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【宅配買取】時代を先取りしすぎた!? 任天堂のレアハード・バーチャルボーイ本体を兵庫県明石市より買取いたしました

任天堂はゲーム業界で盤石の地位を築いている企業です。TOPIX Core30の構成銘柄でもあり、世界最大のブランドコンサルティング会社・インターブランドが毎年発表している「世界の企業ブランドランキングBest100」にもその名を連ねています。
1980年にゲーム&ウオッチが大ヒットする前は数十億円の負債を抱えていたなんて、ちょっと信じられないくらいです。
ただ、偉大なボクサーのモハメド・アリが黄金期であっても引き分けや負けがあるのと同じように、任天堂もひたすら冴え続けていたわけではありません。1990年代の半ば、セガサターンとプレイステーションが隆盛を極めていたころはそれまでの勢いを失っていて、少し引っ込んだ印象でした。今回、兵庫県明石市よりお譲りいただいたコレクションの中には、ちょうどその少し引っ込んでいた時期に発売されたバーチャルボーイがありました。

バーチャルボーイといえば、セールス的には国内で15万台程度、全世界中累計でも77万台程度と奮わず、海外のゲーム情報サイトで「売れなかったゲーム機ランキング」があると確実にランクインしているハードです。
商業的には失敗した扱いではあっても(それでも黒字だったそうですが…)ハードそのものをフラットに眺めれば、やっぱり任天堂は面白いものを作っていたんだな…と実感できます。1995年の発売から四半世紀以上が経過し、箱まで全部そろった状態で見かけることも最近では少なくなってきたので、ここでちょっと紹介することにします。

本体の箱はスーパーファミコンやのちのニンテンドー64のスタイルとは違い、内側も発泡スチロールを使わずに紙だけで構成されています。当時の社長である山内博氏や宮本茂氏らは、バーチャルボーイをゲーム機というよりも“変わったオモチャ”として捉えていたそうで、そうした考えがパッケージングにも影響したのかもしれません。

箱の裏にあるキャッチコピーは
仮想世界(バーチャルワールド)にようこそ!
テレビゲームではできなかったデュアルディスプレイシステム。
3次元映像で迫る21世紀のエンターテイメントです。
バーチャルボーイの立体映像は両眼視差を利用したものであることを示唆したものになっています。

“視差”だけに。

バーチャルボーイの赤と黒で構成された特徴的な画面はLEDディスプレイによるものですが、キャッチコピー同様に商品紹介でも赤色LEDとミラースキャンにより成り立っていることが書かれています。
もともとは航空機の整備などに使われていたバーチャルディスプレイ技術を応用したものだそうで、フルカラーでないとローテクノロジーのような印象を受けますが、その実体はかなりのハイテクを投入していたことに驚かされます。
ちなみに、バーチャルボーイのメインCPUにはNECのV810という32ビットCPUを使用しています。同時期に発売されていたゲーム機では、PC-FXにもこのCPUが搭載されています。
アニメーションを売りにしたまったく方向性の違うハードウェアに同じCPUが使われているのは、開発姿勢がうかがえるような気がして興味深いところですね。
(さらに余談ながら、PC-FXの国内販売台数は11万台と、バーチャルボーイよりも寂しいことになっています)

ディスプレイ一体型の本体、コントローラ、スタンドとミニマルな構成です。VR体験の最新ツール「Oculus」でもヘッドセットとハンドルコントローラのみですから、異世界への没入感に対してかなり攻めていたのがわかります。

電源部は本体にはなく、コントローラのケーブルから通電する形になっています。標準では電池駆動になっていることからしても、将来的にヘッドマウントディスプレイに近づける構想があったのかもしれませんね。また、注目ポイントとしては、コントローラ接続部の隣にある通信ポートが挙げられます。
通信機能はゲームボーイが売上を大きく伸ばした要素だったこともあって組み込んだのでしょう。ただ、残念ながらバーチャルボーイで通信機能を使ったゲームは発売されませんでした。通信ケーブルの発売もなかったうえ、海外で発売されたときには省略されていたので、国内版の本体のみに見られるパーツです。

同梱されているフライヤーにはアクセサリー品の案内が掲載されています。ACアダプタやアイシェードは本体と同時に発売されていましたが、アジャスタブルスタンドは発売されることはありませんでした。標準の本体スタンドは華奢なイメージがあり、それがバーチャルボーイを貧相なものに見せていた感は否めません。このスタンドが最初から組み込まれていたところで、展開が大きく変わったこともないでしょうが、使ってみたかったアイテムではあります。

バーチャルボーイはシンメトリーなデザインのコントローラも特徴ですね。十字キーがいかに優れたインターフェイスであるか、あらためて説明するまでもありませんが、グリップ部のホールド感や他のボタンのレスポンスなどもしっかりと仕上げられています。当時、触れる人数が多ければ最高のデバイスのひとつとして認知されていたことでしょう。このコントローラをうまく活用したゲームが出ることなくバーチャルボーイが市場から姿を消してしまったのは、じつに惜しいと思います。

BEEPはあらゆるゲームの買取に真剣です。レトロなもの、レアなものもしっかりと専門知識を持ったスタッフが査定しています。大切なコレクションをご整理される際には、お気軽にご相談くださいませ。

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