PCエンジンの『マジカルチェイス』を思い出しますね。全然関係ないんですが。

クルーボール

ヘヴィ・メタルの大御所バンド、モトリー・クルーの楽曲を使用したピンボールゲームです。もともとはオリジナルのピンボールゲーム(『Twisted Flipper』)として制作されていたところにモトリー・クルーの楽曲が追加されることになったもので、フィールドデザインやゲームのフィーチャーなどにバンドが関わってくることはありません。ゲームのデキも特筆することはあまりないのですが、オリジナルのBGMをブライン・シュミット氏が担当しているのはピンボールファンにとっては見逃せないところでしょう。ブライアン・シュミット氏はウィリアムズの『バンザイ・ラン』やデータイーストの『フック』などの名機のサウンドを手がけており、本作でもそのテイストが存分に味わえます。

バトルマニア

メガドライブのプレミアソフトのトップクラスである『バトルマニア大吟醸』の前作で、ビック東海のメガドライブ参入第1弾です。ビック東海はセガ販売の『ウィップラッシュ』『まじかるハットのぶっとびターボ!大冒険』でも開発を担当しており、その影響もあってサウンドやプログラムに関してはかなり堅実に仕上がっています。(小ネタですが、本作に登場するアイテムキャリアーは『ウィップラッシュ』の自機だったりします)
おバカな演出は『~大吟醸』のほうが強烈ですが、スーパーファミコンを踏みつけるデモは本作にしかない大きな魅力(!?)ですね。

ガントレット

『ガントレット』のオリジナルは、アタリが1985年にアーケードで大ヒットさせたアクションRPGです。大量のキャラクターが画面に出るゲームをスペックの劣る家庭用ハードで再現するだけでも驚異的なのに、豪華なメンバー(崎元仁氏と岩田匡治氏)によるBGMの追加、しっかりとしたストーリーのついたクエストモードの搭載など、まるで新作のように遊べる内容でした。レトロゲームの復刻で定評のある有限会社エムツーによる開発だったと聞けば納得ですが、当時のエムツーはまだその存在がほとんど知られていない状況で、それだけに本作は衝撃的な移植だったといえるでしょう。有名なテンゲンの名物であるマニュアルの面白さもページ数の多さもあって、充実しています。

チェルノブ

オリジナルは1988年のアーケードゲームで、発売元のデータイースト自身による移植です。原子力発電所の爆発事故に巻き込まれるという設定が主人公の名前とあいまって「1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故をイメージさせる」と不謹慎なゲーム扱いされた経緯からか、このメガドライブ版ではストーリーはまったくの別モノに変わりました。グラフィックも大幅に描きかえられ、アーケード版より緻密なものになっています。ゲーム内容に関してはアーケード版を忠実に再現しており、際どい設定に固執しなければすばらしいパワーアップ移植です。

ディック・トレイシー

アメリカン・コミックスの人気ヒーロー、ディック・トレイシーを主人公にしたアクションゲームです。マシンガンを使ってステージの奥にいる敵とも同時に戦う変則的なサイドスクロールが特徴です。マシンガン使用時には敵を倒すだけでなく、ビルのガラスなども破壊できるため、無駄に撃ちまくるのが楽しかったりします(笑)。反射神経で乗り切るのではなく、丁寧なパターンづくりで先に進んでいくタイプに仕上がっているのもセガらしく、『忍』や『イースワット』が好きな人に向いているんじゃないでしょうか。

原作がアメリカであることもあって、発売はもちろん海外のほうが先行していました。その影響か、説明書はかなり海外版からの直訳気味で妙なテンションになっています。これも本作の魅力なので、買うときは説明書が付属しているものがおススメです。ロムカートリッジだけだと面白さが30%くらい減るかもしれません。※個人の感想です。

ゼロウイング

『究極タイガー』『TATSUJIN』『大旋風』など、硬派な縦スクロールシューティングのイメージが強い東亜プランですが、横スクロールシューティングも2タイトルだけ出していて、そのひとつがこの『ゼロウイング』です。(もうひとつは『ヘルファイアー』でこれもメガドライブで出ていますね)
敵を捕獲して防御や攻撃に使うシステムが特徴的で、後のタイトーの『Gダライアス』にも影響をあたえているんじゃないかと推測します。
ヨーロッパ版が発売されたときにオープニングデモの英訳が拙いことでネットミーム(インターネット上でのブーム)になった…ということもわりと有名ですね。

東亜プランは『ゼロウイング』の仕上がりによほど自信があったのか、説明書には雑誌社のクロスレビューが掲載されています。家庭用ゲーム雑誌だけでなく、アーケードの専門誌であるゲーメストにも評価をもらっているのはアーケードのメーカーらしいところですね。説明書はゲームを買った人が見るものなので、こうしたレビューは広告や販促チラシ、あるいはパッケージに掲載したほうがいいような気もするのですが…(笑)。

 

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